Daiwa Bass Hunter!
メーカー
ダイワ
全長
約5cm
重量
約12g
タイプ
クランクベイト
飽きの来ないデザインですな〜。
購入価格
¥600(税抜き)

初めてのマイランカー

 「ランカーバス」バス釣りを始めた当時はこのような単語はあまりメジャーではなく、 単純に「50cmオーバー」とか、「40cmオーバー」とかいう表現が主流であったような気がする。 バス釣りを始めた主な動機の一つはこの「ランカーバス」であった。 雑誌やら店のポスターやらで外人がにこやかにかざしている大物バス。 「ああいうのを釣りたい!どんなファイトをやらかしてくれるのだろう?」興味は尽きなかった。

 当時のタックルはリョービの「ダイナフィッシュ」にダイワの「Hi−CAST」という、 典型的な初心者タックルであったが、防波堤とかで長年使っていたので、結構使いこなせていた。(…と思う) プラグは「コネリー」がフェイバリットであったが、その頃には製造されていなかった為、 試しにと「バスハンター」を買ってみら、河豚のようなふとっちょなフォルムに似合わぬクリクリとした小気味良いアクションが 妙に気に入ってしまい、2〜3個は常備するお気に入りプラグとなった。ルアーは見かけによらないものであることをこのプラグが教えてくれた。

 バスブームの谷間であった頃ということもあり、池は貸し切り状態であった。そんなわけで何処を攻めてもそこそこ反応があった。 新しいポイントを開拓しようと、背丈以上ある草を苦労して掻き分け、邪魔な草を寝かせ、ようやくの思いでキャスト場所を確保し、 一息ついた後オーバーハング下や岩盤際を狙った。釣れるサイズは大体20〜25cm程度の子バスであった。

 たまにロッドを満月のようにしならせてくれるサイズがかかったが、散々ラインを引き出された挙句バラしたものだ。 ドラグが甘いスピンキャストリールとウルトラライトアクションのロッドであったことから、十分なフッキングができていなかったことが バラしの原因であったと自分なりに分析していた。

 一人で人気の無い野池でバスを釣っていると、時折ふと孤独感に襲われたりもしたが、そんな時は「バスハンター」の愛らしいフォルムと、 クリクリしたアクションに和まされたものであった。素人目にも「来るかもしれない」と期待を持たせてくれるアクションであった為、 このプラグを使っている間は孤独感を忘れさせてくれたのだ。 だから、根がかりやミスキャストで手持ちのバスハンターをロストすると精神的に「ゲームオーバー」となり、 次回分のバスハンターの補充に出かけなければならなかった。

Metalic Bass Hunter
一番お気に入りの「ふとっちょクン」今じゃメタリックしか残ってません

 そんなある日の夕方、帰宅前の作業としてクローズドフェイス特有のラインヨレを解消するべく、池の中央に向かってフルキャスト を繰り返していた。

 ちょうど夕日が正面に位置していた為、ラインもルアーも水面の反射が眩しくて見えない状態でリールを巻いていた。

「グン!」

 今まで経験したことのない力強いアタリが!「うそっ、来たの?池の真ん中だぞ!」と、アワセてみた…ら、バットがひん曲がって、 なおかつグイグイと引っ張られていた。「お、おおぉ…大きいぞっ!」裏返った独り言が出る、恥ずかしい! でも、千載一遇のチャンスだ!効果があるかは分からないまま追いアワセを繰り返す。 ここ数回、良型は全てフックオフでバラしていたからだ。

 「グイグイグイーーーーッ」今まで釣ってきたバス(という程数は釣れてなかったけど) とは明らかにレベルが違う。心臓がバクバクし、腕が震えているのが自覚できた、情けない! 気が付くと、暴れまわるバスに対して、ロッドを立てるだけで精一杯であった。バスの方はというと、ジャンプ、エラ洗いとやりたい放題であった。 「スゴイ、これがバスのファイトなんだ!」それまで20cmクラスのファイトしか味わったことがなかったので、 物足りなく感じていたが、やはり大物になると素晴らしいファイトを披露してくれることを思い知った。

 やがて力尽きたバスが足元に寄ってきた。引っこ抜こうとしたが、ロッドが曲がりすぎて、バスが水中から出てこない。 それにしても足元で口を開けているバスは見たことのない立派な体躯であった。厚みのある口周り、貫禄のある胴回り。 しばし見とれていた…と同時に躊躇していた。「ハンドランディングなんかしたことないぞ…」と。

 そんな迷いを見透かされたのか、突然ジャンプされた。「マ…マジですか!?」パニックに陥る。 水しぶきが上がり、バスは一瞬視界から消えた!「まだ弱ってなかったのか、それよりバレてないだろうか?」 と、ロッドの感触を確かめると、まだ満月のようにしなったままだ。良かった、まだバレてない。

 さすがに今のジャンプで最後の力を振り絞ったのか、グッタリと横たわっている。 「今がチャンスだ、早いとこキャッチしてしまわねば…」と、見よう見真似のハンドランディングにチャレンジした。

 「ビクッ!!」口の中に指が入った瞬間、バスが身震いする。 こちらもつられて「ビクリ!」となった。 ゆっくりと重みを感じながら引き上げる。お、重い、頼むから暴れないでくれよ…と慎重に背後の草むらにバスを置いた。 途端、ガックリと脱力感に包まれた。「ぶへーーーーっ」思わず声が出た。

 しばらくバスを眺めていた。こんなに立派な体格に育つものなんだ。長くなるだけでなく、横幅もずっと増すものなんだ。 感動しながら眺めまわした後、リリースしてやった。ゆっくりと泳ぎだしたバスは夕日の反射もあって、すぐに視界から消えて行った…。

White Coarch?
琵琶湖大橋の袂で拾ったバスハンター(ホワイトコーチ?)

 こうして初めての大物、忘れられない1匹は「バスハンター」が連れてきてくれたのであった。以来、長いこと付き合っているが、 ここ数年は所有プラグが多くて、全くといって良いほど出番が無い。それでも時々こいつのクリクリアクションが懐かしくなる。 またそのうち先発メンバーに入れて当時の思い出に浸りながらキャストしてやろうと思っている。

【あとがき】

Bass Hunter and ...
左からファットキャット→バスハンター→バスハンターRです

 ダイワさん、一時期グリ○ォンのような形にモデルチェンジをされてましたが、 結局元の形の「復刻版」を出してましたね。あきませんてダイワさん、あのデザインはなかなかいじくれないと思いますよ。 バグリーの「ファットキャット」のパクリかもしれませんけど、あれはある意味完成されたフォルムだと思います。 これからも細々で良いので、作り続けてやって下さい。