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沖でこんな鳥みかけませんでしたか?
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チドリ目 ウミスズメ科 絶滅危惧IA
和名 ウミスズメ
学名 Synthliboramphus antiquus(Gmelin, 1789)
英名 Ancient Murrelet
体長24cm前後、一生の大半を沖の海で暮らす小型の海鳥
平成16年3月17日に、下関港付近で釣りをしていたら、翼を痛めた、この鳥が流されて来ました。
「ウミスズメ」は、現在、タンチョウ鶴(絶滅危惧?)よりも、ヤンバルクイナ(絶滅危惧?B)よりも、絶滅が心配されている鳥です。そんな鳥の故郷が、山口県の沖合にあるかもしれません。もし、この鳥を見かけた方は、ひげまでご連絡下さい。
レッドデータブックより
摘要:小型の海鳥で、離島の崖穴などに営巣する。現在、日本で繁殖が確実なのは、北海道天売島のみである。繁殖地ではネズミやカラス類などによる捕食を受けやすく、海上では漁業による混獲や油汚染などにより、生息が脅かされている。
形態:小型の海鳥で、全長237mm、計測翼長139mm、翼開長439mm。カンムリウミスズメと非常によく似ており、外部計測値も重複しているが、カン ムリウミスズメの夏羽では、頭部に3〜5cm程度の冠羽があるのに対して、本種では目の上後方から後頭のほうに向かって白い帯状の羽がある。嘴は灰白色 から淡い黄色で、上嘴の上面と基部はやや黒い。冬羽では、喉の黒色部はかなり少なくなり、頭の白い帯状の羽がなくなって頭全体が黒く見える。
分布の概要:ベーリング海を中心に、アラスカ湾、オホーツク海、日本海、黄海など、亜寒帯海域に広範囲に分布する。近縁のカンムリウミスズメは日本周辺の暖海域に 分布するが、冬期における日本での二種の分布は重なる。
生物学的特性:離島の崖穴や、岩の割れ目、生木の根元、倒木の下などに営巣する。一週間程度の間隔をあけて2卵を産み、抱卵は2卵が揃ってから開始される。雌雄はほ ぼ等しく抱卵を行い、交代は夜間に行われる。抱卵日数は30日程度である。雛は生まれて1〜2日程度で巣を離れ、その後は海上で親から給餌を受ける。採 食物はオキアミやイカナゴの幼魚などである。
分布域とその動向:日本では北海道天売島、ハボマイモシリ島、岩手県三貫島などでの繁殖が報告されているが、ほとんど現状は不明である。山形県飛島でも繁殖の可能性が示 唆されている。夏期は北海道沿岸などで観察される。冬期は北海道から本州沿岸でふつうに見られ、九州、沖縄でも少数が見られる。
個体数とその動向:北海道天売島では、1956年に500羽が繁殖、1987年には推定100つがいの繁殖が見積もられている。現在繁殖していることは確かなものの、個 体数はそれほど多くないだろう。他の繁殖地の現状についてはほとんどわかっていない。北海道東部のモユルリ島、ハボマイモシリ島では、すでに繁殖地として消滅したものと思われる。
存続を脅かしている原因とその時代的変化:ネズミやカラス類による捕食(52)、漁業による混獲(71)などがあげられる。また、油汚染(71)による影響を受けやすく、1997年におきたナ ホトカ号重油流出事故では、漂着死体1311羽のうち、1/3あまりが本種であった。
特記事項:人が近づけない崖穴に営巣するため、国内ではほとんど繁殖現状が不明である。こうした営巣特性から、まだ発見されていない繁殖地があるものと思われ
る。帰巣のために海上に集結する個体群を数えるなどして、断片的でも繁殖の情報を得ることが必要である。
保護対策:繁殖地におけるネズミやカラス類などの捕食者の排除が早急に必要である。油流出事故を防ぐためのさまざまな措置は、他の海鳥にとっても重要な課題であ る。
参考文献
Sealy, S.G.,1975. Feeding ecology of the Ancient and Marbled Murrelets
near Langara Island, British Columbia.Canadian Journal of
Zoology,53:418-433.
綿貫 豊・近藤憲久・中川 元,1987. 北海道周辺における海鳥繁殖地の現状. 日鳥学誌,37:17-32.小城春雄,1996. ウミスズメ. 日本の希少な野生生物に関する基礎資料(III):525-530.(社)日本水産資源保護協会.Gaston, A.J.,1992. The Ancient Murrelet. T&AD Poyser.
英文サマリー
The ancient murrelet is a small seabird breeds at crevices, burrows and hollows of rocks. In Japan, Teuri Island sea off Haboro Town, Hokkaido may be a only certain breeding site. They are threatend by rat and crow predation at breeding sites, by gill-net fisheries and oil pollutions at sea.
(執筆: 北海道海鳥センター 小野宏治)