てんとう虫コミックス第30巻


実物ミニチュア大百科   9頁 小三83年1月号
 パパに「日食」の事について聞くのび太だが、何も知らないのび太はとんちんかんな質問をしてしまい、パパをズッコケさせる。パパは絵を描いてわかりやすく日食のことを教えるが、それでものび太は理解しきれないため、苛立ったパパは百科事典で調べろと怒鳴り声をあげてしまう。仕方なくドラえもんに聞いてみると、ドラえもんは「実物ミニチュア大百科」をとり出した。調べたいことを言ってからボタンを押すとそのもののミニチュアが出てくるのだ。これで日食の仕組みを知るのび太だが、のび太は面白がってトラとライオンを出し、二匹を戦わせてしまう。怒って百科をしまうドラえもんだが、掃除機が壊れたと聞いて仕方なく大百科から掃除機を出し、掃除機をしまうまでのび太が大百科を預かることになり、ドラえもんは用事のために出かけてしまう。出かける時に散々注意されて逆に腹を立てたのび太は大百科を使ってゲームやステレオなど、色々なものを取り出して遊び、戦艦のミニチュアを出したのび太は水に浮かべてみようとしずかの家の風呂に行くが断られ、スネ夫の家の池に浮かべようとする。しかしその際に大百科のことをペラペラと話してしまったために、ジャイアン達に大百科を持っていかれてしまう。ジャイアンはこれを使ってたくさんのお菓子を出そうと考えていた。面倒なので「菓子」を調べることにしたが、発音が悪かったために「火事」が発生してしまい、駆けつけたドラえもんが大百科から消防車を出して何とか火を消し止める。それを見たのび太は「だから辞典は嫌い」と呟くのであった。  

 (解説)冒頭の日食の説明はまだ少し不十分な気もするけど(笑)。しかしのび太もああいったことに疑問を持つのはとてもいいことですね。話自体はごく普通の水準作ですが、のび太がジャイスネに大百科をとられる時の「間」のタイミングは絶妙ですね。
人気スターがまっ黒け   9頁 小五83年1月号
 スネ夫から芸能人の手形やキスマークの色紙を自慢されるのび太は、いつもの如くスネ夫から差別されて色紙をもらうことが出来なかった。腹を立てるのび太だが、家への帰り道の時にあるアイデアを思いついた。のび太は有名人の人型をとることを思いつき、寝ているドラえもんを実験台にして墨汁をかけるが、飛び起きたドラえもんから散々文句を言われてしまう。しかし伊藤翼の名前を出された途端ドラえもんも乗り気になり、「人がたスタンプインクと用紙」を出す。三分で消えるインクを人にかけて用紙に押しつけることで人型をとることが出来るのだ。真田ヒモ行や伊藤翼を始めとして様々な人気スターの人型を集めたのび太は早速みんなを呼びつけて自慢する。驚くジャイアン達だが、ドラえもんに人型をとる方法を教えるよう迫ってきたため、ドラえもんは「透明マントをかぶって見えなくなってから墨汁をかける」という嘘の方法を教えてしまう。ジャイアンは試しに母ちゃんで試すが、何故か母ちゃんにはジャイアンの姿が見えており、墨汁をかけられたことでジャイアンは母ちゃんに追い回されてしまう。実はドラえもんの渡した透明マントはただのビニールふろしきだったのだ。  

 (解説)この時期の作品は割と「芸能人」を絡ませた話が多いような気もしますが、それも時節のせいでしょうか。しかし相変わらず、未来には変な道具があるものだ(笑)。相手を騙して陥れるというオチはそんなに多いオチのタイプではないので、そこらへんも楽しむことが出来ると思います。しかし、真田ヒモ行はあまりカッコ良くないな(笑)。
空き地のジョーズ   11頁 小三83年11月号(「サカナコイコイゲート」「サカナキタキタゲート」「地中つりざお」)
 みんなを集めて沖釣りの話を始めるスネ夫だが、話の途中でドラえもんはタケコプターで飛んでいってしまう。海へ向かったドラえもんはちょうどいい雰囲気の場所に「サカナコイコイゲート」を落とし、次に空き地の地面の中に「サカナキタキタゲート」を沈める。するとそこにのび太が走ってやって来た。のび太は沖釣りの話を聞いてうらやましくなり、ドラえもんに頼もうと思っていたのだが、ドラえもんはそうなることを見越して今まで準備をしていたのだ。コイコイゲートを通った魚はキタキタゲートから出てきて、地面の中を自由に泳ぐことが出来るようになるのだ。「地中つりざお」で早速釣りを始める二人だが、そこを通りがかったジャイアン達にバカにされてしまう。のび太はドラえもんが釣った魚を見せようとするが、二人は既に立ち去った後だった。その時、空き地の中を何か妙なものが動き始めた。水しぶきをあげて飛び出してきたそれは巨大なサメだった。土管の上に逃げ込む二人だがこのままでは身動きがとれない。ドラえもんは「ハッタリガン」を出してとりあえず追い払い、ガンを地面に撃ち続けてサメをキタキタゲートに追い返そうとするが、サメは既に空き地の外に出てしまっていた。二手に分かれて探索する二人だが、なかなかサメを見つけることが出来ない。そんな中でもついにサメを発見したのび太はガンを放つがサメにはあたらず、変わりに近くを歩いていた先生を怒らせてしまう。その場をやり過ごしたのび太は更にガンを放つがサメには当たらず、通行人を驚かせてしまう。だがついにガンのエネルギーが切れ、サメはのび太を追いかけ始める。逃げるのび太だが間一髪、キタキタゲートを持ってきたドラえもんによってサメは海に戻された。しかし先程ののび太の騒ぎで怒った人たちが二人に文句を言い始め、事実を話しても信じてもらえない。そんな二人をまたバカにするジャイアンとスネ夫であった。  

 (解説)地面を海に見立てるというパターンも初期の作品から見受けられるパターンですが、今話ではそれに更にサメとの攻防戦という新たな要素が加わり、短編ながらかなり濃い内容となっています。のび太の頼みを先取りしたり、マンホールに落ちた人に余計な言葉を言ったりと、一般的なドラえもん像を崩すかのような今話のドラえもんが面白いですね。普通サメは日本近海にはいないものなんですが、そこらへんはあまりこだわらないようにしましょう。
フエール銀行   10頁 小四83年1月号
 お年玉の残りがついに10円だけになってしまい、無駄遣いをしすぎたことを激しく後悔するのび太。そんなのび太を見かねたドラえもんは「フエール銀行」を出した。この銀行は一時間に一割の利子が付くので、例え10円だけであっても一週間もすればものすごい金額になってしまうのだ。喜んで預けたのび太は通帳を見せてみんなにも自慢する。ところがその帰り道、おもちゃ屋で輸入品の高額プラモを見つけたのび太はそれを欲しがるが、まだ全然お金は貯まっていない。イライラするのび太のところにしずか達がやってきた。先程の話を聞いて銀行を使いたいと言うので、空き地に銀行を持ち出すドラえもん。更にジャイアンとスネ夫は一年の定期預金にして金を預けるが、スネ夫もプラモを見つけたために定期預金を下ろそうとする。そこを見ていたのび太は更に慌てるが、お金がない以上はどうしようもない。その時のび太は銀行にあった「かしだし」という窓口のことを思い出した。利子が一時間に二割のために借りない方がいいと忠告するドラえもんだが、自分には取られるお金がないと考えたのび太は銀行からお金を借りてプラモを買ってしまう。ドラえもんにばれないようにプラモを隠すのび太だが、突然のび太が履いている靴下が消えてしまった。何と利子が払えない場合は一時間ごとに借りた人の持ち物が消えていくのだという。銀行に懇願するのび太だが銀行は止めてはくれず、銀行を壊しに来たジャイアン達も追い返されてしまい、銀行を壊すのも断念する。ところが今度は服が消えて下着だけになってしまったため、ドラえもんに全てを話すのび太。ところがそこへ北海道のおばさんが現れて、正月の分のお年玉をのび太にくれたため、のび太は急いで銀行の下へ急ぐが、あと一歩のところでのび太は丸裸になってしまい、しかもそれをちょうど来ていたしずかに見られてしまうのであった。  

 (解説)文句なく、僕の一番欲しい道具ですねえ(笑)。「銀行」などというものが出てくると、現実社会の風刺のように見られるかも知れませんが、今話にはそのような要素はなく、言ってみれば子供の銀行ごっこの延長線上みたいなものですね。そういう意味では親しみやすい題材かも知れません。オチも何気なくしずかが登場していてアクセントがつけられています。
ねむりの天才のび太   12頁 てれびくん82年4月号(ねむりの天才、のび太)
 授業中に居眠りをして先生に叱られ、ジャイアン達にもバカにされてしまうのび太。家に帰ってきてママのお説教を聞いているときにも眠ってしまい、ドラえもんにすがろうと思ってもドラえもんがいないのでまた昼寝を始めてしまい、しかもドラえもんが「ユメグラス」で見てみるとのび太は昼寝の夢を見ていた。ドラえもんはのび太を起こして注意するが、のび太は逆になぜ眠っていたら悪いのかなどと開き直り、ついには「もしもボックス」を使って「眠れば眠るほどえらい世界」を作り出してしまう。そして翌日、のび太は授業中に寝て先生に誉められ、先生は眠らない他の生徒を全員廊下に立たせてしまった。帰り道でも女の子達にちやほやされるのび太は家に帰っても働いているママを注意したり、昼寝しかけていたドラえもんに昼寝の手本を見せたりする。そこへしずかが眠り方を教えて欲しいとのび太を訪ねてきた。今度から中学へ進む時に昼寝テストがあるために是非教えてもらいたいというのだ。のび太はしずかを横にして何も考えないようにと諭すが、うまくいかずに何故かドラえもんと口論になってしまう。次にしずかに春の野原を想像させることで次第に眠らせていくが、一緒に寝てしまったドラえもんが大いびきをかいたためにしずかは目を覚ましてしまう。それでもしずかは喜んで帰っていったが、今度はしずかからの話を聞いてたくさんの女の子がのび太の下を訪れてきて、さらにテレビ局の取材まで押し寄せてきてしまう。評論家の由目見氏と一緒に眠り方の模範演技を披露するのび太。その様子をテレビで見て今までのことを反省したジャイアンとスネ夫はのび太に手をついて謝るが、のび太は昔のことは水に流して、みんなで仲良く寝ようと二人を諭す。だが腹が減ったにもかかわらずママは何も作っておらず、更に買い物に行ってもみんな眠っていて何も買うことが出来ない。挙げ句の果てには居眠り運転のダンプカーが家に突っ込んできたので、のび太は慌てて元の世界に戻すのであった。  

 (解説)「あやとり世界」と双璧を成す、屈指のバカらしさを誇る「もしも世界」の登場です。価値観を変化させた世界で思いっきり想像力を働かせて、様々な面白い要素を盛り込んでおり、正にこの「自由」さがドラ世界の真骨頂と言えるでしょう。確かに眠るのは大事ですが、眠っていては何もできませんからねえ。一度でいいから0.93秒で眠ってみたい(笑)。
真夜中の電話魔   11頁 小六83年5月号(物体電送アダプター)
 最近出木杉の成績が落ちているということを聞いて不思議がるのび太。のび太達は明るく出木杉を励ますが、しずかは出木杉の相談に乗ろうと優しく声をかけ、その様子を見て怒ったのび太はさっさと家に帰ってしまう。だが家に帰ってきた途端、ママからパパの書類を会社に届けるよう言われてしまい、言い訳を言って部屋に逃げてしまう。話を聞いたドラえもんは「物体電送アダプター」を出して、これを受話器の送話口に取り付ける。パパの所に電話をかけたドラえもんはおもむろに書類をアダプターの中に突っ込み、するとパパの受話器の方ではドラえもんの手が飛び出してきた。アダプターをつけることで直接受け渡しをすることが出来るのだ。のび太はついでにママからのお使いを引き受けて肉を買い、今度はしずかに電話をかけて驚かそうとする。しかしふざけすぎたのび太はしずかのスカートを引っ張って脱がせてしまい、困り果ててしまう。ところが家にやってきたしずかはあまり怒った様子もなく、先程の電話を使って出木杉を助けて欲しいと言ってきた。出木杉は毎晩かかってくる悪質電話に悩まされ、そのために成績も下がってきてしまっていたのだ。卑劣な行為に怒った二人は犯人を捕まえることを約束し、しずかは安心して変えるが、ドラえもんは大声を出してスカートのことを叫んでしまい、しずかは恥ずかしがってしまう。タイムマシンで夜中に向かった二人は出木杉の部屋で見張りを開始する。待ちくたびれた二人がうたた寝しかけた頃に電話がかかってきたため、アダプターを取り付けて飛びかかるのび太。しかし出てきたのはまたスカートだった。様子を聞こうと思ってしずかが電話をかけてきたのだ。謝って明日渡すことを約束したのび太だが、そこに今度は本物の悪質電話がかかってきた。アダプターをつけてのび太が引っ張ると、出てきたのはクラスで二番目の成績を誇るガリベンくんだった。彼はずっと一番である出木杉を妬み、夜中の勉強の合間に電話をかけていたと言う。自暴自棄になってしまうガリベンくんだが、出木杉は彼の良心を信じて事件のことを公表しないことにする。安心して現代に戻る二人。翌朝、町中でしずかにスカートを返そうとするのび太だが、しずかは恥ずかしがって逃げてしまうのであった。  

 (解説)時間軸の設定に少し矛盾と言うかスッキリしない部分がありますが、まあそれは良しとしましょう。成績を妬んで嫌がらせをするなんて、そのまま大人の世界のような気がして、扱っているテーマは結構大人向けのものです。「いたずら電話」を「卑怯で汚くて最低の犯罪」と断じている作者の精神は見習っておくべきでしょう。そしてそのセリフを、しずかに散々いたずら電話をしてしまったのび太に言わせるところが、アイロニカルなギャグになっています。
野生ペット小屋   14頁 てれびくん83年1月号
 しずか、スネ夫、ジャイアンから、それぞれの飼っているペットが活躍した話を聞かされ、自分もペットを欲しがり、しかもどうせなら珍しい動物を飼ってみんなをあっと言わせたいなどと言い出すのび太。むちゃくちゃなその頼みに怒るドラえもんだが、のび太にうまくおだてられて「野生ペット小屋」を出す。どこでもドアのようなものだが、ダイヤルで移動して好きな動物を探すのだ。色々探した末、のび太は一頭の子ゾウを見つけ、これをペットにすることにする。ミルクをあげようとするがとても量が足りないので、ビッグライトで大きくして飲ませようとする。しかし牛乳であるために子ゾウはなかなか飲もうとせず、ドラえもんは桃太郎印のきびだんごを溶かすことでやっとミルクを飲ませることに成功する。ゾウにハナちゃんという名前を付けたのび太は楽しく遊び、やがて夜になったために二人は家に帰ることにするが、ダイヤルをロックしたのでハナちゃんがいつどこに行ってもすぐハナちゃんのそばに出入り口が開くようにセットした。ところが真夜中、ハナちゃんの叫び声を聞いたのび太は急いで行ってみると、ハナちゃんの周りをハイエナの群れが取り囲んでいた。仕方なく大人に成長するまでのび太と一緒に寝かすことにする。それからというもの、のび太は毎日ハナちゃんと遊び、それに伴ってのび太の雰囲気も楽しげなものになっていった。だがそんなある日、ゾウの群に出くわしたのび太達は、その内の一頭がこちらに向かって走ってきたので驚いて部屋に逃げ込む。ハナちゃんの母親ではないかと推理するドラえもんだが、ハナちゃんとの別れを拒むのび太は小屋を閉まってもらい、スモールライトでハナちゃんを小さくして一緒に暮らす決意を固めてしまう。しかし住む環境が急激に変わったためか、ハナちゃんは風邪を引いてしまった。小屋を出して覗いてみると、母親はまだこちらの方を見つめていた。決心したのび太はハナちゃんを母親の元に返すことにし、ハナちゃんも母親を思いだして母親と一緒に群れの中に帰っていった。別れてしまったものの、母親と一緒になることが出来たハナちゃんのことを想い、複雑な気分ののび太をドラえもんは優しく元気づけるのであった。  

 (解説)改めて見てみると、のび太以外の三人はみんなペットを飼っているんですね。「動物との交流」という意味では大傑作・「のび太の恐竜」を彷彿とさせるものがありますが、ラストの別れもそれに近いものになっていますね。
クロマキーでノビちゃんマン   10頁 小三83年2月号(クロマキーセット)
 家へ向かって全力で走るのび太。ところがジャイアン達のいたずらで道に張られていた縄に引っかかり、のび太は転んで足を痛めてしまう。のび太は楽しみにしているテレビ番組・「ミケちゃんマン」を見るために急いでいたのだ。しかし帰り着いたときは既に遅く、もうほとんど番組が終わっている所だった。怪人を倒してカッコ良く空を飛んで去っていくミケちゃんマンを見て、どういう仕組みで飛んでいるのかが気になってしまうのび太。ドラえもんは実際に試してみようと「クロマキーセット」を出す。スパイ衛星を空に飛ばして景色を受像し、ブルーバックを広げてドラえもんがそこに立ってその姿をカメラで映し、ミキサーのスイッチを入れると二つの画面が一つに重なり、カメラを横にすることであたかも空を飛んでいるかのような映像が作り出された。クロマキーの仕組みを知ったのび太だが、更にドラえもんに言われて飛んでいる衛星を見ていると、なんとドラえもんの立体映像が映し出されていた。カメラで写したものを立体映像として投影することが出来るのだ。これを使ってジャイアン達をからかったのび太は、更に「ノビちゃんマン」を名乗って空を飛ぶ立体映像を見せるが、ジャイアン達にバカにされてしまい、のび太は怪獣と戦いたいと言い出す。仕方なくドラえもんが怪獣の役を引き受け、巨大になった立体映像を使ってドラえもんの怪獣とのび太のノビちゃんマンの戦いが展開される。頃合いを見てドラえもんは画面の外に飛び出すが、それは見ているジャイアン達には怪獣が倒されたように思えた。のび太は威張ってジャイアン達をからかうが、そこにお使いを頼もうとママが部屋にやってきてブルーバックの中に入ってしまい、その様子が立体映像として大写しになってしまうのであった。  

 (解説)ここまで合成の仕組みを簡単に教えてくれるなんて、本当にドラ世界の応用範囲は広いな。子供の時はこれを読んで「ブルーバック合成」の仕組みを覚えたものです。時事ネタ的なものも織り交ぜ、更にラストのシュールなオチとも相まって、全編が楽しい空気に包まれています。ちなみに現在ではCG合成との関係上、ブルーバックではなくグリーンバックが主流ですね。
ジャイアンテレビにでる!   12頁 てれびくん82年12月号(ジャイアンテレビに出る)
 空き地で何やら騒いでいるジャイアンとスネ夫を見かけるのび太とドラえもん。ジャイアンはスネ夫に自分をテレビに出演させるよう命令していたのだが、当然スネ夫にはそんなことは出来るはずもない。スネ夫はちょうどその場にいたドラえもんに助けを求めるが、こればかりはドラえもんにも実現することは不可能だった。そして夜、ジャイアンの頼みを断ったためにジャイアンにいじめられるスネ夫の夢を見てしまったのび太は、おしっこをしに一階に下りる。すると居間でドラえもんが何かをしていた。ドラえもんは「わりこみビデオ」で歌手の録画にジャイアンの顔をはめ込んでいたのだが、どうもしっくりしないのでこのアイデアは止めることにする。その時、何も映っていないテレビの砂嵐画面を見て、ドラえもんはある計画を思いついた。翌日、のび太からテレビに出演することが出来るようになったということを聞かされたスネ夫は喜んでジャイアンに知らせに行く。ジャイアンは3時という開始時間を設定し、ルンルン気分で帰っていく。ひとまず安心したスネ夫はすぐに家に帰り、翌日のテストのための勉強を始めた。みんなにもテレビ出演のことを話すジャイアンは電話でドラえもんに色々注文までしてくる。そして2時30分、のび太とドラえもんは眠っているジャイアンを起こしに来た。ドラえもんは深夜、使われていないテレビ局のセットを使って放送してしまおうと考えていたのだ。通り抜けフープでテレビ局内に侵入した三人はスタジオに到着し、カメラに「ロボッター」をつけて自由に動くようにし、バンドに「ムードもりあげ楽団」、衣装に「きせかえカメラ」、セットは立体映像で作り、3時になると全てが自動的に動き出し、全国ネットでジャイアンの歌が放送されるのだ。外に出て、みんなを起こすために「ユメ風鈴」を使おうとするドラえもんだが、なんとユメ風鈴が見つからない。しかしドラえもんは、明日の朝みんなにそれなりの感想を言うよう、のび太に話しておいてもらうことにして、その場を退散する。ところがたった一人、テレビをつけっぱなしで眠ってしまっていた先生がジャイアンの歌を聴いてしまい、あまりのひどさに意識不明になってしまい、翌日のテストがお流れになったことをのび太は喜ぶのであった。  

 (解説)今話でもジャイアンはテレビで歌っていますが、全国のテレビは壊れなかったのでしょうか(笑)?例によって様々な道具が出てきて、特にマイナー道具である「わりこみビデオ」までも初登場以来の登場を果たし、道具的にも充実した作品になっています。しかもほとんどの人が気にしていなかったであろう「学校のテスト」を伏線にしてラストのオチを作ってしまうのだから、そのストーリーテリングぶりに改めて脱帽させられます。文句なく楽しい一編です。
ホンワカキャップ   9頁 小五83年11月号
 ジャイアンと一緒に切手を集めていたスネ夫だが、集めた切手の量にどんどん差が出来てしまったことからスネ夫は一部の切手をジャイアンにとられてしまう。その話を聞いて笑うのび太だが、腹いせにスネ夫に蹴られてしまい、苛ついた気分のままで帰宅する。すると家ではパパが知り合いと酒を飲んで憂さを晴らしている所だった。のび太は大人だけ酒を飲んで嫌なことを忘れられるのは不公平だと嘆くが、それに応えてドラえもんは「ホンワカキャップ」を取り出す。ジュースの瓶にキャップをかぶせると、このキャップを通った液体はホンワカ放射能を帯びて、飲んだ人は気分がホンワカしてしまうのだ。飲んだ量が少しだけだったのですぐに冷めたのび太は、しずかと一緒に飲もうと出かけるが、途中でジャイアンに会ってしまう。のび太はうっかりキャップのことを話しそうになってしまうが、ドラえもんが助け船を出したのでばれずにすんだ。しずかの家についた二人はホームサイズの瓶にキャップを取り付けて宴会を開く。すっかりいい気分になった二人はしずかの家を出てからも酔いが醒めず、その勢いに乗ってジャイアンにキャップを貸してしまう。その直後に酔いが冷めて激しく後悔する二人。ジャイアンは強引にスネ夫を誘って一緒に飲み始め、いい気分になったジャイアンは早速歌を歌い始めるが、飲み続けるうちに様子が変わってきたスネ夫はいきなりジャイアンに命令口調で話を始めた。スネ夫は今までのジャイアンに対する不平不満を洗いざらいぶちまけ、それを聞いたジャイアンは女のようにサメザメと泣き出してしまう。ジャイアンはスネ夫に命令されるままに、切手や今まで取り上げたものを全部返すことにし、のび太の所にもマンガとホンワカキャップを持ってきた。ジャイアンとスネ夫の様子を見て、冷めた後のことを心配するのび太とドラえもんであった。  

 (解説)大人が酒を飲むのはそれなりの事情があるからなんだよ、のび太くん(笑)。それはともかくとして、子供が「酒に酔う」という描写をこんなに簡単に正当化してしまうなんて、本当に発想のすごさを思い知らされます。ジャイスネの性格変化もお約束ではありますが面白いですね。
ひさしぶりトランク   10頁 小四82年4月号
 しずかが家に遊びに来るというので、朝から掃除をしたりして準備を整えるのび太。そして家にやってきたしずかを出迎えに外に飛び出すのび太だが、ちょうど家の前でしずかは幼なじみのお兄さんに会ってしまい、しずかはそちらの方を優先してしまう。悲しむのび太は部屋に戻るが、部屋ではドラえもんがドラやきを「一週間ぶり」と言って嬉しそうに食べていた。ドラえもんは「ひさしぶりトランク」を使って久しぶりにドラやきを食べる感覚を味わったのだ。何気なくのび太が持ってみると、のび太と一週間ぶりに会ったと思いこんだドラえもんは思わずのび太に抱きついてしまうが、トランクを離すことでその効果は切れた。のび太はトランクを持って再び懐かしがったドラえもんを置いてしずかの家に向かう。だが幼なじみのお兄ちゃんは4年ぶりに会ったということで、一週間ぶりののび太は相手にされない。再び家に戻ってきたのび太にドラえもんはトランクを調節して5年ぶりに設定し、のび太は喜んでしずかの家に向かう。ところが途中でジャイアンやスネ夫、先生に会ってしまってしつこくつきまとわれてしまう。トランクを離すことでその効果は消えたが、トランクはいつの間にか消えてしまっていた。近くにいた子供の話から交番に行ってみると、トランクを届けた人が久しぶりということで警官に感謝されている所だった。いろいろあったもののようやくしずかの家に到着したのび太。しかしその直前に6年ぶりというおじさんがしずかの家を訪ねてきたので、のび太はダイヤルを思いっきり回してもっと懐かしがらせることにする。しかしトランクを持って入ると、なんとしずかはのび太のことがわからない状態になっていた。泣きわめくのび太だが、トランクを調べたドラえもんはダイヤルがのび太も生まれていない「20年前」に設定されていたことに気付くのであった。

 (解説)なぜトランクなんだ(笑)?まあそれはいいんですが、今話でもトランクを持ったのび太に対するそれぞれの対応が楽しいですね。特に先生がイイ味を出しています。しずかも約束を断ってまで再会を楽しむのだから、少し非情ではないかとも想いますが、実際ああいった状況になったら自分もそうなってしまうかな、なんて思ったりもします。トランクを持ったのび太に二回も抱きつくドラの描写がおかしいですね。
へやこうかんスイッチ   10頁 小四83年6月号
 しずかの家へ行こうとするのび太だが、雨が降ってきたにも関わらず、家に一本も傘がないことを訝しがる。だがママから全部の傘をのび太が忘れてきてしまったことを聞かされ、のび太はどこでもドアを出してもらおうとするが修理中のために使うことが出来ず、仕方なく宿題をする羽目になる。だがノートを教室に忘れてきてしまったのび太はそれにかこつけて宿題をサボってしまう。仕方なくドラえもんは「へやこうかんスイッチ」を出して学校の教室とのび太の部屋を交換してしまう。ノートを取ったのび太はこの機械に興味を持つが、ドラえもんは先に宿題をさせる。宿題で詰まったのび太はさっきの機械を使って自分の部屋と出木杉の部屋とを交換し、宿題のノートを見ることにする。交換して答えを書き写すのび太だが、次第に出木杉が部屋に近づいてきて、出木杉が部屋に入るとそこはのび太の部屋だったが、次の瞬間、自分の部屋に変わっていた。宿題を終わらせたのび太はドラえもんに道具を借り、しずかの家のお風呂場と交換してそこに手紙を残す。しずかを驚かすために何かをしようと考えていたのび太は、あるアイデアを閃いた。しずかは置き手紙に従って家までやって来たが、のび太が部屋のドアを開けるとそこは伊藤翼の部屋になっていた。一方、伊藤翼の部屋を訪問するテレビ番組に夢中になっているドラえもんだが、出てきた部屋が交換されているのび太の部屋だったので仰天して二階へ駆け上がる。ところがちょうどレポーターがのび太の宿題ノートを手に取ったところで部屋を交換してしまったため、ノートだけは部屋と一緒に移動してこず、のび太はテレビを見て泣きわめくのであった。  

 (解説)これと言って強烈なギャグがあるわけでもなく、どちらかと言えばパッとしない話ですが、翼のテレビ番組をベロまで出して夢中になりながら見るドラや、きちんと「のび太」を「のび犬」と書いて、しかもその間違いを修正してあるのび太のノートなど、細かいところのこだわりが光っています。後は伊藤翼のファンの人は喜ぶのかな(そんな人いるのか?)。
することレンズ   10頁 小三83年10月号
 しずかからネズミのびっくり箱をもらったのび太は、これをドラえもんに見せようとするが、のび太の様子を怪しんだドラえもんはポケットからレンズを取り出してのび太をレンズ越しに見つめる。するとなぜかびっくり箱のことがばれ、ドラえもんは怒り出してしまう。謝ったのび太が理由を聞いてみると、今ドラえもんが出した「することレンズ」で、覗いた相手がこれから何をするかを調べることが出来ると言うのだ。試しにママを見てみると、ママはこれから二人をお使いに行かせるつもりだった事がわかり、二人は慌てて外に逃げる。続いて何やら急いでいるジャイアンを覗いてみると、スネ夫を殴るつもりらしい。スネ夫に知らせようとする二人だが、当のスネ夫ものび太達におもちゃのピストル弾をぶつけようとしていたので、二人は教えるのを止め、スネ夫はジャイアンにギタギタにされてしまう。その他にもいろんな人のすることを見ていくのび太だが、ある男を覗いた時に驚愕する。その男は誘拐や強盗などの悪事を行おうとしていたのだ。急いで警察に知らせようとする二人だが、まだ何もしていない人を捕まえることも出来ず、弱る二人。そこでドラえもんは、貼ると何をやっても失敗してしまう「ドジバン」を男に貼りつける。男は近くにいた女の子を誘拐する様子だが、女の子を捕まえた途端、頭上から工事の鉄骨が落ちてきたため、男は女の子を助けたことになってしまう。次に男はひったくりをしようとするが、実は狙ったカバンも元々ひったくられたもので、結果的に男はカバンを取り戻したことになってしまった。続いて男は大きな家に強盗に入るが、そこではタバコの不始末でボヤが起こっており、男は慌てて火を消してしまう。そこへ家族の人が帰ってきたが、なんとその家族は誘拐騒ぎの時の女の子と母親、そしてひったくりの時の男性であった。男から事情を聞いた家の主人は、男を自分の会社で働かせることに決め、それを見届けたのび太とドラえもんは安心して帰っていくのであった。  

 (解説)話の筋としては「悪の道を進め!」と「ドロン葉」を足して2で割ったような感じですかね。道具自体も「読心ルーペ」の変形版みたいなものなので、今話は過去に一度使われたものを再び利用している話ととれなくもありません。ですが、この話の独自性はしっかりと成り立っており、ドラ世界の底の深さを知ることが出来ると思います。
お子さまハンググライダー   10頁 小四83年9月号
 スネ夫の家でハンググライダーのビデオを見せられたのび太は、大人になってハンググライダーを始めたらきっと自慢するであろうスネ夫に、今から嫉妬心を抱いてしまう。頼まれたドラえもんは困りながらも「お子さまハンググライダー」を出した。最初にドラえもんがグライダーをつけて滑空するが、のび太は屋根から飛ぶのを怖がってもっと低いところで練習したいと言い出す。途中でしずかも誘って近くの丘の上に行く二人。「上昇気流マット」を使って空へ飛び上がることにするが、のび太は少し浮かんだもののうまくマットの上に到達することが出来ない。それを見ていたしずかもハンググライダーをやりたがり、しずかはうまく飛び上がってハンググライダーを満喫する。のび太もやっとの事で飛ぶことが出来たが、他の二人が上昇するのに対し、のび太だけがどんどん下降していってしまう。その時スネ夫を見かけたのび太は飛んでいるところを自慢しようとするが、ちょうど自分が不時着してしまったため、スネ夫はハンググライダーのことを信用してくれない。のび太はもう一度マットを使って空を飛ぶがスネ夫はもうどこかに行ってしまっていた。空き地でジャイアンといるスネ夫を見かけたのび太はまたも空中から声をかけるが、二人はそれが空から来たものだとわからず、そのうち風にあおられたのび太は空き地の隣家の窓に激突してしまい、隣家の人に叱られてしまう。そんなのび太にスネ夫達は何がうらやましいのか尋ねるのであった。  

 (解説)子供の工作みたいなハンググライダーに空を飛ばせてしまうんだから、ある意味ナンセンスなんだろうなあ。今話ののび太の失敗も相変わらずですが、やはりスネ夫にこだわりすぎたのが原因でしょうか。しかし将来のことを気にして今から嫉妬するなんて、のび太も気を回しすぎというかなんというか(笑)。
昔はよかった   20頁 小六81年7月号(昔はよかった?)
 パパと街を散歩しながら、昔の街の風景を聞かされるのび太は急に懐古的になり、昔の方が良かったなどと言いだし始めた。そこでのび太はタイムマシンで昔の時代へ行ってみることにしてしまう。過去の世界の到着したのび太はしばし自然を満喫するが、川魚を一匹も捕まえることが出来ないのですぐに帰ろうとしてしまう。しかしドラえもんにバカにされることを悔しがったのび太は、意地でもこの時代で暮らす決意を固め、どうにか民家にたどり着いた。家の人は誰もいなかったので勝手に上がり込んで眠ってしまうのび太。夜になって帰ってきた家の主人と娘の厚意に甘えて、居候させてもらうことになったのび太だが、食事は貧相なもので、寝る布団もノミがいるゴザだったため、早くもウンザリしてしまう。
 翌朝、のび太が起きてみると家の人はのび太の食事を残してみんな仕事に行ってしまっていた。のび太は仕事を手伝おうとするが、やったことがないものばかりのために何をやっても失敗ばかりしてしまい、さらに腹が減ったにも関わらず一日二食などと言われ、我慢できずにご飯だけを食べに帰ってしまう。その様子をニヤニヤしながら見つめるドラえもんだが、のび太はすぐに昔に戻っていく。結局のび太は何も仕事を手伝うことは出来ず、家に帰ってきた主人から水不足で稲が育たないという話を聞き、心配するのび太。そして夜、突然主人が苦しみだした。ひどく熱が出ているというのでのび太は提灯を持って医者を呼びに行くが、医者のいるところまで12キロもあると知ってついに諦め、ドラえもんに助けを求めに行く。事情を聞いたドラえもんもすぐに駆けつけ、まず家を明るくするために「人工太陽」を打ち上げる。家の娘にタヌキと間違われたドラえもんだが、ともかく「お医者さんカバン」で治療することにし、薬を与えて更にカンヅメを開けて食べさせる。次にドラえもんは「お天気ボックス」で雨を降らせ、「どこでもじゃ口」「モグラ手ぶくろ」「オコノミボックス」などを出すが、家の人たちはどうでもドラえもんをタヌキと思いこんでいるようで、ドラえもんは文句を言おうとするがのび太に連れられて帰っていく。ドラえもんはどの時代かではなく、その時代でどれだけ賢明に生きていくかということこそが大事だとのび太を諭し、のび太も頑張る決意を新たにするが、ママから宿題をやるように言われ、すぐに昔が良かったと言いだしてしまうのであった。  

 (解説)テレビでよく放送される時代劇では、こういった一般的な農民の生活というのはあまり描写されないので、ある意味現実をシビアに描いているとも言えるでしょう。この作品に込められたテーマはラストでドラが言っているので繰り返しませんが、でもあんなに未来道具を過去に残してしまっていいのかなあ(笑)?
ハツメイカーで大発明   21頁 小三81年10月号(「ハツメイカー」で大発明)
 ジャイアン達からすぐに逃げられる道具を出して欲しいと懇願するのび太にドラえもんはもっとしっかりするべきだと説教するが、それが元で二人は口論を起こしてしまい、怒ったドラえもんは未来へ帰ってしまう。ドラえもんはセワシに説得されても、のび太が泣いて謝るまで帰らないと意地を張る。のび太はジャイアン達から逃げるために外にも出られずにいたが、そこへドラミがやってきた。だがのび太の世話は出来ないと言うドラミは代わりに「ハツメイカー」を出す。欲しい道具を機械に注文すると、設計図を出してくれるのだ。のび太はその設計図を見ただけでウンザリしてしまうが、ドラミの叱咤を受けて「材料箱」の中の材料を駆使して何とか「ゴキブリぼう」を完成させる。ゴキブリのように素早く移動できるようになったのび太はジャイアン達をからかって悦に浸る。ドラミはハツメイカーを残して帰っていったが、のび太はこれを使って更に「空中歩行機」を作り出し、みんなに見せびらかす。空の散歩の途中でしずかからいろんな時期の花が一年中いつでも見られる花壇が欲しいという注文を受け、急いで家に帰る。するとその時ドラえもんが帰ってきた。だがハツメイカーのせいで増長したのび太は謝ろうとせず、またケンカ別れになってしまう。
 のび太はしずかの注文に応えて「オールシーズン花だん」を作って喜ばれ、さらに他の友達からも催促されて早速準備に取りかかるのび太。しかし家に帰ってみると玄関先でボロボロになったスネ夫が待っていた。のび太を逃がしたことを自分のせいにされ、ジャイアンに殴られたのだと言う。スネ夫はどんな強いいじめっ子でも倒せる道具を作ってくれるよう頼み、のび太は一回は断るが、発明料の千円を受け取ったので「ファイタースーツ」を完成させる。そのパワーを空き地の土管で確かめるスネ夫だったが、それを目撃したジャイアンはのび太を強引に脅して同じようなスーツを作らせてしまう。困ったのび太は様子を見に来たドラミに相談するが、既にケンカを始めた二人を相手にしてはドラミはどうすることもできない。仕方なくのび太は「ドラえもんとなかなおり機」を作ってドラえもんと仲直りする。だがさすがのドラえもんもこれには困った様子で、ドラえもんは応援を呼びに行く。不思議がるのび太だったが、ドラえもんが呼んできたのは二人の母親だった。騒ぎを止めたことでのび太に頼られるようになったドラえもんだが、母親に叱られたジャイアン達が仕返しをしようとしているのを見て、のび太にゴキブリぼうを貸してくれと頼み、のび太も呆れてしまうのであった。  

 (解説)やはり何だかんだ言ってもドラえもんはのび太よりも大人ということですね。同じような道具でものび太が使ってしまうとああいう失敗をしてしまうことになる。「自分で秘密道具を作る」と言うのも子供の夢だと思いますが、「それを使いこなすことの難しさ」も同時に表現している、少しだけ大人の内容になっていると思います。しかし「ドラえもんとなかなおり機」もすごいですが、「空中歩行機」は超絶ものですね。藤子マンガの「ぐるぐる足」はこの道具のための伏線だったのか(爆笑)?



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