
-------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(1) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月10日(日)20時37分17秒 11.竜皇女 そうして・・・・ネロははじめて・・・ガスタブルグの姫君と面会を果たす為 施設がある建物に急いでいた。 エクリマとアクリラもそれにネロのあとをついていった。 だが、一番心配なのは・・・エクリマだった。 「どうしたの・・・・エクリマ。何か上の空だよ。」 「そうですわ・・・。どうしたのですか?」 二人は心配そうに尋ねたがエクリマは不機嫌そうに怒鳴り声をあげた。 「関係ねえだろ!!そんな事はよ!!今はミルルが・・・・・!!」 「ミルル・・・・・?」 「ミルルって言うのか・・・知らなかったなあ。可愛い子かな?」 ネロは少し笑ったがアクリラに頬をつねられた。 「あ〜っ、もう!!いいか、俺は小さい頃からミルルを知っているんだ!! だから・・・もしお前がちょっかいだそうものなら・・・容赦しねえぞ!!」 「わかったから・・・・・・怖いよ、エクリマ・・・。」 「ふん・・・・。」 3人はミルルがいる施設へと歩いていった。 「アガレスさん・・・・僕達に用というのは何なのですか?」 先に施設に行っていたアガレスとホルムにネロたちは話しかけた。 そこにはカプセルに入っているミルルがいた。 「これが・・・・ミルルさん・・・・・。」 「!!!!!!!!!!!そんなバカな・・・・どうして・・・・!!!!!!」 ネロは何も言えなくなってしまった。 信じられなかった。どうして・・・・彼女が・・・いるのか分からなかったのである。 「分かったようだね・・・・・・。」アガレスはそれだけ言うとカプセルを 降ろした。 「・・・・何故です・・・どうしてエリスがいるのです!!」 「そうか・・・・君は人間の時の彼女を知っていたのだな・・・・。」 「・・・・・・・教えてください・・・・。どうして・・・・・。」 「今から・・・・君もそうだがエクリマ君、君に選択をしてもらいたい。」 アガレスにかわりホルムがエクリマに話しかけた。 「どう言う事だ・・・・。」 「ミルル姫様の身体はごらんの通り、心臓が貫かれている。そこで私達は・・・ このパーンの心臓を移植し、完全に生まれ変らせることにしたのだ・・・・ そこで・・・・・君達に本当のわけを話そうと思う。」アガレスが少しずつ真相を 話し始めた。 「・・・・・・・・・そんな・・・・ことが・・・・あったなんて・・・・。」 「どうして・・・・・・・。」 二人は黙ってしまった。だが、エクリマだけはアガレスの服を掴んで怒鳴った。 「そんな事は関係ねえ。俺は・・ミルルだろうがエリスだろうが・・・俺には ガスタブルグの姫様なんだよ・・・大切な・・・・奴なんだ・・・だから・・・・ 助けてやってくれ・・・・。」 「それは良いのだが・・・・エクリマ君、それにはネロ君の同意が必要だ。」 ホルムはエクリマの肩を軽く叩いた。 「えっ・・・・ネロの・・・・。」 エクリマはネロを見た。だが、ネロは何か戸惑った目をしている。 「何しているんだ・・・ネロ。早く同意しろよ。」 「僕には・・・出来ない・・・・よ。だって僕にはエリスだよ。もう10年も昔に 死んでいるんだよ。だったら・・・・こうして・・・・死なせてやった方が・・・・。」 「バカやろう!!!お前にとって十年が死んだものかもしれねえが俺には・・・十年は ・・・・・大切なものだったんだ!!」 「エクリマ・・・・さん・・・・。」 アクリラは涙をためていた。 「頼む、頼むよ・・・・俺が頼んでいるんだ・・・・助けてやってくれ・・・・ このままじゃ・・・もし人間に生まれ変らせたとしても・・・すぐに死んでしまう・・・ なら・・・・・。」エクリマはネロに頭を下げた。 「・・・・・・・・エクリマ君の言う通りだよ。私達の支柱なんだ・・・・姫様は・・・。 だから・・・・・ギルモア様のご遺志を継いで・・・・・。」 「僕には・・・・出来ない!!」ネロは部屋を飛び出していった。 「待ってください!!私も行きます!」アクリラも飛び出していった。 「頼む・・・・やってくれないか・・・・・俺からネロを説得するから・・・・・ 今・・・・死なれたら・・・俺は・・・誰に・・・。」 「よろしいのですか・・・。」ホルムが尋ねた。 「ああ・・・・・・・・・・・最終的な判断は俺が下さなければならないのだろう・・・ だったら・・・・・・だから・・・・ジュダ王国の皇子として命令する。 ミルル、いやエリスの復活を頼む・・・・・。」エクリマはそっぽを向いていたが 肩が震えていた。 「畏まりました。」二人は頭を下げた。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(2) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月11日(月)21時03分21秒 11.竜皇女 ここは一体どこなのだろうか・・・・・少女は夢を見ていた。それもとても リアルな夢。何か抱きしめたら砕け散ってしまいそうな夢。 少女は何かを確かめるようにゆっくりと竜の羽を広げた。 少女は何か納得した表情を浮かべ、それと同じように身体の四肢を伸ばした。 (ここは・・・・一体どこなのでしょう・・・・・。) 少女はあたりを見渡した。そこはどう見ても夢のようであり、七色に輝く 珠のような物が散らばっていた。それはまるでビー玉のように 光を受けると何色にも変わっていく。そんなビー玉の海を一人竜羽を広げて 飛んでいる・・・・・それは本当に幻想的な光景であった。 (あれは・・・・誰かしら?)少女は彼方に陸地のようなものがあることを見つけた。 それは光り輝きとても綺麗なものであった。 少女はその陸地に優しく着地した。足の裏がとても気持ち良い。サクサクとした 白い砂が少女の足を優しくマッサージしているかのようである。 (あれ・・・・・・そう言えば・・・・さっき懐かしい人の声を聞いたの・・・。 誰かな・・・・・・?そう言えば・・・私は・・・・その懐かしい人の・・・・・。) するとどうだろう・・・・少女の側を自転車に乗っている一組の男女が通過していった。 (あれ・・・・・誰だっけ・・・・そうそう、私は・・・・あの人のせいで自転車から 落ちて・・・・怪我したんだっけ。) その男女はとても楽しそうに笑いながら消えていった。 その瞬間には・・・・・あっという間に闇が襲いかかり、少女の目の前には 何か巨大な手に握りつぶされている男女が現れた。 その巨大な手は・・・・何か言っているようだが彼女は不思議なことに それを見ているだけである。 (もう・・・こいつは駄目だな・・・・・精神が壊れている・・・・・ほら、 ネロ君、マリエン君、よく見たまえ・・・・・。)それは何か叫んでいる でも・・・・少女には・・・・聞こえていない。 (・・・・・・・・私には・・・・関係無い・・・・でも・・・・そのあと・・・・ 私は・・・・とても気持ちの良い・・・昔に返っていく気持ち・・・・・。 お母さんのお腹の中に帰っていく・・・・・・。) これはエリスが「分解」され、「竜」として生き帰ったことを示している。 (・・・・・・私に・・・・・何か「闇」、「黒」が入ってくる・・・・・でも 気持ち良いの・・・とても気持ち良いから・・・私の中に入れちゃった・・・・ でも・・・・まだ足りないの・・・・・だからもっと、もっと・・・欲しいの。 そうしたら・・・・もっと、もっとくれたの。「黒い水」を。「黒くて気持ちの良い水」 をもっと私に飲ませてくれたの。気持ち良いの・・・・・。) これはおそらく「暗黒水」と「闇黒水」のブレンドした物を「エリス」に注入した結果だろう。 普通なら狂ってしまう所だが・・・「ルナ」はこのレベルに耐え切れなかった。 だが、「エリス」はこれを気持ちの良い物だと思っていたのである。 普通なら精神がイカれてしまうのに・・・・。 (そうしたら・・・・今度はドロッとした物が来たの。あんまり美味しくなかったけど 甘くて美味しかった。砂糖みたいで・・・でも太るかな?でも美味しかった。 甘いんだ・・・「闇黒」があんなに・・・・安心するもので・・・甘くて・・・ 美味しかった・・・・。) これは・・・・「少女」が純度「100パーセント」の「暗黒」「闇黒」水を 吸収したのである。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(3) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月13日(水)21時37分45秒 11.竜皇女 ここは元ガスタブルグ王国ダルドア城跡。 ここに黒剣士のもと、集まった義士(自分達はそう思っている)らが集まった。 その中にはあのべガン兄弟もいたのである。 彼らは元から黒剣士に忠誠を誓っていた。だから殺されずにすんだのだ。 だが、そんなべガン兄弟でも黒剣士は容赦無く罰した。本当なら 反抗するところだったがべガン兄弟は甘んじてそれを受け入れた。 だが、4年後・・・・べガン兄弟はメリクリウスに結局勝てず、最後には 離間の計略にはまってしまうのである。その結果、義士達に齟齬が生じ 恐ろしい事になるのだがそれはまた後にしよう。 「・・・・・・ガスタブルグはこれで落ちたな。あとは・・・・二国か・・・・。」 黒剣士は崩壊した玉座から離れた場所で立っていた。そこは何かの演壇だったのだろうか 義士達は黒剣士の前で跪いていた。 「どうしたら・・・良いと思う?みなの意見は?」黒剣士は何気なく尋ねた。 これは義士達の力量を見ようということなのだろう、文官たちや ライに聞いていた。 「ライゼーラの「ディープ・シー」は難攻不落にてこちらの兵力では 圧倒的に不利です。そこでベルクファクスの「黄鶴都」を制圧したほうが よいのでは・・・ないでしょうか?」ライは平伏しながら問いに答えた。 「ほう・・・・・まずは南侵をしようというわけだな。だが、あそこには 「神童」のマクシナスがいる。それに「侍」や「忍者」どもがいるぞ。 どうするのだ・・・・?」 「私に妙案がございます。マクシナスをこちらに引き込むのです。そうすれば・・・・。」 「できるのか・・・そんな事・・・・。」 「ええ・・・・それには・・・べガン兄弟に・・・やってもらわなければなりません。 それと・・・・一番厄介な高等魔族「暗殺者」の「メリクリウス」の 動きを知っておかなければなりません。」 「・・・・・・・・・・・う〜む・・・・・。分かった、やって見せろ、ライ。」 「はっ・・・・・。」 「だが・・・・・相手は魔界一番の凄腕の暗殺者。そう簡単には隙は見せないし 本当ならこちらに引きこみたい所だが・・・・。」 「そんな事はできません。あの忍者は私でも倒すのは無理です。逆に首が飛びます。」 「・・・べガン兄弟にメリクリウスの先回りができるのか・・・・。」 「たぶん大丈夫だと・・・・思います。それにはべガンの兄のほうに 情報収集を。弟には・・・直接忍びこんでもらいます。ベルクファクスに。」 「わかった・・・お前に任せる。」 「はっ・・・・・あとでべガン兄弟と打ち合わせに入ります。お任せを。」 そういってライは下がっていった。 これによってベルクファクスも滅亡してしまうのである。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(4) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月13日(水)21時56分44秒 11.竜皇女 一方、ネロはライゼーラ帝国王立の研究所にいた。ここでミルル皇女の身体を治している からである。ここは二階建てになっており、ネロとアクリラは二階のベランダで じっと外の風景を見ていた。 外は・・・・魔界だけ咲くと言われている魔界桜が銀色の花を咲かせ、 甘い芳香な香りがネロたちのところまで来ていた。 「・・・・・・・・・僕は・・・・・・これから・・・・。」 「・・・・・・・・・・マリエンさんもミルル・・いえ、エリスさんも生きていたのです。 結果としてああなってしまいましたが・・・・・。」 「でも・・・・僕には・・・・二人ともどこか遠い世界へ行ってしまったような 気がして・・・・。」 アクリラはそっとネロの手を優しく握った。 「えっ・・・・・アクリラ・・・・・・さん?」 「今は・・・アクリラ、と呼び捨てして構いません。最初から・・・心の強い人なんて いません。それは人間でも同じです。あれしかなかったんです、二人を生かす方法は。」 「でも・・・・・・。」 「なら・・・貴方はどうしたかったのですか?ネロ。」 「えっ・・・・・・僕は・・・・・・・・分からない・・・それが答えなのか・・ どうかも・・・・二人が生きていたことは嬉しい・・・・。」 「もともとエリスさんはこの魔界の魂を持って生まれたのですね。」 「・・・・・・・生まれ変りだった・・・・・ギルモアの愛娘として・・・ でも・・・・もう人間の記憶は無い・・・・今手術が成功したら・・・・・ 間違い無く・・・・人間ではなくなる・・・・・。」 「もう・・・・人間ではありません・・・・・・・・さっきから感じるこの 竜の気はあと少しで・・・・完全に竜・・・・・。」 「・・・・・・・・。」二人はしばらく黙っていた。 竜の少女は一人白い砂を敷き詰めた大地を歩いていた。不思議な事に のどの乾きも空腹も感じなかった。ただ・・・歩いていけば何かある、という思いから 歩みを止める事は無かった。 そして・・・・・・白い砂に竜の少女の足跡がついていった。 (これは・・・・何なのでしょう・・・・・・。)少女は目の前にある門をじっと 見ていた。どこかで見覚えがあるが・・・何処の事か思い出せない。 ここで今まで読んでいた方なら覚えているだろうか、パーンの居城を。 そう少女は魔竜谷のパーンの居城の門の前にいたのである。 竜の少女はゆっくりと門を開けて入っていった。 そして・・・・そこで見たものは・・・・・・ 「二人」の人物が待っていた、そう「パーン」と人間の「エリス」である。 二人はミルルが歩いてくるのをじっと待っていた。ミルルは二人の目の前で止まった。 驚きもしない時間がゆっくりと流れていた。 そうして・・・・パーンの口がゆっくりと開いた。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(5) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月14日(木)23時21分17秒 11.竜皇女 「ミルル姫様・・・・いえ、エリスさん、貴方は何の夢を見ているのでしょうね・・・。」 カプセルに入っている彼女を見ながらガープはそんな事を呟いていた。 「あの時・・・私は・・・側に控えていながら何も出来なかった。 殿のあまりの剣幕に圧されてただ頷く事しか・・・・・・ それに・・・私には・・・・妹の事が・・・貴方とダブってしまって・・・・ どうしたら良いのか分からなかった。だから殿の夢を果たしてやりたいと思ってしまった。」 「ミルル様・・・・・・貴方はガスタブルグの希望なのです。そして エクリマ様の・・・・希望でもあるんです。だから・・・生きて・・・私に 貴方の最高の微笑みを・・・・。」ガープは頭を下げたあと、部屋を出ていった。 手術は無事に成功した。だが彼女は起きなかった。エクリマがさかんに彼女の 頬を叩いたが結局エクリマの手を傷つけるだけだった。 「くそ・・・・俺には・・・起こせねえというのかよ。」エクリマはそれだけ言うと 部屋を出ていった。 ネロやアクリラが必死に起こそうとしたがミルルは目を閉じたお姫様に なっていた。 「ホルムさん、これは・・・どう言う事なのです?」ネロはホルムに尋ねた。 「あとは・・・・ミルルさんの心次第なのです。パーン様の心臓はきちんと 動いております。精神が戻らないと意味が無いのです。そうして精神と肉体が 完全に同調した時・・・・最強の・・・ギルモアの魔力と・・・・ パーンの肉体を持った完全な「女王竜」は復活します。」 「完全な・・・・・・女王竜・・・・・。ライさんが教えてくれた・・・ 化け物・・・・・恐ろしいほどの力を持った・・・・者・・・・・。」 「ネロさん・・・・・・。」ネロはアクリラの手をゆっくりと握った。 一方・・・・ここはミルルの心の中・・・・・。 パーン、エリスとミルルは対峙していた。 そしてパーンの口がゆっくりと開いた。 (よく・・・・来ましたね、私のいとしい娘・・・・・因果によって人間として 生き、魔族の魂を持って短き生を生きたエリスよ。私にとって 両方とも私の娘です。) (はじめまして。ミルルさん。貴方にいつか合いたいと思っていました。でも それが叶わない事と知りながら望んでいました。)エリスが微笑みながら話しかけた。 彼女は・・・・16歳の少女として現れている。 (貴方は・・・・私・・・・・。) (そう・・・・貴方は・・・私なのです。そして・・・私は貴方。一つの魂を 持ちながら二つの世界をいきぬいたのです。人間として、魔族として・・・・。) (私は・・・死んだのでしょうか・・・・お母様。) (いいえ・・・・今ここは幽玄の世界。貴方がせつに望めば・・・帰れます。) (私は・・・・・・・・お父様を失って・・・・・だから・・・・・。) (それは駄目です。貴方はこれから一生懸命生きなければなりません。私達は・・・ 貴方と一緒に行くことが出来ないのです。だから・・・・。) エリスはそう言いながらミルルの手を交互に握った。 (あっ・・・・・・・。) (羨ましい・・・・の。貴方が・・・だから・・・・一緒になりましょう・・・・。 私は何もかも失い・・・・そして存在が消えていくの。貴方に伝えるだけに貴方の中で 生きてきた・・・・でもこれから・・・貴方と一つになって一つの魂になって みんなを・・・・生きていきましょう・・・・・ミルル・ガスタブルグとして・・・。) ミルルは何か言おうとしたが・・・・エリスの言葉はそのままミルルの言葉になった。 (そうか・・・・そうだったのですね・・・私は・・・・・エリスであり、ミルルでもある。 だから・・・・・。)光が二人の間に生まれ・・・そうして一人の竜皇女が 現れた・・・・・さらに髪の色が綺麗な銀色になり額には魔法文字が浮き出てきたのである。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(6) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月15日(金)10時42分34秒 11.竜皇女 一方・・・・・そのライゼーラに向かっている者がいた。若い少年でミルルと同じように 竜の羽根が生えており、あっという間にライゼーラの検問を突破した。 「どけよ、蛆虫ども。」少年はそれだけ言うと検問所に広がっている死体どもを 踏みつけた。 「あと・・・・少しだな。まあ、ライゼーラ帝の命とあとはミルル皇女の保護と・・・・ それだけだな。簡単、簡単。」少年は少し笑うとあっという間に走り去ってしまった。 彼は・・・・キース・ガルジ・6世。あの封じられた牢屋から出てきた邪竜。 だが、今回は黒剣士の指示が出ていないうちにライゼーラに忍びこんだようである。 「なにっ・・・あっという間に検問が突破されただと!!一体誰が!!」 部下からの報告を受けたシャリムはディープ・シーに戒厳令を発し、 城門という城門が閉められた。 だが・・・・もうすでにキースはミルルがいる場所まできていたのである。 「ここか・・・・やはり未来の妻はドラゴンでないとな。それに あの時(ギルモアが殺された時キースは遠くでミルルを見ている)会った 時俺の心臓がおかしくなりそうだった。あれが恋煩いというのだろう・・・ だったら・・・・早く妻にして・・・うん?」 「てめえか・・・ライゼーラの検問を突破したというのは?」そこには一人の剣士が 立っていた。エクリマである。 「てめえみたいな屑やろうに興味はねえ。早くミルルに会わせろよ。俺様の 未来の妻によ。」 「バカじゃねえのか。てめえは頭おかしいんじゃねえのか!!」 だが、もうすでにキースはエクリマを無視して歩いていた。しかもいつの間に。 「てめえ、待て!!」エクリマはキースの肩に手をかけた。 「ドラゴンに気安く触るんじゃねえよ、この下等魔族がああ。」キースは睨みつけた。 「これは・・・・お前・・・封じられし邪竜!!どうして貴様がここにいるんだ!!」 「ほう・・・・俺様のことを知っているなんてお前、何者だ。只の魔族じゃねえな。」 「まあな。俺様は・・・・・。」 「うん?お前の雰囲気どこかで見たことがあるな。そうか、覚えているぞ、俺が赤子の 時両親を殺したザルトベルトの雰囲気だ・・・・。お前ザルトベルトの 血縁か。」 「ふっ・・・そうだ、俺様はザルトベルトの息子だ!!」エクリマは剣を構えた。 「おもしれえ・・・・!!」二人はぶつかった。 「ようやくここまで来た・・・・・これがミルル皇女。美しい、やはり俺様の妻に 相応しい。出してあげるからね、皇女。」キースはミルルを起こそうとしたが 何の反応も示さない。 「おい、どうしたんだよ、ミルル。」キースは優しく頬を触っていたが何の反応も無い。 「無理だよ。キースとやら。ミルル皇女様はまだ起きられない。」背後から声がした。 「貴様は・・・・・誰だ。」殺気のある邪眼を背後の者に向けた。 「私はこのライゼーラ帝国の宰相を務めているホルムと申す者。そうか貴様が あの封じられし邪竜の生き残りか。聞いていたが・・・・。」 「邪竜って言うんじゃねえ・・・・よ。俺はこのミルルを貰い受けに来たのだ。 早く起こせ。」 「それは彼女次第だ。エクリマでもネロ君でも起きなかった彼女がおきるのは自分次第だと 言っているのだ。」 「何だと・・・・・・ふざけるな!!」 「それに加えておくがカプセルから一度でも外に出したらお前の嫁は死ぬが、 どうする?」 「何!!」 そんな時だった。頭から血を出しているエクリマとガープ、それからネロがやって来た。 「大丈夫かね、エクリマ様。」 「ああ・・・・それよりもこいつだ。何者だ?」エクリマはガープにたずねた。 「こいつは・・・・邪竜族のキース・ガルジ・6世だ。そうかあの赤子が。呪われた 邪竜め・・・・。」 「こいつが・・・・大地を裂き、多数の魔族を死に至らしめたという・・・・。」 だが、ミルルはまだ起きていない。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(7) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月15日(金)11時07分13秒 11.竜皇女 (ミルル皇女。いやエリス皇女・・・・・。)パーンはじっと竜を見ていた。 そしてすぐに・・・変化が現れた。 ミルルの竜の羽根があっという間に金色の物になり綺麗な光が飛び散った。 そして・・・・・少しずつ・・・エリスの存在とミルルの存在が一つになっていく。 (エリスさん・・・・・いや・・・・もう一人の私・・・・・ううん・・・・私 なんだ・・・・・でも変な気分・・・・・でも・・・・私・・・・・。力が どんどん出てくる・・・分かった・・・・・ネロ君やアクリラさんが・・・・・ 私・・・・・後悔しないから・・・・エクリマが待っている・・・・・の・・・・。) そして笑みがこぼれたときパーンは目の前に立っていた。 (お母様・・・・・私・・・・・・。) (強くなりましたね・・・・ミルル、いえ、エリス。さあ・・・・あとは・・・・・ 私と一つになるのです・・・・・・。) (でもそうしたら・・・・・貴方に・・・・会えなく・・・・・・。) (気にしては・・・・・駄目。いつか遠い未来・・・・きっと会えます。いつか・・・ いつか・・・・・・・だから・・・・・。) そうしてパーンの存在が薄くなっていくにつれてミルルに力がどんどん溢れ出てきた。 (ああ・・・・お母様・・・・私・・・・・・・。) 光が強くなっていった・・・・・・・・そして・・・・・。 4人とキースは睨み合っていた。 「さっさと起こさないと俺はどうなってもしらねえぞ・・・。」キースは不敵に笑った。 「それはこっちのセリフだ。」エクリマは叫んでいた。 「ほう、血出している分際でよく吼える。」 「なんだと・・・・貴様・・・・・うん?」 「えっ・・・・これは・・・・・・?」4人はあたりを見渡した。 その時だった・・・アクリラがやって来た。 「ネロさん・・・・これは・・・・?」 「ああ・・・・・・・。」 「どうやら・・・自分から起きたようだな・・・・どれ目覚めの皇子様でも・・・。」 キースは唇をミルルにしようとしたとき・・・・・いきなりミルルの手がキースの 首を掴んだ。 「おい、おい・・・・夫に・・・・ぐぐぐぐっぐ・・・なんと言うパワーだ・・・・。」 「いい加減にしてよね。貴方みたいなお調子者にやられたらお父様に 面目がたたないじゃないの。まったく良い夢を見ていたのに 貴方のせいで悪夢になってしまったじゃないの。どうするのよ。」ミルルは起きあがった。 だが、物の言い方はお姫様として生きたミルルと自由奔放に生きたエリスが 混ざっていた。そして・・・・ミルルは起きあがった。 「ガープ「さん」、服!!」ミルルは真っ赤になって叫んでいた。ミルルは生まれたままの 姿でいたのである。 「はっ・・・・これでよいのでしょうか!!」 「美しい・・・・何てよいプロポーションだ・・・・うごっ!!」 「私の身体を只で見ないで下さい!!」ミルルは容赦無くキースを壁に叩きつけた。 「さあ、貴方達はうしろを向く!!」ミルルはしゃがみこんでいた。 「あの〜お手伝いしましょうか、ミルルさん。」アクリラが近づいた。 「お願いします、アクリラさん。」 「えっ・・・・どうして・・・それを。」 「寝ているときに・・・・・聞いていましたから。」 「早く着替えましょう・・・・。」アクリラはミルルの着替えを手伝い始めた。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(8) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月15日(金)12時41分01秒 11.竜皇女 「ふう・・・・・これでよいのでしょうか?」アクリラは武器である扇をミルルに 手渡した。 「ええ・・・・これで良いんです。私の武器はこれなんです。」 「そうなんですか・・・。」 そんな二人の会話を聞きながらエクリマは鼻血を出していた。 (ええもん、見せてもらった・・・・・よかったなあ・・・・成長していたんだなあ・・・。) 「ん?何だよ・・お前ら。」エクリマは他の3人を見渡した。周りはエクリマを見ている。 「エクリマ・・・鼻血出ている・・・・・・。」 「ネロ・・・・・てめえ・・・・・・覚えていろよ・・・・。」 エクリマはハンカチで鼻と頭を拭いた。どうやら血は止まっているようだ。 「ようし・・・終わったようだな。ほらミルル皇女、俺と一緒に・・・・・うごっ!!」 「いつまで後ろを振り返っているのよ!!アンタは!!」 振り向きざまにキースの目に飛び込んできたのはミルルの膝蹴りだった。 あっという間にキースは抉られたような衝撃を受けた。 「早い・・・・・一体・・・・・・。」ガープは驚いていた。 あっという間に間合いを詰めて膝蹴りを食らわしたのである。 「うごごごごごご・・・・・何でだよ・・・・・こんなに強いなんてルナの野郎 言っていなかったじゃねえか・・・・。」壁に埋もれながらキースは何とか 立ちあがった。 「ふふふ・・・どうやら俺様を本気にさせた・・・・・うごっ、どごっ、うげっ・・・・ 助けて・・・・まだ10パーセントの力も・・・・うごっ・・・お願いだから 話を・・・・うごっ・・・・どごっ・・・・・・げほっ・・・・ぐほっ・・・・。」 「何をしに来たんだ?あいつは?」エクリマは剣を構えながらネロに言った。 キースは何とか戦おうとするのだがミルルに見きられているのか、簡単に 避けられるのである。さらに話をしようとすると容赦無く攻撃をするものだから 4人は何をしようとしているのかわからないのである。 「仕方がねえ・・・・こうなれば・・・・本気で・・・・。」キースは見えないスピードで ミルルの間合いを詰めて壁に叩きつけた。 「ミルル!!大丈夫か!!」エクリマは近づこうとした。 「ふっ・・・俺様の言う事をきちんと理解していれば良かったのに。聞き分けの無い子を 叱るのは気分悪いぜ。さあ、早く俺様と来るんだ・・・。ドラゴンはドラゴン同士 仲良くしようぜ・・・・。」 だが・・・・・・・。キースは見えなかった。扇から出た風がキースを切り刻んだ。 「ぐふっ・・・・いつのまに・・・・どうして・・・・。」 「だって・・・・遅いんだもん、貴方は。」いきなり天井からキースの頭上目掛けて 扇を振り下ろした。 「あがっ・・・・・わからねええ・・・・・どうして・・・・・。」 「あなたって・・・10パーセントの力を出していないって言っているけど 私なんてまだ5パーセントの力も出していないんだよ。まだ身体が暖まっていないのに やっているんだよ。」 「てめえ・・・・化け物か・・・・。」 「化け物だけ余計です。さっさと消えなさい!!いきますわよ・・・・・・。」 ミルルは口を開けた。そこには青い炎が赤々と燃えている。 「ひいいいいいいいいいい・・・・・・・・覚えていろよ、絶対・・・絶対・・・・ 覚えていろよ!!!!!!!!」キースは何とか立ちあがると天井に穴をあけて 逃げていった。 「もう・・・・。」ミルルは一つため息をつくと4人のところに戻った。 「ネロくん・・・・・ただいま。」 「あ、あの・・・・・・なんと言うのかな・・・・えっと・・・ミルル・・・さん?」 「ふふふっ・・・・・ミルルであると同時にエリスでもあるの。だから 貴方の事・・・知っているの。ねえ・・・マリエンはどうしたの?」 「えっ・・・・マリエンは・・・・・ベルクファクスに・・・・いるんだ・・・・・。 もしベルクファクスに攻めたら敵としてやってくる・・・って言われてね。」 「・・・・・・・・・・その時はその時だよ、ネロ君。 運命は上手くいく・・・そういうものだと思うよ。私はエリスと言う名前はもう 無いけど・・・・・私の中にはエリスさんの記憶が入っているの。」 「・・・・・・・エリスの・・・・・。」 「私は・・・・思うの。きっと上手くいく、運命は・・・あなたに悪い方向に いかないと思うの。だから大丈夫。」ミルルはにこっと微笑んだ。 「ガープ・・・・それからエクリマ・・・・ただいま。」 「ミルル皇女・・・・・そうお呼びしてもよろしいですか?」 「ふふふ・・・・だってもとからその名前しかないじゃありませんか・・・・。」 「姫様・・・・・・。」 ガープは目を伏せた。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(9) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月16日(土)00時22分32秒 11.竜皇女 ここは何処の時代なのだろうか・・・・・・。 ピサロがまだ生きていた時代なのは確かなのだが・・・・・。 ピサロは何とか魔族たちをまとめ避難を開始していた。 「陛下。もうここも限界です。はやくしないと竜たちが・・・・ここに。」 部下はピサロの前で平伏していた。 「分かっている。しかし・・・・この世界を統べる我々がこうも竜に勝てないとは・・・ 情けないと思わぬか・・・・。」 「ピサロ陛下・・・・・。」 「俺達じゃ・・・勝てないのかよ・・・・俺達じゃあ・・・・。」 逃げるしかなかったボストロールの戦士は戦槌を持ったまま項垂れるしかなかった。 「俺は村一番強かったのに・・・・ここじゃ・・・一番弱いんだとさ・・・。 情けないよな・・・・両親も死んで・・・戦火の中逃げ惑うしかなかった・・・。」 ピサロは魔竜であるキースドラゴン族と皇竜と言われている グレイトドラゴン族との戦いを避けるため生き残った魔族や魔物を集めて 禍が届かないところまで何とか逃げていた。 ピサロは城下に広がる声を只聞くしかなかったのである。どうする事もできない 自分・・・・・。あまりにも小さかったのである。 ・・・・あの伝説の魔族であったエスタークでさえも竜たちの戦闘能力を 過小評価する事は無かった。一度暴れ始めれば相手が死ぬまで戦闘は継続する。 それが竜の戦い方であった。竜のしもべである竜戦士やシュプリンガー、リザードマン でさえ双方に分かれて戦闘していたのである。大勢の者が死んでいった。 だが・・・・・風が変わった。向きが変わったのである。 皇竜の印がついた竜戦士が邪竜族の戦士の首を刎ねた。そして次に襲いかかる敵を 容赦無く斬り殺す。 他の皇竜の戦士が槌を持って邪竜の頭を叩き潰した。竜の脳漿があたり一面に 飛び散った。 「ごるるるるるあうふふ・・・・・(姫、あぶのうございます。後方にて下されば 我々だけで倒せます。)」 皇竜の印がついた竜戦士は相手が持っていた槍を奪い取るとそのまま他の敵に 心臓を一突きした。 「いいえ。姫ともあろう者がみな戦っているというのに何もしないと言うのは 皆に無礼をした事と同じ。だから・・・・この姫がついています。 思う存分戦いなさい!!そして邪竜なる者をこの地から追放するのです!!」 「ごふふふはあ・・・・(御意。)」 竜戦士の肩に乗っている銀色の髪をしたグレイトドラゴンの少女が叫んでいた。 そして竜戦士たちは一斉に武器を構え邪竜族が乗っている飛空艇に襲いかかった。 「ごふふうあうあうあ・・・・(容赦無く撃て!!殺せ、焼き尽くせ!!姫が!! 我らには姫がついておられる!!)」竜戦士たちは一斉に口を開けて 火を吐いた。それはまるでレーザーのように飛空艇を貫き 撃ち落して行く・・・・・・まるで勝負にならなかった。 最初から勝負はついていた・・・・・。姫と呼ばれる少女が現れてから・・・・。 そう、姫と呼ばれた少女こそ、のちの「女王竜」パーンその人であった。 パーンは一度も怯まなかった。常に竜戦士たちの肩に乗り 自ら刀を持って戦った。その剛刀こそ邪竜の首を一刀両断する 皇竜の念が込められた剣でもあった。その為か、この剣はパーンの血筋に連なる者で なければ動かせないのである。 おお・・・・・・おおお・・・・・・・・・おおおおおおお・・・・・・ あたり一面は荒涼とした大地が広がり皇竜の者は叫び声のような 風の嘶きを聞いた。それでも戦闘は続いていた。だが、常に 竜戦士の肩には一人の竜少女が乗っていた。剣を構え、天に突き出している 少女はまさに皇竜にとって希望の証であった。だが、魔族や 魔物たちには両方の竜はまるで悪魔か鬼に見えたのである。 (続く) -------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・竜皇女(10) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月16日(土)17時46分56秒 11.竜皇女 一方ここはディープ・シー城の一室。 ここにエクリマ、ミルル、ネロ、アクリラ、ホルムがいた。 「それでどうなったんですか?」ネロはホルムに尋ねた。 ネロはホルムからガスタブルグ、ライゼーラ国に伝わる「竜戦記」の話を聞いていた。 と言うのもあのキースという竜があまりにも伝説にある邪竜キースドラゴンの 波動を持っていたからである。 「はい。それから・・・・・・。」ホルムは話を続けようとした。だが、 エクリマがその続きを話した。 「それから・・・七日七晩この世界は火と化した。だが、王竜は負けなかった。 そしてパーン・・・いやミルルの母上はみごとキースドラゴン族の長、 キース・フランツ・4世(フォース)を打ち破った。まさに 女王竜に相応しい皇竜だった。」エクリマはホルムの続きを言った。 「それからこういう伝承が我々に伝わっています。」ホルムは話し始めた。 ・・・・・・・・火に焼かれる邪竜たちを前に皇竜の翼は 金色に輝き、銀色の髪はまるで宝石のよう。 皇竜の皇女がもつ刀はまさに聞きし勝る「剛竜刀」。おのれの前に敵は無し。 ただ汝の前に広がりし敵、まさに撃破し、疾駆し、圧死し、躯と成り果てぬ。 まさに悪鬼。竜を怒らせてはならぬ。 「・・・・・・・・。」ネロは黙ってしまった。これほどとは想像も出来なかったのだ。 「さらに付け加えますとネロとライさんがいた「忘却の荒野」で 皇竜と邪竜の最終決戦が行われたと言われています。ただあまりの双方の戦闘能力の 凄さにあそこにいたアンクルホーン族、ベレス族、他数氏族の魔物たちが 一斉に全滅したと言われています。その為にあそこは誰も住まなくなってしまったのです。 さらに荒野の奥まったところにある死火山はドラゴンの力を受けて地層が捻じ曲がった ものだと伝わっています。」 「そんなに・・・・・凄いのか・・・・・。」 「当たり前だ・・・・誰だって竜を怒らせたら最後、生きていないよ。」 エクリマは呟いた。 「さらに俺の目の前にいる少女はギルモアの魔力を受け、さらにパーンの竜の力を 完全に身に宿し、さらに皇竜としての戦闘能力に目覚めているんだ・・・・ これほど・・・凄いのはいない。」 「えへへへへ・・・・そうかなあ・・・・・照れちゃうなあ・・・。」 「単純なのが救いだけどな・・・・。」 「もう一回言ってみようか。今度は私の拳が・・・・。」 ベゴッという壁に穴があく音と共に拳がめり込んでいた。 「可愛い冗談だって言っているだろ。まったく・・・・小さい頃は俺にばっかくっついて。 自転車にも乗れず、しょうがないからあとからヒョコヒョコ付いてきたんだぜ・・・。」 「なっ、今になってそんな事言うかなあ・・・・・。」 「今だから言うんだ。まったく・・・・・。」 しばらくミルルとエクリマは他愛もない冗談を言い合っていた。ネロとアクリラは その様子を見てしばらく笑っていた。 だが・・・・・・。 (続く)