頭文字G

高林兄弟〜〜高林 涼介、高林 啓介

 啓介:兄貴がこの車の助席に乗るなんて、めずらしいな。

 涼介:まーな、成長した弟の姿を見たくなったんだ。

 啓介:俺のドライビングテクニックと、兄貴の最速理論を組み合わせれば、この峠に敵はいねぇ。

 涼介:ああ。高林兄弟は無敵だ。ところでちょっとルームライトをつけてくれ。

 啓介:えっ、もうじきバトルが始まるんだぞ。

 涼介:いや、ちょっといろいろあってな。

 啓介:駄目だ兄貴。バトル開始だ。

 涼介:なっ、薬を落としてしまった。もっとゆっくりスタートしろ。

 啓介:そういうわけにはいかねぇぜ。そもそもなんの薬なんだよ。ん、まさか兄貴病気なのか。

 涼介:ふっ、流石 俺の弟、すごいテクニックだ。熱いものがこみあげてくる。

 啓介:なんだよ、泣きそうな顔してるぜ。それって命にかかわる病気なのか?もう二度と俺の車には乗れないから!!だから泣いてるのか兄貴!!

 涼介:ウウッ!!

 啓介:っておい!!こみあげるってそれかよ。

 涼介:そ、そうだ。俺はウウッ、すぐ車に酔う。

 啓介:マジっ!!

 涼介:ああ、酔い止めの薬を飲んでおかないと。胃の中の食べ物のギアがバックに入るんだ。

 啓介:それはいわゆる頭文字ゲェーが出てしまうって事か。

 涼介:ウッ、そう。ゲェーだ!!ウウウウウッもっとゆっくりカーブを曲がって・・・

 啓介:駄目だって、それじゃバトルに負けちまうだろ。

 涼介:ウウウウウッ。

 啓介:兄貴俺の車の中ではやめてくれ。

 涼介:ウッ ハァ、わかっている、この車、エチケット袋はついていないのか。

 啓介:あるわけねーだろ。

 涼介:なんで用意していないんだ。我が弟ながら最悪だな。

 啓介:兄貴こそ酔うなら走り屋やめろよ!

 涼介:違う!!俺の最速理論はな。酔う前に峠をくだるため完成した。

 啓介:なにっ!?

 涼介:さぁ最速で下れ急がないとウウウッお前の大事な愛車は俺の頭文字ゲェーでだいなしだ。

 啓介:あああ、やめてくれ兄貴。

 涼介:ウウウウウウッアッ。

 啓介:があああああああああああっ・・・

            啓介:・・・・俺達はぶっちぎりでバトルに勝った。そのおかげで高林兄弟の新たな伝説が作られたんだ。

 涼介:ふっ、流石は俺の最速理論だ。 

 啓介:もういいから引退しろよ。