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大台ケ原(添谷山の紅葉と堂倉滝)
25日の土曜日、近鉄吉野線の大和上市駅に集合した我々14名は、5台の車で一路大台ケ原へと向かう。169号線伯母峰トンネル手前で右折して大台ドライブウェーに入っても、我々の前後を行く車は同じ数で、今朝は物凄い数の車が大台に向かっているものと思われる。

途中大普賢岳や奥駈道が良く見渡せる場所では車を止めて撮影するが、その間もひっきりなしで車が上がってくる。見下ろす紅葉はまさに盛りのようで、あちこちで大きなカメラを三脚にセットしたカメラマンがレンズを下に向けている。今朝の駐車予定場所である川上辻で駐車しようとすると、すでに満杯で大台ケ原の駐車場に入れないのであろう、横で車の渋滞が始まった。

その車の間を抜けて山道に入る。車ではなく足で筏場から登ってきた者や、何日もかけて台高を縦走した者が、やっと目指す大台ケ原に出るというこの道ではさすがにハイカーの数は少ない。右手は谷、左手は名古屋岳という道を進むといよいよ紅葉の道となる。前後で「わーきれい」の声があがり、デジカメでの撮影が始まった。

黄葉で綺麗な安心橋を通過して、金明水で休憩を取る。苔むす小さな岩の割れ目から流れ出る水は冷たくて美味しい。メンバー全員の喉を潤すため、何度も私のコップで水を受けて回す。あまり見なれていない方向からなので最初は分らなかったが、巨大なブナの木の奥に白鬚岳の姿が見える、下の方に赤や黄色で綺麗な谷は筏場へ続く釜の公谷だ。振り返ると大和岳から三津河落岳への笹原の稜線が日差しを浴びて緑色に光っていた。

筏場、台高縦走路、川上辻、西谷への十字路となる大台辻で昼食を取って、その後は北へと台高縦走路を進む。馬の鞍峰や池木屋山を経て明神平まで行くのには何日かかるのだろう?いずれ行ってみたい道だが、いつまで続くのだろうと思うほどのアップダウンが連続すると聞き、二の足を踏んでいる。今日はそのほんの少し雰囲気だけでも味わえたらいいと思う私だ。
(添谷山山頂)
先着していた1人の登山者が出発した後なので、無人の山頂のはずなのにザックが一つ残っている。それを見たメンバーが「あれ〜〜、このザックに見覚えがある。あのSやんのと違う?」と。そうです。単独別行動で来ているはずのSやんが、ここにザックを置いてその辺を散策しているに違いないと思った皆は、声をそろえて「お〜〜〜〜いSや〜〜ん」と台高縦走ルートの方に向かって呼びかける。すると案の定半袖Tシャツ1枚の彼が絶妙のタイミングで下から現れた。

「この先振子辻手前の御座ー周辺の紅葉は素晴らしかった」と語る言葉には裏付けがある。なにしろ今朝、筏場から大台辻を経由して登って来た彼が言うのだから。どんなところだろうかを北の方をみると、その辺りには岩場もあるようで素晴らしさが少し分かるような気がした。さて1名増えて15名となったメンバーは、今夜の宿泊地である粟谷小屋へ向かう事にして、西谷橋へ向かう。親切にこの辺りの道の横の木にはモチノキ、サワグルミ、ヤマグルマなどと名前が書かれてあり、それぞれ下には尾鷲営林署と書いてあった。

車が1台停まっている西谷橋を過ぎると林道歩きとなる。谷を隔てた左手山肌の綺麗な紅葉をみて進むと、山葡萄の木を見つけた。大喜びの皆は枝を引っ張り、木によじ登ってその実を取る。素朴な甘酸っぱい味を楽しんだ後も、垂直に切り立った岩肌を眺めたり、下に見える堂倉の滝を眺めながら歩いたためか、予想に反して以外と時間がかかり、今夜の宿泊地である粟谷小屋へは4時半の到着だった。

素泊まり5800円を支払って、20人が入れるという別館のロッジに行く。少々カビ臭い部屋であったが自炊宴会をするにはいい場所だ。小屋の方の「今ならお風呂は空いてますよ」の言葉に、お風呂へ入りに行くと確かに空いてはいたが、我々全員が入るには狭い。しかも勢いの無いシャワーでは満足に体を洗う事も出来ない始末。でも山小屋で風呂に入れるだけでも喜ぶべきか。女性達の話ではトイレもウォシュレットだったとかで満足の様子だった。

お酒を飲みながら、それぞれが各自が持ち寄った食材で宴会が始まった。メザシを焼く者に焼肉の者、鍋料理の者や寄せ鍋をする者までいて、それはそれはバラエティーに富んでいたようだ。お酒もすっかりなくなってお開きになったのは何時だろうか?気がつけば翌朝4時だった。

ゆっくり朝食をとって6時半に出発する。用事の有るSやんとはここでお別れだ。残った14人は昼には日出ケ岳に着きたいので、時間を気にしながら行けるところまで行こうと大杉谷の方へ下ることにした。林道をそれてからの急な下りに、またここを登り返すのは辛いだろうと思うが見事な滝を見るためだ、仕方ない。
(堂倉滝)
右はるか下の方に長い滝が見えたがなんという滝だろうか。急降下してゆくとやがて左手から沢音が聞こえてきて、まもなく堂倉滝に到着だ。大きな滝壷を従えた綺麗な滝からは、吊り橋の横で見ているこの場所まで水飛沫が飛んでくる。ベンチで少し休憩してから先へ進む。もう一つの吊り橋を過ぎると今朝、桃ノ木小屋を発ってきた登山者とすれ違うようになる。

オーバーハングの岩の下を通り、沢が深く切れこみ水深が深くなっている箇所を右手に見て進むとやがて隠滝だ。吊り橋の上に立ち振り返ってみないとその姿は見えない。この先で沢が向こう側に急激に落ちているようすで、その沢を左手に見ながら急な道を下って行くと、下の方で数人が座って我々の左手奥の方に目をやっているように見えた。はやる気持ちを押さえながら、安全確保の鎖をつかんで慎重に下ると、やはり見えました。光滝が。眺める私とこの滝の間には大きな石がゴロゴロしている。滝は下のほうで岩が斜めになっていて特徴的な形だ。
(光滝)
大杉谷最高のハイライトともいうべき、もう少し先の七つ釜滝まで行きたいところだが。これからの予定を考えてここから引き返すことにする。来る時あの厳しいかった下りも、帰りはゆっくり登るとそうでもないようだ。何組かのグループと抜きつ抜かれつしながら粟谷小屋まで戻り、少し早いが昼食を取った。ここで昨日桃ノ木小屋に宿泊してきたという登山者と話をした。なんと昨夜は130人が泊まっていたとのことで、しかも7300円の宿泊料で夕食メニューはカツカレーだったと。

粟谷小屋から日出ケ岳への登りは、背丈以上の高さの笹の間を歩くことから始まる。やがて平坦になったかと思うとそれがシャクナゲと変わり、又もや急な登りになった。綺麗な紅葉が目に止まり道から左の方へ移動するとその先には目指す日出ケ岳が見えた。

シャクナゲ平を過ぎるともう山頂は近い。若い外人4人グループが疾風のように私達を追いぬいて行った。逆に中年女性3人組を追い越して、紅葉は終わっていたが綺麗なブナの林を過ぎると、やっと目の前に日出ケ岳の山頂が現れた。それまでと一変してここはハイカーで一杯だ。先ほどの外人男性2人と友に記念撮影した某メンバーは、片言の英語で「今撮った画像をメールで送るから」とアドレス交換していた。

さすが昼食時とあって山頂は人が多い。ベンチで食事中の人達は快晴の空の元、この360度の展望見ながらさぞかし美味しいお弁当を食べていることだろう。今日も昨日同様、大峰奥駈の山もくっきり見えるし、おまけに尾鷲の海まではっきり見てとれた。

この2日間、雲一つ無い青い空と綺麗な紅葉、素晴らしい林と展望に大満足だった。そしてなにより、こんなにも愉快で素晴らしい仲間に出会えたことに感謝する。この先いつまでもこのメンバーと友に山に登っていたい。


【山行日】2003年10月25日〜26日
【天候】快晴
【メンバー】15名
【コースタイム】
25日
川上辻10:10
安心橋11:10
金明水11:20
大台辻12:10-12:40
添谷山13:45-14:00
大台辻14:50
西谷橋15:15
粟谷小屋16:30

26日
粟谷小屋6:30
堂倉滝7:15
光滝7:50-8:00
堂倉滝8:30
粟谷小屋9:30-10:40
シャクナゲ平11:40
日出ケ岳12:25-13:00
川上辻13:25

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