日は昇り、そして沈む。
日に変わって、月が天空を支配する。
その月の支配を逃れるように
地上は煌々としたネオンを瞬く。
都会にあって、都会ではない。
ネオン街にあって、ネオン街ではない。
一瞬、スラム街を思わせる通りの一角に
そのBARは存在した。
『MILK BAR』
来る者を拒むような重い扉も、
風が吹くたびに不快音をたてる看板も
気にする者はいないだろう。
中に入ってしまいさえすれば……