必殺仕置人

1973年4月21日〜1973年10月13日 全26回



☆オープニングナレーション
のさばる悪をなんとする
天の裁きは待ってはおれぬ
この世の正義もあてにはならぬ
闇に裁いて仕置する
南無阿弥陀仏
(作:早坂暁 語り:芥川隆行)

☆エンディングナレーション
仕置き
法によって処刑することを 江戸時代こう呼んだ
しかし ここに言う仕置人とは
法の網をくぐってはびこる悪を裁く
闇の処刑人のことである
ただし この存在を証明する記録
古文書の類は 一切残っていない
(作:野上龍雄 語り:芥川隆行)

☆主題歌
「やがて愛の日が」
作詞:茜まさお、作曲:平尾昌晃、編曲:竜崎考路、歌:三井由美子


 前作「仕掛人」のグレードをさらにアップさせ、迫力ある作品となったシリーズ第二弾。
 「仕掛人」で築きあげられたテーマ性やストーリー、キャラクターの面白さはそのままに、今度は主役連を無頼集団的とした事で、厳格な「掟」に縛られる事のない、自由度の高いストーリー構成が可能となった。
 その顕著な例は、凄絶な「仕置」の描写にある。ビジネスとしての使命感よりも己の怒りを優先させた今作の仕置は、相手を「殺す」という事だけで完結させるのではなく、心中の生き残りに仕立ててさらし者にしたり、盲目のふりをして相手を騙す男の目を本当につぶしたり、女を弄ぶ男に強迫観念を植えつけて精神を衰弱させてしまうなど、前作以上にバイオレンスと言うべき描写が多数登場する。
 建前抜きのその世界観に視聴者は前作以上に夢中になり、シリーズとしての必殺は今作品において完全に定着されたと考えるのが妥当である。
 さらに、その後のシリーズの顔となる「中村主水」の初登場、念仏の鉄の「骨はずし」を視覚化したレントゲンの描写など、話題性と見所が溢れる快作となった。
 残念ながら作品そのものは諸事情により短命で終わってしまうも、後続のシリーズには紛れもなく「仕置人」で培われた熱い血が息づいているのである。


 ☆登場人物

 中村主水(演・藤田まこと)
 北町奉行所の同心。青年時代の佐渡金山番を経て、江戸の中村家に婿養子として迎え入れられたものの、善悪の秩序の成り立たない江戸の体制に幻滅し、明晰な頭脳と免許皆伝の剣技を持ちながら、袖の下を貰う昼行灯に成り下がっていた。
 しかし、斬首された大悪人「闇の御前」が実は替え玉で、その裏に潜む陰謀に気付いた時、佐渡時代に知り合った念仏の鉄らと共に、「闇の仕置人」となって許せぬ悪を仕置する事を決意する。
 普段は妻のりつと姑のせんに頭が上がらない毎日で、奉行所でも頼りにはされていない。甘いものが好物だが酒は下戸。
 奥山神影流を始めとする様々な流派の免許皆伝の腕を持ち、その技を持って外道どもを地獄に送る。その他にもメンバー内の参謀格として、作戦立案や裏工作などに尽力している。

 念仏の鉄(演・山崎努)
 元は破戒僧で、不義密通の罪で佐渡金山に送られていた頃に主水と知り合い、その際に生きるために接骨術を独学で会得、江戸に来てから観音長屋で骨接ぎ業を開業する。
 「闇の御前」事件に自分の立場から絡んでしまったために主水と遭遇、彼や仲間と共に仕置人として生きる事を決意する。
 チーム内のリーダー格で、正義感で行動しがちな錠や半次達を抑えたりもしている。三度の飯以上に女が好きで、姿が見当たらない時は大抵女郎屋にいる始末。主水とは「悪友」と呼べるほどの間柄。
 必殺の技は接骨の技術を生かした「骨はずし」で、背骨や頚椎の骨をはずす事で相手の身体の自由を奪ったり、殺す事も出来る。
 棺桶の錠(演・沖雅也)
 観音長屋で棺桶屋を営む青年。琉球生まれで、かつて琉球独立のためのゲリラに参加していたが、仲間は全滅、さらに薩摩藩に父親を殺されてしまっている。世の不正には常に怒りを覚え、鉄との縁もあって仕置人稼業を行う事になる。
 無口で荒々しい性格だが根は優しく、弱者に同情する一面を見せる。しかしそのために義憤から仕置に走ろうとしてしまう事もしばしばあり、鉄や主水に殴られてしまう事もある。鉄とは反対で、女に対しては純情である。
 得物は琉球の大工道具を改造したという、組立式の手槍。さらに琉球唐手を使っての格闘術も併用して、悪党を葬り去る。

 鉄砲玉のおきん(演・野川由美子)
 観音長屋に住んでいる女スリ。姉御肌で気風の良い好人物。主に仕置人の密偵や、依頼人との交渉などで活躍するが、状況に応じては仕置も行う。錠に惚れているが、全く相手にされていない。

 おひろめの半次(演・津坂匡章)
 観音長屋で瓦版屋を営む青年。おきんとともに仕置人の密偵を勤める。軽い性格で、チームのムードメーカーとなっている。

 天神の小六(演・高松英郎)
 小伝馬町牢屋敷の牢名主でありながら、現役の江戸暗黒街の大ボス。
 奉行所内でただ一人、主水の実力を見抜いた男であり、主水の良き相談相手でもある。時にはその勢力を用いて仕置人に協力することも。

 中村せん(演・菅井きん)
 中村家の姑であり、主水の義理の母。いつまでたっても功績を上げない主水に苛立ち、事あるごとに嫌味を言う。

 中村りつ(演・白木万里)
 主水の妻。せんと同様に主水に嫌味を言う毎日だが、同時に妻として主水を想っている面もある。


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