
体験者は語る これがテレビの「やらせ」の実態だ!
どうもネットとか見ていると、最近何やらテレビで「アキバ系オタク叩き特集」
みたいなのが流行っているみたいじゃないですか。
って、まあこのこと自体は、その報道の偏見ぶりに多少の嫌悪感を覚えながらも、
「我らオタクの実情からすればしょうがないかな」とも思えるところだったりするんですが、
ただ俺がちょっと気になるのは、この手の報道がされるとたびたび話題にされる、
「やらせ」疑惑だったりするのです。
「Dの嵐」による「アキバ系に共通している事」は「完全にやらせでした」
まあ正直、俺としてはテレビのあの手のドキュメンタリー映像には多少なりの「やらせ」が含まれているのは普通じゃないのかなあとも思ったりもするんですよねえ……。
と言うのは、実は俺自身がテレビにおけるやらせの話を聞いたことがある、
と言うか、まあ実はこの場でぶっちゃけて言ってしまうとですねえ……、
俺もかつてテレビの「やらせ」映像の撮影に協力したことがあったりするのです。
そう、つまり俺自身が昔「やらせ」を「やらされた」ことがあったりするんですよね。
……って、今サラッっとかなり衝撃の事実を告白してしまったかもしれませんが、
まあもう10年以上も昔のことなので言ってしまってもかまわないでしょう。
って言うか、まあ俺が「やらせ」をやらされたのは別に報道番組というわけでもないので、
バレても問題にはならないと思いますが。
では、そのときの状況について説明することにいたしましょう。
あれは今から10年ぐらい前のことでしょうか。
俺は東京の某大学でゲームサークルに所属していたんですが、
そのサークルにとあるテレビ番組から番組出演の依頼が来たのです。
その番組とは「ファイト!」という番組で、当時NHK教育で土曜の夜に放送されていたものでした。
……と、ここでもしかしたら皆さんの中には、それがNHK教育と聞いて、
「え? NHKでも『やらせ』をやってるの?」
なんて思う人がいるかもしれませんが、まあ現実なんてこんなものです。
でー、その「ファイト!」の番組内容なんですが、まあこの辺を見てもらえばだいたいわかると思いますが、簡単に説明すると、いくつかの素人グループが今回のテーマとなるジャンルについて対決し、勝敗を競うというバラエティー番組です。
司会はルー大柴でゲストに数学者の秋山仁なんかも出ていました。
そして俺らが出演した時のテーマは「テレビゲーム対決」ということでしたので、
大学のゲームサークルであるウチにお呼びがかかったのだと思います。
しかし、ただちょっと問題だったのが、ウチのゲームサークルはTRPG専門であり、
テレビゲームは全くやってなかった(個人的にやってる人はもちろんいたが)
ということだったりしたのですが(かなり致命的問題)、
まあ番組的にはそんな細かいジャンルの違いなんてのはどうでもよかったんでしょう。
そしてせっかくの機会だからということで、その番組に参加してみることにしました。
……でー、さて。
このような番組の一体どこで「やらせ」が行われていたのかということが気になるところだと思いますが、それはその番組で使うサークル紹介VTRの撮影のときに行われたのです。
実は番組本番収録の何週間か前に大学までNHKのロケ班がやってきて、
番組中のサークル紹介コーナーで使うVTRを撮ることになっていました。
それでてっきり俺たちは、ロケ班が普段の俺らのサークル活動を適当に撮影し、
それをスタッフが上手く編集してVTRを作るものとばかり思っていたのです。
しかし……、実情は全く違っていました。
なんとその撮影の数日前になって番組スタッフから、
そのサークル紹介VTRのシナリオが俺らに伝えられたのです。
そう、そのシナリオとはこんな内容でした……。
○○大学サークル紹介VTR用シナリオ
池袋から電車で一時間、埼玉の田舎にある○○大学のゲームサークルは大きな問題を抱えていた。
それは大学の近くにゲームセンターがないということであった。
「ゲームセンターで迫力のあるゲームを遊びたい!」
そう思いながらも、普段はサークルメンバーの家で家庭用移植版を遊ぶ寂しい日々……。
しかしそんなある時、彼らに朗報が届いた!
なんと大学最寄り駅の近くにゲームセンターがオープンしたのである。
その事実にサークルメンバー一同は大喜び。
そして早速メンバーはゲームセンターへとなだれ込み、大迫力のゲームの数々をプレイして至福の時を満喫するのであった……。
サークルメンバー一同唖然……。
つーか、いくらテレビには「やらせ」があるとは言え、ここまでヒドイ「やらせ」とは思いもしませんでしたよ。
何しろVTRの一から十まで全てが「やらせ」!
潔いまでに事実の部分が一つたりともありません!
ちなみにその大学最寄り駅近くに出来たというゲームセンターは、
当時サークルメンバーで行ったことのある人は一人もいなかったんですから。
普通、番組側がシナリオを用意するにしても、事実を基にして作るもんなんじゃないんでしょうか?
……しかしまあ、こんなことで文句を言ってもしょうがないので、俺らはその「やらせ」撮影に協力することにいたしました。
まず最初は、そのゲームセンターで楽しくゲームを遊ぶシーンの撮影。
これにはみんな、それはそれは楽しそうにゲームをプレイしていました。
だってそうですよ……。
何故ならその時ロケ班から、ゲーム代金を出してもらっていたんですからね。
タダゲーならそりゃ楽しくプレイしますって。
そしてその撮影の後、そこから近くのW君のアパートまで行きまして、
そこで「家庭用移植版を遊ぶ寂しい日々……」のシーンの撮影となったのですが、
ここでちょっとしたハプニングが起こりました。
……と言っても、それをハプニングと思ったのはあくまで「ロケ班が」という話で、
「やらせ」をやらされている俺らには別にどうでもいいことだったんですけど、
実はその当時そのW君のアパートにはスーパーファミコンがあったのですが、
W君が持っているスーファミのソフトはRPGやSLGしかなかったため、
それでは「家庭用移植版を遊ぶ寂しい日々……」にならないということだったのです。
そしてさらにその当時W君はスーファミのほかにネオジオも持っていたのですが、
ロケ班が言うにはネオジオの使用は却下とのこと。
何故ならば、アーケードゲームをそのまま家で遊べるのが特徴のネオジオを使っては、
やはり「家庭用移植版を遊ぶ寂しい日々」のシーンにならないということだったのです。
……って、「シーンにならない」なんて言われたところで、
そもそもそんなシーン最初っから無かったわけですから、
そんなことで文句を言われてもこっちの方こそ困るところなんですが、
まさに「一つ嘘をつくには、それを隠すために他にいくつもの嘘が必要になる」という格言を体現している状況といえましょう。
でー、結局そこは他の人が持ってきたスーファミソフトを使うことで解決しまして、
こうして長かった「やらせ」によるサークル紹介VTRの撮影が終わりました。
そして後はいよいよスタジオでの番組本番の撮影日となったのです。
そこでは別に「やらせ」の類は全く無かったんですが、ただそのサークル紹介VTRもそこで流されてしましまして、もうメンバー全員その内容に苦笑いするしかありませんでした。
ちなみに他の参加チームも同様に自分の紹介VTRで苦笑いを浮かべていましたから、
どこも似たような状況だったのでしょうね……。
……という訳で、以上これがテレビの「やらせ」に参加したときの全貌です。
信じられない人がいるかもしれませんが、ここに書かれたことは全て事実です。
こうして今になって文章にしてみると、ホントひどい「やらせ」ぶりでしたね。
まあもちろん、これはあくまでバラエティー番組で使われたものであり、
報道番組でも同様のことが行われているとは思わないし思いたくもないですが、
テレビ製作者からすればこのぐらいの「やらせ」は普通という感覚なんでしょうね。
ですからみなさんも、テレビには「やらせ」が山ほどあると思った方がいいですよ。
と言うか、マジなって見ていたらバカを見ますって、ホント。