ADVANCED DUNGEONS & DRAGONS
Schools of Magick
by EDWIN WYNE, Sword of The Arcane Eye

1 ファンタシーにおける魔法とは若干異なる定義、亦、規範とは異なる定義を此処に示す。
 ADDでは魔法は九つの形態に分類されている。其等は互いに似た性質、若しくは異なった性質を有している。亦、或る種の分類には更に細分化されている物も在る。先ず是等九種の解説を行う。分類は、表一に大別される。

Table 1
Schools of Magick
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追儺                   abjuration
変容                   alteration
召喚・召集        conjuration/summoning
占朴                   divination
呪付・魅了        enchantment/charm
幻影・憧憬        illusion/phantasm
喚起・祈祷        invocation/evocation
霊術                   necromancy
占有                   possession
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1.1 概説
 以下では、各個の詳細について記述していくが、先ず簡単に纏めてみる。
「追儺(abjuration)」は一般的には呪払い。
「変容(alteration)」は物質・生体の変化をもたらす。
「召喚・召集(conjuration/summoning)」は物質・生体を呼び出す。
「占朴(divination)」は予知力を与える。
「呪付・魅了(enchantment/charm)」は魔力を投与する。
「幻影・憧憬(illusion/phantasm)」は幻を創り出す。
「喚起・祈祷(invocation/evocation)」は力を操る。
「霊術(necromancy)」は魂に関与する。
「占有(possession)」は操作に用いられる。

1.2.各論

1,2、1 追儺
 追儺は一般には払い・清めとされる分野である。即ち解呪や破魔等が其の範疇で或る。亦、呪いが其の範疇として数えられる。
 魔術(magixk)上では、初等過程に或る「五方星の追儺儀式」が有名で或る。追儺は魔術の根幹を破壊ではなく、此の世つまり物理次元から、其の存在を抹消するものと考えられる。・・・

1,2、2 変容
 此の次元に於ける物理的形態を変化させる為のものである。古典的なものでは変身、変成が挙げられる。亦、物質の性質に関する事象も含まれる。基本的には物理次元にのみ影響を及ぼす魔法形態で或る為に、低位に位置付けられるが、強力で安定した効果を起こし易い。

1,2、3 召喚・召集
 最も古典的分野が是であろう。元素霊や異界、現世の生物を予備f出したりするものである。原義的には召喚は現世以外の、召集は現世のものを呼び出す(本遊戯上では一般に逆であることが多い)。亦、この分野は力其のものを呼び出す事も内封されている為、後述する「喚起・祈祷」と類似している。

1,2、4 占朴
 「召喚・召集」と並び魔術の根幹とも云うべき主要分野。魔道師は是により遠方を、過去を、そして未来をも知覚しうる。この源は緒力、世界若しくは自ら其のものであろう。何れかの存在が既に知っている事象を、比較的理解可能な啓示と云う形で知覚することをこの系統は意味している。

1,2、5 呪付・魅了
 英語的には何れも魔力を掛けるという意。転じて一般に前者は物質に魔力・魔術的効果を付与し、後者は魔力を持って生物の心に働きかけることを云う。後者は一般的な魅惑の呪文や魔力の媚薬といったものに代表される。詰まり、魔力により他に影響をもたらす事を云う。他にも「幻影・憧憬」「霊術」「占有」と言った系列は類似した効果を有す為注意を要する。遊戯中に於ける呪文の注釈になるが「物品への魔力授与」は一見、此処に含まれるがそうではないことに留意せよ。

1,2、6 幻影・憧憬
 何れも幻を意味するが若干異なりが在り、前者は物理的投影を後者は心象的投影を依り多く意味する。より強調して示すなら。励起光による幻影、過去への憧憬の差で在る。本遊戯中混同しやすい分野の一つである。

1,2、7 喚起・祈祷
 最も神々に接近する分野。本遊戯中に於いては、不幸にも攻撃呪文の宝庫と見られがちで、破壊的魔法使い達の御用達となっている節がある。其の源は祈りによりて何かを現世に呼び起こすことにある。其の点で本質的に「召喚・召集」と非常に近しい関係にあることが判る。「喚起・祈祷」のうち、後者は神々に祈り助力を仰ぐ意。前者は其の結果神々若しくは其の眷属の力を呼び起こす意で在る。「召喚・召集」との本質的異なりは、本形態が対象の力を呼ぶのに対し、後者は対象の本質を呼ぶ点にあると考えられる。

1,2、8 霊術
 一般に死霊妖術亦は黒き魔術(nigromancy)と呼ばれる。是はこの系統が霊魂・魂を取り扱う為である。本遊戯上では、非常に以って謎では在るが一般的な治癒呪文もこの範疇に分類される。本来、霊と答申する分野として点の諸霊の力を得る為に用いられたこの術は、拠り下位の人・死者の魂、ひいては下界の悪霊達とも交信できる為に、黒い印象が付きまとい先に述べた黒き魔術と一般に呼ばれるにいたったと考えられている。対して天の諸霊との交信を目的とした霊術を神聖奇跡学(therogy)と学哲アグリッパは云った。
この経緯からも明らかである様に、「召喚・召集」「喚起・祈祷」と或る種類似した性質を有す。亦、魂との関連性から「魅了」「占有」との類似性も示される。(*1)

1,2、9 占有
 最も数少なく基本的には一呪文しか存在しない分野。一般的には憑依と訳される。解釈としては、霊若しくは魂を他者へ飛翔させ、其の肉体を自在に操る。「霊術」「魅了」の亜種であると考えられる(終末期に於いては「召喚・召集」として扱われた)。但しこの分野が独立している事実より亜種でない独自性を有するはずである。


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疑問
1.追儺に呪いが含まれるのは何故か。
2.「象徴」「力或る言葉」「願望」が「祈祷・喚起」でない理由は。
3.「物品への魔力授与」と「永久化」の術式は何故にその位置にあるか。
4.「死」「死の指」其其に付いての考察

1.
2.「祈祷・喚起」は力を呼び起こす。其れはあくまで力(force)である。設問の各呪文は「召喚・召集」に属するが、純粋なる物理的な力でなく、本質的な力を呼び起こすからである。
3.
4.「死」は純粋なる本質の力により死を呼び起こす。「死の指」は一種の暗示的なもので其の暗示を対象に与えることにより、其の対象の存在意義を打ち消すものであると考えうる。拠って何れの手段に拠っても本質的には蘇生不能とされるのである。

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