夢幻泡影

製作 アリスソフト   ジャンル 選択式アドベンチャー

 

 

「人の命って 波間の泡の様ね 兄様・・・」

 

巨額の富と権力を持ち絶対的支配者の立場にいた主人公久遠。

そんな彼を唯一支配した物、それは原因不明の奇病であった。

どんな手を尽くしても確実に迫りくる死という運命。

そんな中で彼はダラダラとした医学に頼った生よりも死を選択した。

 

 

95年にアリスソフトから出たこのゲーム、ゲームで言うと闘神都市2の次の作品に当ります。

ただし今から7年前に出たとは思えない程度には良く出来てるというか、

最近出た下手なゲームよりはこっちの方が良い出来だと思います。

まあさすがにグラフィックだけで考えると全然今のゲームには劣りますが。

 

ストーリーは絶対的支配者の立場にいる主人公久遠が死という運命を受け入れる。

そんな中で主人公は館で一緒に暮らす妻やメイド、看護婦などと暮らしていく事になる。

はたして久遠は残り少ない命をどのようにして過ごすのか、といった感じ。

 

主要キャラは幼馴染であり妻である夕姫、夕姫の兄であり久遠の左手とも言える静、

久遠の唯一の肉親である妹の世羅、メイドの穂澄と絢夏、看護婦であるけいこの5人と、

仕事の関係で知り合うアイドルの桂、正体不明(人間であるかすら定かではない)の自称詩人阿片の合計7人。

妹やメイド、メガネッ娘がいる辺り、今も昔もエロゲーマーの趣向は変わってないということでしょうか?

 

システムは毎日行動というか会う人物を決めてイベントを起こすスタンダードなタイプ。

行き先の横にイベントの起こるキャラの名前が出るので非常にわかりやすいです。

主人公が奇病で余命わずかという設定のくせに日数制限は無いので、

エンディング条件を迎えるかあるいは全てのエンディング条件から外れる事によって終わりとなります。

 

このゲームなんですが難易度を下げる事によってプレイヤーにストーリーを楽しませるというコンセプトで作られたらしく

それなりの特徴があります。

 

まずエンディング。

大体アドベンチャーゲームのエンディングの数なんてものはヒロインの数+共通のバッドエンド1個ぐらいです。

多くても各ヒロインに2通りエンドが用意されてるぐらいでしょう。

しかしこのゲームは違います、なんと凡庸エンドを入れてエンディング総数43個

多けりゃいいってもんじゃないだろう、と思わず言いたくなるような多さです。

ただまあその4分の1ぐらいは開始5分で終わるような物ですが。

というか酷いのになると開始1分かからずに終わります。

まあこれもアリスソフトらしい遊び心だといえばそうなのかもしれませんが。

ただくだらないエンディングも含めて全部のエンディングにおいて、

見た後でそのエンディングの解説が読めるのは良いアイディアかと思います。

 

もうひとつの特徴は選択肢。

よくアドベンチャーゲームでクリアするごとに選択肢が増えるというものがあります。

実際このゲームもそのシステムを導入していてクリアするごとに色々と選択肢が増えます。

ただしやたらめったら選択肢を増やしていったらとてもじゃないけど43個のエンディングなんぞは見れません。

そこでアリスソフトが考えたシステムはなんと選択肢を減らすというもの。

たぶんこのゲームが最初で最後のような気がするシステムです。

詳しく説明すると一度見たエンディングに行くための選択肢が自動的に消えるようになります。

例をあげると最初はメイドを「いじめる」と「いじめない」の選択肢があるとします。

ここで「いじめる」の方のエンディングを見ると次回からは選択肢が「いじめない」だけになるんです。

もはやこれはゲームじゃないという意見もありそうですけど、

俺に言わせりゃアドベンチャーなんぞどれも同じ様なもんだと思うんで気にしない方向で。

 

まあそんなわけで二つの特徴が合わさる事によって「簡単にストーリーを楽しめる」という目標を目指したわけですが、

なんか明らかに間違った方向に頑張ってしまったような気がします。

 

さて不満点も書いておきましょうか。

まずセーブ&ロードによってエンディングを埋める事が出来ない事。

ロードするとエンディングを見た回数もセーブした時の状況に戻ってしまいます。

ただでさえエンディングが多い上に最後の選択肢が違うだけでエンディングが変わる事もあるので、

なんか嫌がらせのような気がしてなりません。

それとこの時代のゲームだからなのかもしれないんですがメッセージ送りがありません。

これは上の不満点とあいまって非常に痛いです。

 

総評としてはアリスソフトらしい無難なソフトだと思います。

43個もエンディングがあれば1つぐらいは気に入るエンディングもあるでしょう。

ただギャグエンディングにはハズレが多いというかほとんどハズレです。

唯一Gガン○ムネタは思わず笑ってしまいましたがわかる人が少ないような気も。

とりあえず現在は兼価版が出ていますのでその値段なら買ってもいいかな。

ちなみに俺はオリジナルの方を買ってるんですがまあよく7年前のゲームがMeで動いたもんだ。

 

 

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