LAKE TROLLERS FISHING REPORTS
2003年7月26日  
カナダカムループス HEFFLEY LAKE

松田哲哉


カナダでは多くの人がマイボートを持ち込むのでレンタルボートの需要があまりなく、小馬力モーター付きのレンタルボートをやっている湖を見つけるのは容易ではありません。 これは私のように日本から来ているレイクトローラーに取っては、なかなか辛い環境なのです。
しかし今回は見つけました!5馬力モーター付きレンタルボートのある湖。ってなわけでバンクーバーから東部に約400km、到着したのはカムループス地域の標高1000mの山上湖、HEFFLEY LAKE。



桟橋からHeffley湖を臨む。
縦に細長いこの湖はここからこの先まで全長約7KM の湖だ。
最大水深は約20mと浅い。

コテージの他にキャンプサイトもあり、写真のようにキャンピングカーを持ち込んだキャンパーも多い。

このコテージを運営しているのは初老夫婦のジムとサンドラだ。二人は旧知の友人のように我々を迎えてくれた。温かいもてなしが嬉しい。二人はカナダ東部からここに移り住んで約20年になる。コンピューターのエンジニアをしていたジムが脱サラして、このコテージ運営権を買い取った。その後二人はここに住み着いている。4月後半〜11月後半までは、この湖で人を迎え入れ忙しい日々が続く。12月〜4月までがようやく彼らだけの時間となる。この湖、冬はマイナス30−40度の世界となりで雪と氷に閉ざされる。積雪量は1.5〜2mとなり、一般人は近づくことができないそうである。

この湖は、むしろ釣りよりもプレジャー感覚が強くて、夏場は子供たちの水遊びや、ジェットスキー、水上スキー、カヌーなどで遊ぶ姿が多く見受けられる。それでもレインボートラウトが天然繁殖しているこの湖で、早朝と夕方釣りを楽しむ人々もわりといる。春先はフライフィッシングがメインで夏場にかけてはトローリング(レッドコアを使うのではなく、オモリで沈める)、秋口にかけては再びフライフィッシングを楽しむ人たちが多いそうである。70〜80歳台のフライフィッシャーの集まりもあるそうで秋口にかけてノスタルジックな雰囲気の中、静かにフライを楽しむ、そんな感じが似合う湖なのである。



宿泊したコテージ。コテージタイプは1ベッド〜3ベッドまであり、全コテージにキッチン、トイレ、シャワー、電源が完備されている。

コテージ入り口は湖に面している。
ここで取る食事、昼寝、読書は最高!

人間に慣れたリスがあちらこちらにいる。
食事をしているとテーブルの近くまで寄ってくる。

コテージ前の湖。

湖の透明度は高い。
この湖には水草が非常に多い。

人間に慣れたDUCK。すぐ目の前で涼しげに泳いでいる。

【トローリング開始】
気温17℃〜31℃。水温20〜21℃
夏場の夜明けは早く日の出は5時21分なので5時前から空は明るい。
今回は朝6時からトローリングを開始した。涼しい気温とは反対に水温はすでに20℃もあった。生暖かい〜。ジムが水深10m以下を探らないと難しいと言っていたのもうなずける。無風でライズも皆無であったので、レッドコアの棚をいきなり70と90ヤードにセットしてトロールを開始した。

今回は6月に日本から空輸したフェンウィックFS106CHを初めて使ってみた。 この湖に対してはいささかヘビー過ぎる感じがしたが、今後のモンスタートラウト狙いの予行演習のつもりでABU BIG GAMEとの組み合わせにした。 比較対照のためにもう一方は、トロールのカーボンロッドとしては定番のウエダCLT1010MとABU7000C3の組み合わせにした。 ルアーは106CHには真木ルアーSL9ワカサギ、ウエダにはバッセル5G(白金)をセットした。
真木ルアーもカナダで初デビューとなった。 今年日本で爆発的な人気を博している真木ルアーを実際に手に持ち、そして使ってみた。 ちなみに北米にはワカサギはいないのでリアルベイトフィッシュと言う意味では場所は合わないが、泳ぎも確認してみたいのと、何よりこの湖のトラウトたちにどれだけ通じるか?を試してみたかった。




トローリング中。天気快晴!

カナダモンスタートラウト用タックル。
フェンウィックFS106CHとABU BIG GAME
この湖にはヘビー過ぎる仕様だがトライアルも兼ねて使ってみた。

【真木ルアーでいきなりヒット、そして虹鱒40CM!】
6時にトロール開始し、6時20分過ぎに最初のアタリが真木ルアーの方にあった。 はっきりとアタリわかるほど、ロッドティップが絞り込まれたが一度でフッと抜けてしまった。けっこうな引きなのにバレたなんて食いが浅いのかな?と思いつつ、一応ルアーチェックのために真木ルアーを回収してみた。
しかし今回初めて真木ルアーを使ってみたが、泳ぎのバランスが非常に良い。 リップ無しにもかかわらず、多少の早引きでもバランスを崩すことなく、かろやかなウオブリングで外観もリアルだが泳ぎもリアルであるというのがスイムテストの第一印象だ。 その素晴らしい泳ぎはしばらく眺めたくなるほどで、ひとり悦に入ってしまった。

その後1時間ほどノーピクであった。 太陽がはっきりと照りつけ出して、気温はいっきょに10℃も上がり30℃近くになった。 右舷のバッセルをアピールタイプのコブラ(ピンク小)に変えて活性の低いトラウトを狙う。 ほとんど無風の中、これはタフコンだなあと、実感しながら朝一のヒットを残念に思っていたら、いきなり左舷のフェンウイックがしなった。 今度はきれいにのった。 魚の感触が、そしてそれほど小魚でないことがグラスロッドを通じて伝わる。 何より真木ルアーできたことが嬉しい。90ヤードのレッドコアを回収しリーダー部分となった。 40cmそこそこだがネイティブレインボーの力は素晴らしく、またグラスロッドを通してのファイトは十分楽しい。 慎重にネットに取り込んだ。きれいなレインボーであった。 やはり食いが浅かったのか上唇に申し訳なさ程度にフックが刺さっているだけであった。 強引に取り込んでいたら切れていただろう。 慎重に取り込んでよかったと実感。

この後10時まで釣りを続けた。 気温は33℃にまで上がったが東の風が出てきて体感温度はさっきよりも涼しかった。 真木ルアーで釣って2時間あまりノーピク状態であった。 魚探で魚影の濃い場所をトレースしながら続けているとようやくコブラにヒット。 これは約35cmほどであったがやはりピンシャンできれいな魚体であった。 しかしネットに取り込もうとした瞬間、反転しフックオフとなった。 これも食いが浅かった。



真木ルアーSL9cmワカサギ

真木SL9ワカサギとネイティブレインボー約40cm

【真木ルアーインプレッション】
前述の通り泳ぎはリップ無しにもかかわらず、多少の早引きでもバランスを崩すことなく、かろやかなウオブリングで外観もリアルだが泳ぎもリアルで文句の付けようがない。 最初真木ルアーに出会った時にはその精巧な外観にかなりのインパクトを受けた。しかし今回使ってみて、なぜこのルアーがあちこちで完売しているのかよくわかった。人気の秘密はつまり外観+その泳ぎにあるのだろう。 食って見なきゃうまさはわからないみたいな感じで、使って見なければその泳ぎの良さは決して実感できない。 こんなルアーなら手元に置いておきたいと思わせるルアーだ。 下の写真を見て頂きたい。うまそうな子魚に見えませんか?しかもこれで泳ぎが抜群に良い。 芸術的な美しさというのは本人ではなく、周りが評価するのものだが真木ルアーには十分芸術的な美しさが備わっている、と言っても過言ではないだろう。 そして大切なことはそれにプラスして泳ぎと実釣でのアピールが備わっているという所である。これら要素を備えているハンドメイドルアーはそれほど多くはない。 しばらく真木ルアーのとりこになりそうである。
*真木ルアーは素晴らしい速度で進化しており、このタイプは既に旧型となっています。




真木ルアーSL9cmワカサギ

今回使ったのはもともと塩谷さんが使っていたもの。酷使されていたにもかかわらず、コーティングがしっかりしているので丈夫である。しかし現在の進化版は更にコーティングが強化されているというから驚きだ。真木さんの妥協を許さない姿勢が見える。

いろんなことに使えそうな切り株をもらってきました。

【最後に・・・】
今回の釣行時間は朝の6時〜10時までと限られていたが、その中で釣れたのは嬉しい。ジムがミノーで釣れたことに驚いたので、真木ミノーを見せると「これは本物の小魚のようだ」と唸っていた。
今回すぐにリリースしたので、実物は見せられなかったが、後でキープしておけばよかったと後悔した。なぜなら多くの人が「釣れた」かと聞いてきて、彼らの多くは釣りをしにきているわけではないので、釣った魚を見たかったようだ。 午前中同じように釣りに出た他の3組がいずれもノーフィッシュで戻ってきたから、なお更なのだろう。

ちなみに、ほんとんどのキャンパーが"any luck?"(釣れたか?)と釣果を尋ねてきます。この言い方、なんとなくのんびりしていて良いでしょう! この聞き方は、彼らの釣りがスイミングや水遊びなどと同様に遊びの一環であるからだと思われます。 他の釣りを本格的にやって いる場所ではあまりこういう言い方は聞きません。 私は「マジで釣っているから運じゃなくて腕で釣ったんだよ」・・・とはもちろん言いません。 文法的には間違いですが「two luckだよ!」と答えると、「おうそれはラッキーだったね」 とまた返事がきます。だから腕だっちゅうに・・・。

ジムとサンドラが水遊びがなくなる、10月にまたおいでと言ってくれた。その時はゆっくりトロールできそうである。

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