漂流者の日々第5部

異境迷走編


人、それを杞憂という

5月15日

 予定通り仕事が落ち着きそうな具合なので久しぶりに早く帰れた。九時前にウチに戻ってこられるだなんてこんなにうれしいことはない。

 朝、殺伐としまくっている新今宮駅でティッシュを配るおっさんがいた。滅多にないことに何事かと思いティッシュとついでにビラをもらってみたら、潰れたと思っていたファミリーマートが金曜日から新装オープンするとのこと。なんだ。来週からジョジョをどこで読むべきか、という悩みは杞憂に終わった模様。よかったよかった。
 しかしコンビニがなくなった程度でギャースカ文句を垂れるとはオレも軟弱になったものだと思った。もよりのコンビニが車で三十分(1995年当時。今では車で十五分のところにできている)という田舎に住んでいたころのアレクセイはどこに行ったの!? あの頃はコンビニなんてなくても生きていけたじゃあないか。家族と同居していたからだけど。正直、あのような、「コンビニまで直進600M」といった看板が平気で出ているような、いまだADSLの届かない田舎で一人暮しをはじめることになったら、生きていけるかどうか怪しいものだ。

 MILKY WAY2また延期だって。えーと、4回目? とはいえいままで一ヶ月単位で延期していたのが今回は半月延期でありXデイは近いと思われる。Impact鬼哭街ノワール最終巻と同時購入しなきゃ、と悩んでいた頃が懐かしいね。ふー……
マリユス・サペルポピレット大尉

5月14日

 今日発売だそうで。買わねばならない。今すぐにでも買いに行きたいところだがおそらく週末を待たねばならぬだろう。最近また帰宅11時の日々が続いているので大阪駅紀伊国屋にさえ寄れやしない。このクソタレ忙しいのは予定ではもうすぐ終わるはずなのだが、予定は予定であってすなわち未定だからな。だるー。

「喉切り隊長」(ジョン・ディクスン・カー、早川文庫HM)読了。
 時は1805年、イギリス侵攻に向けブーローニュに布陣するフランス軍の陣営は、夜な夜な現れる謎の殺人鬼に戦々恐々としていた。その名は喉切り隊長、姿も見せず歩哨を切り殺すという。既に被害者は複数に上り、看過し得ない事態となりつつあった。皇帝はフーシェに「一週間以内に喉切り隊長を発見して予の前に引きずり出せ」と命令する。そこでフーシェが白羽の矢を立てたのが、つい先日逮捕したばかりのイギリス側スパイ、アラン・ヘッバーン。フーシェの権謀の一環と知りつつ、フランス軍の機密を英国に送る好機ととり、アランは喉切り隊長捜索を開始するのだった――という話。
 やっと読めた。カーの他の歴史ものとも一線を画す話である。何より残念なのが、カーの歴史ものの定番であるところの「悪漢との対決」があっさり終わってしまう点。ニューゲイトの花嫁みたいな決闘を期待していたのだが拍子抜け。あとあっという間に喉切り隊長の正体を暴いてしまうのも拍子抜け。真の謎は実行犯を操る黒幕は誰か、というところにあるのだが。とはいえ、カーファンたるワタクシ的には面白かったのでよしとする。
 これでカーの傑作と呼ばれる作品は大体読み終わったかね? あとは凡作普通作が残るばかりでありややげんなり。だが読み進んでいくしかない。カーファンだから。
ローリングハンガー

5月13日

 唐突にリーダーが針金ハンガーを持ち出して「ハンガーを横向きにして頭にかぶると首が回るねんで」とか言い出した。そんなバカなことあるはずが、と思いつつかぶってみたら、くい〜んと首が左に回った。なにーッ。それを皮切りにシマの全員でハンガーかぶりを敢行。首が回る派と回らない派に分かれて喧喧諤諤の討論をする羽目になったのだった。ネットで調査してみたところ、かつて笑っていいともや探偵ナイトスクープで取り上げられたほど有名な話らしい。ふ〜ん。

 新今宮南側のファミリーマートが、潰れた。先週の時点で知ってはいたのだが、月曜日になってはじめて、失ったもののかけがえのなさに気づく。僕はこれからどうやって月曜日にジョジョを読めばいいのですか。こりゃまいったね。最近かなり面白くなってきているというのに。

 水月を開始した。他にもタスクがたまっているからまあさわりだけ、という軽い気持ちではじめたのだが、気がついたらクリアしていた。このゲーム、F&Cとは思えないほどシナリオが面白い。といったら酷いですか? しかしかなりいい意味で裏切られましてよ。ジャンルとしてはノベルタイプ、語られるのは和もの伝奇、田舎の集落で山岳信仰やら神社やら政財界の腹黒い人やらが出てきて大騒ぎ、とまあ(前略)青(中略)空(後略)を思い出さずにはいられない内容ではある。というわけで琴ノ宮雪クリア。メイドさん。萌えは十分、だがシナリオは微妙。いや十分読み応えはあったのだが放置されっぱなしの伏線がえらく多いのが気になった。主人公がだんだん夢とも現実ともつかぬ状況に陥っていく、というのがシナリオの全体的な流れであり結果としてあのラストシーンも現実とも幻ともつかない。ハッピーエンドと解釈していいのか、それとも「真夏に雪が降るわけがねェだろォがァァ――ッ」と突っ込めばいいのか。まあ全体像の解明は他人のシナリオ待ちか。いまのところ水月というタイトルも謎だしな。実は(前略)水(中略)月(後略)とかいう意味だったりして。
人呼んでデビルトムボーイ

5月12日

 なんか本日はぼ〜っとしているうちに日没してしまったような印象の一日でした。次の連休が盆までないと思うと鬱にもなりますわ。今年は海の日が土曜日だという残酷な運命が待ちうけているのである。あーあー。

 鬼哭街をボチボチプレイしており四章まで読み終わった。要約すると、五分割されて五体のガイノイド(アンドロイド)に封じられた妹の魂をとり返すため、主人公孔は自分を裏切った犯罪結社に喧嘩を得る話。さらに要約するとミート君の体をとり返すために闘うキン肉マン悪魔超人編のような話。ザ・魔雲天アトランティスミスターカーメンと倒して残るはスプリングマンとバッファローマンのはずだが、その前におそらくは途中で出てきた双子の拳士と闘うことになるのだろうなあ。こいつらは妹の魂を持っていないのでそれぞれステカセキング、ブラックホールと命名するのが妥当だろう。双子だけにどっちがどっちかわからないのだが。今のところ、普通に面白い。だがなかなか進まないのはスパロボ優先でプレイしているからである。やっと宇宙編最終面まで来た。これで、三分の二。長ぇ。いくらなんでもR発売までにはクリアできると思うが。
穴に衝撃アナソニック

5月11日

 日本橋でMilky Way2の体験版配布をやるというので行ってみる。朝10時だというのに、その店の前にはちょっとした長い列ができていた。角を一つ巻く程度の長さであり50〜70人くらいはいたか? 君タチこんな朝早くからなにやってんのと突っ込みたくなったがオレもまたその一人なので黙っていた。
 帰って早速プレイしてみた。20分ほどで終わる内容だがおおむね良好。時折再起動もかからなくなるような深刻なフリーズを起こすことを除けば、不満はない。体験版だしな。前作同様のオモシロ話が展開されるものと期待して良さそうである。一人、沢木裕美だけALIVE Renewalのごときどよ〜んとした空気をかもし出しているが。「おばさんの坂上柚木」ってどうゆうこと? いやがうえにも期待は高まるので早く発売日にならないカシラ。
 あとジュンク堂で「喉切り隊長」発見購入。ちゃんと出ていてよかったよかった。

 午後はオープン読書会。お題は野尻抱介「ふわふわの泉」。討論の結果、「野尻抱介は高校時代『ケミ』と呼ばれていじめられていたに違いない」という結論に達した。なんだかなあ。あとは何故か松○のマイナスイオン発生装置製品の話題で盛り上がってみたりした。○下ではマイナスイオン発生スタンガンという企画がかなりいいところまで行っていたらしい。どんな企画でもとりあえず「マイナスイオン発生」という単語をくっつけておくとそこそこ通るんだって。恐ろしい……
メッキの剣山

5月10日

 会社の方に中国人の技術部部長がおりまして。この人がもともとリーダーと懇意だったのだが、先日の引越しによって座る位置が近くなったのでたびたび雑談をする機会が多くなった。この人がなかなか奇抜な人で色々愉快な話をしてくれるのだが、特に今日の話はひどく驚かされた。「CPUは生け花の剣山代わりにちょうどよい」とか言い出したのだ。たしかにCPUを上下逆さにすれば、剣山との外見がある程度相似していると言えなくもないが、普通そんなこと思いつくか。口ぶりからするとマジでCPU生け花をやっているらしく、ピンはメッキされていて錆びないからちょうどよいとか言われたらそりゃ確かにそうですな、と納得せざるを得ない。マジで驚いた。

「悪魔の機械」(K・W・ジーター、早川文庫FT)読了。
 天才発明家だった父の後を継ぎ時計職人として店を営むジョージ・ダウアーはしかし、父の才能を少しも継いでいなかった。そんな彼のもとにある日黒い肌の奇妙な人物が現れた。父が作った科学機械を直してほしい、というのである。引きうけたはいいものの、直すどころかそのもの自体が一体なんであるのかすら分からない始末。だが、その謎めいたものを狙い押しこみ強盗が入るに至り、これがなにやら重要なものであるらしいことをダウアーは悟る。謎の機械の正体を探るべくダウアーは活動を開始するが、それが地球滅亡の危機を賭けた旅になるとはこれっぽっちも思っていなかった――という話。
 ブレードランナー2とかで有名なジーターであるが、この作品はいわゆるスチームパンクに分類される。スチームパンクとはいっても蒸気機関はこれっぽっちも出て来ない。しかし自動人形パガニニコン、「空飛ぶ装置」、全ての謎の鍵を握る「エーテル制御装置」、果ては地球粉砕爆弾と怪しさ大爆発な機械がわさわさと出てきて面白すぎる。訳者はあとがきで「マッド・ヴィクトリアン・ファンタジィ」という言葉を使っているが、そっちの表現のほうがしっくりとくる。いい言葉だ。
理想の実現のためには何万ガロンの尿も血も流す

5月9日

 田舎に帰っていたとき、久しぶりに実家のトイレで小用を足そうとしたらえらいはねかえりを食らい辟易したものであるが、本日会社のトイレで小用を足してみたところ、ほとんどはねかえりを食らわないことに気がついた。まるで奇跡の様だ。この便器には便器製作メーカーの技術の粋、長年のノウハウに裏打ちされた、はねかえりを最小限を押さえる奇跡の技術が込められているに違いない。便器の分際で! さすが技術立国日本だなあ、、というやや意味不明な感想を、手を洗いながら抱いた。一見ありふれたものに実はすごい開発秘話が隠されていたりする、というのはプロジェクトXによって立証されている(炊飯器の開発に人の命が費やされていたなどと誰が想像できる)。便器もまた恐らくは血のにじむような努力をもって開発されたに違いない。
 はねかえりを最小限に押さえる研究の過程で、めちゃくちゃはねかえりを浴びてズボンをびしょびしょにする努力。
 実験のため、水をたくさん飲んだり利尿剤を飲んだりする努力。
 あらゆる種類の便に対応するため便秘になったり下痢になったりする努力。
 そりゃあ血尿も出ようというものだ。栄光なき苦労人たちに敬礼。

 GBAでスパロボ新作が出るとか。電童出撃という話でありオレ的にガード不能なのでもちろん買いますよ。べガ様もバイク乗って鉄リボンで闘う模様。やるしかねえ。
Shadow of the Moon

5月8日

 新しいファイルサーバに命名するぜ、ということで、本日はミスタースポックとカーク船長の正確なスペルを調査するという仕事をおおせつかった。はじめはクライテンという名前にする予定だったのだが、Krytenというスペルは謎めき過ぎているという理由で却下となった。ちぇ。で、海外SFドラマつながりということで上記の両名が選ばれたわけである。別に職場にトレッキーはいないのだが。
 あとそのとき会社のネットワーク上にShadowmoonなるコンピューター名を発見した。誰ですか会社のマシンにそんなイカした名前をつける人は。

「破滅の使徒」(トマス・F・モンテルオーニ、扶桑社ミステリー)読了。
 聖なる血の続編。聖骸布の血痕からキリストのクローンとして産まれ、ついにローマ教皇の座についたピーター・カレンツァが世界を滅ぼすため大暴れする話。前作も存分にバカだったが、今作は全世界をまたにかけたバカである。世界の滅亡を救うため巡礼地に向かう七聖徒とそれを阻止すべく動くバチカン秘密警察、とやたら少年漫画的なところがユカイ過ぎる。個人的には満足した。「天空の劫罰」並に満足。つまり、他人にはお奨めできない。
湿る宇宙

5月7日

 GWあけの本日は雨のせいで空気がクソタレべとべとしており不快指数が爆発的に高かった。岩手県ならばこんなにも湿度が高くなるまいに。
 フロア引越し後、実質最初の仕事の日となるのだが、新天地はなにやらウチのチームだけ隔離スペースに押し込まれたという感がないでもない。あとワタクシの席は長い廊下の末端のフロア入り口の真正面であるため、会う人会う人ことごとくに「君フロアの外からめっちゃ目立つなあ」と言われた。好きで座高が高いんじゃないやい。
 そして今日の仕事が終わる頃には、右腕がパンパンに張っていた。どうも、マウスを握る右手をデスク上に這わせるスペースが以前より少ないため、手首の付け根だけしか接地していないというのが原因の模様。デスク上は前と同じように配置したつもりだったが、なんで微妙な違和感が残るのだろう。
カタン死の行進

5月5日〜5月6日

 再び大阪に帰り来るため、六時間の旅をした。何回やっても慣れないもので、「殺意の海辺」「シャーロック・ホームズ全集4」「逃げ出した秘宝」と読み終えた頃には、本を読むという行為自体に飽きがきていた。オレは、なんでこんな故郷からクソタレ離れたところに住んでいるのだろう、と自問せずにはいられない。

「殺意の海辺」(ジョン・ディクスン・カー他、早川ミステリ文庫)読了。
 黄金期の作家たちによるリレー小説である。「漂う提督」のような。二篇収録されているのだが、どちらともあまりぱっとしない。一つの話を違う作家から違う作家に渡す、という試み自体は面白いにしても、船頭多くして船山に登るという結果は避けられない。それとも雑誌連載かなんかで一話ずつ掲載されて、話が妙な方向に転がっていくのを楽しむというのが眼目なのか。どっちにせよ、ひとまとめに読むとあまり面白くない。

 大阪に到着直後、難波に向かって人に会う。主目的は月曜フェスティバルゲートの影山ヒロノブライブに行くためウチに泊まりこむというものであり、一晩中カタンをして過ごす。さすがドイツで500万部を売ったというボードゲームだけあって、飽きない。

 翌日のフェスティバルゲートは、えらい人だかりだった。いつぞ、飯を食う場所を探しにみんなで出かけていき、そのさびれっぷりに思わず涙したあの日とはえらい違いである。影山ヒロノブを生で見るという機会はそうあるものでなくライブは満足した。あと影山ヒロノブは日曜日ぴたテンを見てから寝るという証言が得られた。なんだかなあ。
 直射日光の下で見ていたので、少々焼けた。もうすぐ夏ね……
肩に爽快チョップタタキ

5月4日

 なにやら奇怪な物体が転がっているのを発見。ハンディマッサージ器械、その名を「タタキチョッパー」という。名前があまりにも生かしすぎるので使用してみた。簡単にいうと一人で使える電動肩叩きマシーンであるのだが使い心地は微妙であり効いているやら効いてないやら。叩き方には「はり扇」「合わせ手」「袋手」「こぶし」「振動」と五種類あり、確かに五種類とも振動のリズムは違うのだが、なにがどう「はり扇」なのか、「合わせ手」なのかはまったくの謎だ。然るべき方面ではごくあたりまえな言い回しなんだろうか。謎。

 父親に「おまえもホームページとか作ってんのか」と問われた。ためらうことなくオレは「いいや」と答えた。親に嘘をつくとは結構な大罪であるかもしれぬが仕方が無い。「エロゲの批評やってま〜す」とか「最近はシスプリ日記書きました」とか、どうして言える。仕方が無いんだ。

 ベイグラントストーリー、クリアした。ラスボスが恐ろしく弱かったのはどういうことか? これでとりあえず義務は果たしたといえるが、まだ楽しめそうであるので早速二週目開始。レアモンデ探索は終わらない。

 明日大阪に戻ります。休暇なんてあっという間ネ。次の日記更新は5月6日と思われる。帰ったとたんいきなり夜を徹してのカタン死の行進が待っていると思われるので。
鬼の哭く街カサンドラ

5月3日

 本日午前中は親に連れられすぐ近所の観光地、猊鼻渓川下りに行ってきて風流な気分に浸ってはみたものの基本的に暇であり死にそう。危うくまたしても北斗の拳を読破しそうになったがその行為のあまりの非生産性に気づいて中止した。何回読んでも面白いのう。正直、よくもまあこんな場所で四年間も学校にも行かず生きていけたものだと我ながら感心した。ベイグラントストーリーを持ってきたのは正解だったなあ。だが只今一歳と数ヶ月になる甥が姉と一緒に来ているので油断はならない。というか人のメモリーカードをビデオに突っ込もうとするのは止めよ! その他飯は食い散らかすPSコントローラーをぶん回して遊ぶ等々傍若無人な振る舞いが見受けられおまえには文明人としての誇りは無いのかと突っ込まずにはいられないのだが、……無いんだろう。やれやれ。

 ものはためしとばかり携帯電話の電源をつけてみたら、アンテナが立っていた。うろうろと歩き回ってみた結果、圏外から二本と電波はかなり不安定ではあるものの、去年来た時はまったく立たなかったことを思えば結構な進歩である。IT革命の波はかような田舎にもひしひしと迫っているのだ。カモシカの出るような土地でも、IT革命の恩恵を受ける権利はある。

「ふわふわの泉」(野尻抱介、ファミ通エンターブレイン文庫)読了。
 化学部部長浅倉泉は文化祭の展示物の作成中、偶然奇妙な物質を生成した。ダイアモンドより硬く、しかし空気より軽いふわふわとしたもの。彼女はこれを「ふわふわ」と名づけ、新素材として発売を開始した。「努力しないで楽に生きたい」という動機から始まった「ふわふわ社」は、やがてその信じがたい性質をもってパラダイムシフトをも巻き起こすのだった……という話。
 難波日本橋をぶらついて探したのに見つからなかったこの本が、なぜか田舎ではあっさり見つかった。謎。内容だが、ライトノベルだけにあっさりしたものである。書き込もうと思えばこれ以上ナンボでも書き込めるとは思うのだが。まあしかしそこそこ面白かったとは思う。やたら化学用語が出ては来るが、知らなくても特に問題ないようだし。知識が中学校で止まっているオレでも大丈夫。
ここはド田舎一丁目

5月2日

 朝。気が付いたら、庭にカモシカが立っていた。うおお。いかにウチが田舎でも、庭先に動物が出てくるという最後の一線だけは今まで超えていなかったと思うのだが……。このような田舎にも自然破壊の間魔の手が忍び寄っているとは嘆かわしい限りである。

 祖父の墓参りに行き、河童に会ってきた。以前に書いたと思うのだが、祖父の墓のすぐそばに祖父の兄の墓が会って、そこには墓石と向かい合う形で河童の像が建立されているのだ。「遠野出身だから」という短絡的思考以外の何者でもないと思うのだが、まあ見た目に面白いのでよしとする。いつ見てもインパクト大爆発である。
 唯一、墓場の桜も散っていたのは残念だった。墓場の桜ってなんであんなに綺麗に見えるのだろう。

 なぜか茶の間に北斗の拳の文庫が詰まれている。これさえあれば休みの間退屈しなくて済むな、と思っていたのだが今日一日で全部読んでしまった。だってここには何にも無いので本読むしか暇をつぶす手段が無いんですもの。現状日本橋とインターネットとゲームとがことごとく封じられている状態であるからな。でも北斗の拳は何回読んでも面白いので満足した。ジャギ様はいつだって萌え萌えだ。

 たしか今日はFF:UDVD三巻の発売日のはず。ということで母の車に同乗してちょいと探して見ようか、と思った。この最果ての地で発売日どおりにDVD出てるのカシラ、とはじめは思っていたが、やがて根幹的問題に思い至った。DVDってどこで売っているのだろう、と。一関市に住んでいたのは95年までであるからして、DVDを売っている店がどこにあるのやら見当もつかない。適当に見当をつけ、オレが関西に行った後でできたでっけえスーパーやら本屋やら回ってみたものの、DVDはちまっとしたコーナーにちまっとしか置かれていなかった。かなりダメ。そして母はDVDというものの存在すら知らなかった。う〜ん。ここはド田舎一丁目。
 ウチの田舎には丁という概念もないんですけどネ。
レイジングハンドアタック

5月1日

 早起きついでにテレビを見ていたら、子供向け交通安全番組と特撮を一緒くたにしたような謎めいた番組にぶつかった。「赤信号で横断するとはおまえたち何様のつもりだ――ッ!!」とか言っていた。ちょっと面白い。

 新大阪9時16分の新幹線に乗り、六時間かけて岩手県に向かった。何回乗っても、六時間の旅は死にかける。あまりにも退屈なので本を二冊ほど読み終えた。

「野獣死すべし」(ニコラス・ブレイク、早川ミステリ文庫)読了。
 推理小説家フィリクス・レインはただ一人の息子を交通事故で失った。ひき逃げした犯人は結局の所見つからず、レインはある決心をした。すなわち、ひき逃げ犯人を自分の手で探し出し、殺す。彼は自分の行動と判断を逐一日記に書きつづけた。ついに轢き逃げ犯を発見、うまい事取り入ってそいつの家に滞在し、殺人決行のチャンスをうかがっていたのだが、事態は思わぬ方向へ展開を見せる――とかいう話。
「死の殻」の解説で、ブレイク作品の特徴は殺す者と殺される者の対決に主眼が置かれており、本来ならば主人公であるはずの探偵は対決の運命を見守るただの傍観者に過ぎないとかいう趣旨の文があったと思うが、なるほどそのとおりだと思った。全編を貫くレインの一人息子を失った怒り、悲しみは因果応報という形で結末を迎える。面白かった。

「殺さずにはいられない1」(オットー・ペンズラー編、早川ミステリ文庫)読了。
 短編集。テーマは「強迫観念による犯罪」。テーマを絞った短編集は数あれど、そのような珍妙なテーマは聞いた事が無くこいつはやられたワイと思ったので購入。何点かは単なる「奇妙な動機による犯罪」的なものだったが、愉快なものもあったのでまあ満足。ベストを挙げるならアマンダ・クロス「二銃身の銃」。2の購入も検討しよう。

 新幹線に乗るたびに常に気になるのだが今まで一度も日記に書いたためしの無い(と思う)点についてちょっと書いておきたい。大宮駅そばから見えるあの黄金ロケットはなんなのだ。金色のビル(なのか?)の頂点から金色のロケットが生えておりあれが何の目的で据え付けられているのか気になって仕方が無い。誰かアレの正体をご存知ありませんか?

 一ノ関駅に降り立って、いきなり衝撃を受けた。なんと駅前でストリートミュージシャンが歌っていたのだ。おらが町も都会になったもんだっぺれ〜、と思った。つうか人口六万の市の駅前で歌ってみても将来の展望は激しく小さいと思うのだが。あと田んぼのど真ん中にどど〜んと建った体育館の隣にどど〜んと緑色の鉄塔が建っているのにも驚いた。なんか、温泉が出たらしい。
 一関は晴れていたにもかかわらず涼しかった。というか風が冷たい。しかし桜はすでに散っており裏の竹林ではたけのこがわさわさ生えてる、とかなり暖かい気候が続いているらしい。でも肌寒い事には違いないので風邪引かないよう気をつけようと思った。

 で、自宅の端末で日記を書いている。久しぶりのダイヤルアップ環境なんで長時間のネットサーフィンはできない。ちぇ。悔しいのでADSL開通状況を調べてみたところ、一関市自体はすでにADSLサービスは行われているのだが、市の中心から10キロほど離れるウチには来ていない模様。こりゃ望み薄ですな。