「スポーツエンターテイメント」
日本ではまだまだこの言葉は浸透していない。
しかしアメリカにおいては この言葉はここ2,3年で急速に広まった。
これから書くことは大げさでもなんでもない。すべて現実である。
世界最大のプロレス団体「WWF」が
現在のアメリカのスポーツエンターテイメントを引っ張っている。
昨年度の売上は50億ドル(約5500億円)とも60億ドル(約6600億円)とも言われている。
オーナーのビンス・マクマホンは "裏ウォルト・ディズニー" の道を着実に歩み始めている。
WWFのTV中継「ロウ・イズ・ウォー」は この1,2年、6〜7%の高視聴率をキープしている。
「どこが高視聴率だ」と思うあなた、
日本の感覚では7%は大した数字ではないのかもしれないが、
日本とアメリカではチャンネルの数が根本的に全然違うから、視聴率の概念もまた違う。
東京地区では民放、NHK、BSを合わせて10チャンネル程度。
これにCSも加わるが、まだ完全に浸透しているとは言い難い。
アメリカではケーブルテレビの加入率が100%近いので
チャンネル数は平均で100チャンネルぐらい。
その中の7%だから日本の7%とは比較にならない。
日本でいうと30〜35%に匹敵する。
日本で毎週30%以上の視聴率を稼ぎだすのはキムタク主演の「HERO」ぐらいである。
この驚異的な視聴率を前にしては
どんなアメプロに対する否定的な見解も 不毛でナンセンスな意見でしかない。
毎週30%以上の視聴率の番組に出ているWWF選手の一般的な知名度はベラボウに高い。
街を歩いても、空港の中で一般人になりすましてさまよっていても、
レストランで食事をしていても、必ず普通の人たちに声をかけられる。
感覚的には日本のトレンディー・ドラマ俳優並みの知名度か それ以上かもしれない。
またWWF所属選手のマンカインド(現在は引退)が執筆した「HAVE A NICE DAY」が
一昨年のニューヨークの書店の売上の第1位を、
ロックの自伝「ザ・ロック・セイズ」に至っては全米の第1位を記録したと言う。
日本でスポーツ選手の本が売上1位になるのはまだ現実的には考えられない話。
しかしアメリカでは不可能が可能になっている。
WWFのPS用ソフト、64用ソフトも日本では考えられないミリオンセラーを連発している。
スポーツエンターテイメントの世界で一人勝ちを続けるビンス・マクマホンは
とうとうアメリカンフットボールの新リーグXFLを立ち上げた。
全米のマスコミ各紙はこぞって「失敗する」と酷評している。
しかしそれでもWWFは止まらない。なぜならこれはビンスのほんのお遊びだからだ。
もしかすると彼はこの先、NBAや野球の新リーグを立ち上げることを考えているのかもしれない。
「予備知識がない人でも楽しめる」
スポーツエンターテイメントで成功するための重要なキーワードだ。
日本では競馬が一番これに近いだろう。
ビンスはこの世界で成功する方程式を手に入れている。
日本でもこういうオーナーが出て来ると
プロスポーツに対する感覚が少し修正されるはずである。
◆次回予告◆
いよいよ開幕 プロ野球。
しかし盛り上がりは今ひとつ。
果たして日本かメジャーか。
新庄は大丈夫かということは書かないと思いますが…。
「21世紀のプロ野球(仮)」
ご期待下さい。