空き地にいるジャイアンとスネ夫に今月号のコロコロコミックを見せるのび太。すると何とそこにはのび太作のマンガが掲載されていた。真実を問いただそうとのび太を殴る二人だが、そこへやって来たドラえもんが二人に何か絵を描いてもらい、それを「すりこみ製本機」にかけて雑誌の中に取り込んで見せた。怒るスネ夫だがいきなりジャイアンはのび太に対しバカ丁寧になり、クリスチーネ郷田のマンガを雑誌に載せてやりたいという願いを話した。それが誰だか最初は分からない二人だが、ジャイ子のペンネームであることを思い出して納得する。ジャイ子は何度応募しても落選続きで、マンガにおける自信を失いかけているという。ジャイアンはこれまでのジャイ子の原稿と少女雑誌を持ってきて、ドラえもんはそれをすりこみ製本機にかけ、ジャイ子のマンガを取り込む。それを見たジャイ子はジャイアンと抱き合って喜ぶが、ジャイ子は編集部に電話すると言いだし、頼み込まれたドラえもんは仕方なく「通話よこどり電話」を使ってのび太の家まで電話を繋ぐ。そこは何とか取り繕うことが出来たが、ファンレターが来ないと疑問を抱いたジャイ子を見てジャイアンはまたドラえもんの所に行き、のび太は「もはん手紙ペン」を使って何通もファンレターを書くことにする。ところが今度は他の雑誌に自分の作品が載っていない事に疑問を持ってしまい、二人はいろんな雑誌にすりこむ羽目になる。だがついに原稿料の話まで持ち出され、ドラえもん達はついに逃げ出してしまう。だがジャイ子は一人で自分の作品を読み直し、それがプロの模倣に過ぎないことを自覚し始めていた。試しにスネ夫に自分のマンガを見せてみると、スネ夫は遠慮なく酷評したので、真実を知ったスネ夫は卒倒するがジャイ子は晴れ晴れとした様子で「編集部」に電話をかけて第一歩から勉強し直すことを話し、それを聞いたジャイアンは涙を流して喜ぶのであった。
(解説)話としては典型的なギャグのパターンなんですが、なぜこんなにも面白いものに変わってしまうのか不思議です。やはりそれが本物の「プロ」の力なんでしょうね。マンガ雑誌のパロディタイトルもいつもの如く面白いし、今話に限ってはとことん損な役回りのスネ夫も登場シーンが少ないながらも頑張っていますね。
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