
-------------------------------------------------------------------------------- 闇の覇者・真王たる者・偽天使(11) 投稿者:おんしー(on see) 投稿日: 9月 5日(火)23時17分37秒 9.偽天使 ネロは何も言わずただマリエンの側に腰掛けた。すぐにエクリマ、アクリラが それに倣った。 しばらくネロとマリエンは黙っていた。 「・・・・・・・・・・。」 「・・・・・・・・・・・・。」二人は何も言わない。言えなかった。 だが、それしかマリエンを生かす方法が無かったのである。これは運命のいたずら としか言えなかった。それで済ますしか無かった。 「どうした、どうした・・・・。ほら、せっかく幼馴染に会ったんだろ、良かったじゃねえか。 どうしたんだよ、ネロ。」エクリマが空元気というのか威勢の良い声をあげても ネロとマリエンは黙ったままである。 「おい、ネロ。お前何やっているんだ!!」エクリマはネロの頬を軽くつねった。 「いてててて・・・・・何するんだ・・・・。」 「いつまでもしょげてんじゃねえ。こっちが辛気臭くなる。お前 マリエンさんの気持ち考えた事あるのかよ。」 「えっ・・・・・マリエンの・・・・。」 ネロはマリエンを見たが顔を背けてしまった。 「マリエンさんはきっとここに来たくなかった・・・んです・・・ でもヨアヒムさんの心を無駄に出来なかった。だから・・・・こうなることを 予想して・・・・・・それにいずれ・・・分かってしまう事だから・・・ だから・・・・避けようと・・・・でも私達の目は誤魔化せない。 ネロさんは半魔族ですが私達は誤魔化せない。それは正真正銘の 高等魔族になってしまった貴女でも分かっていた。」 「・・・・・・・・・・でも・・・・それじゃあ・・・マリエンが・・・。」 「彼女が一番辛いんだよ。でもそうしなかったら・・・生きられない・・・。」 「そこまで・・・・気がついていたのですか・・・。」マリエンはエクリマに問い掛けた。 「ああ・・・ネロの話をまとめるとたぶんそうなるんじゃねえか、と。」 「・・・・・・・・・ネロ君。良く聞いてください・・・私のここでの名前は・・・ 高等魔族「歌姫」マリエン。ベルクファクスに忠誠を誓いし者。」 「マリエン・・・・・そんな・・・・だって僕は君と戦いたくない!!止めるんだ・・・。」 それを聞いたマリエンは立ち上がってネロを睨みつけた。 「じゃあ、これでも・・・私を人間だと言い張る?」マリエンの周りに 風が起き始めた。 「これは・・・・・・。」エクリマとアクリラは驚いていた。 「すごい・・・こんな力を・・・。」 そして・・・・・・ネロははっきりと見た。 天使のような羽根を4枚持っていたマリエンが立っていた。それもネロを 動けなくなるほどの強さをもって。 「マリエン・・・・・・・。そんな・・・・・。」 「私のことをガスタブルグの者は「偽天使」とか「狂天使」なんて呼んでいるの。だから ネロ君、もしベルクファクスに戦いを挑むなら私、容赦無く貴方を殺します。」 「ま、マリエン・・・・・。」ネロはそれしか言えなかった。 マリエンは・・・見下げた目でネロを見たがその表情に笑みは無く代わりに輝いている 血の様に紅い瞳はまるで狂気を象徴しているかのようであった。 (続く)