幻の国産FS-X







そもそもFSXとはFigher Suporter-Xの頭文字で
Xには、開発番号が入ります
新型戦闘機の場合はF-Xと付けられますから
正確にはFSXではなくて、FS-Xです

知ってのとおり自衛隊のF-2は
1987年にアメリカのF-16ファルコンをベースに開発されることに決定し
1995年には初飛行しました
ところでF-2の調査設計が始まったのは1985年です
では1985〜1987の空白の2年間、次期FS-Xの青写真はどんなだったのか?






FS-Xは、当初は日本独自の設計で開発される予定でした
F-16ベースではない日本オリジナルFS-X
その概念想像図
1985年夏の航空雑誌に見ることができました






FS-X国産可能!と題字に銘打ってあり
当時の気合がうかがえます


国産F-2の真の姿?
図は「航空ジャーナル'85年6月号」より抜粋しています



いかがですか?
あくまで想像図と言えども、その概念は非常によく表れています

パッと見て分かることは単座、クローズド・カップル・デルタ翼、カナード翼
垂直尾翼は2枚、エンジンは双発、主翼前縁ストレーキetc..
もちろん現在のF-2とは設計思想からして違います

てか・・・
なかなかカッコイイかも



機体総重量は15トン、エンジンは推力8トン級を双発
エンジンの選択肢はジェネラル・エレクトリックF404(F/A-18が使用)
プラット&ホイットニーPW1120(IAIラビが使用)、ターボユニオンRB199(トーネードが使用)など
いずれにしても機体規模はF/A-18やトーネードと同程度で
現在のF-2よりも一回り大型と思われます


自衛隊は、安全のため双発機を使いたがるのが特色なので
しかし、その後にまさかF-16ベースの単発機になるとは
この当時は誰も思っていなかったことでしょう

設計概念としては、当時の最新の流行思想で
現在のヨーロッパ勢と同じです
外形も、むしろそちらの方に似ています


ヨーロッパ共同開発のユーロファイター・タイフーン
双発単座、カナード翼+デルタ翼の万能機です



スウェーデンのJAS39グリペン
カナード翼+デルタ翼、単発エンジンの軽量な万能機です



ユーロファイター計画から離脱したフランスが
独自に開発したダッソー・ラファール
双発エンジン、カナード翼+デルタ翼の万能機です



イスラエルのIAIラビ
F-16をベースにカナード翼+デルタ翼化したような形態です
アメリカの横ヤリで開発中止になった後、開発データは中国に渡り
殲撃10型という新型戦闘機として秘密開発中との情報です



「カナード・・デルタ・・」と、なにか呪文のように連呼してますが
この軽量な形態から高機動&万能機を作るのが、80年代後半〜90年代のトレンドでした
どの機もどの機も、よく似た形態であるのが分かると思います
日本オリジナルFS-X案も、それに乗っ取って計画された・・・と考えて良いでしょう
アメリカはステルスを重視しているので、このタイプは研究機で終わっています

F-2試作初号機
比較のため、こちらは言わずもがな現在のF-2試作初号機です
F-16をベースに開発されたのでエンジンは単発
前方カナードは無くラダーは1枚、いわゆる通常型の形態です


要求性能は現在のF-2と同じで
国産対艦ミサイルを4発携行して戦闘行動半径450nmを持つこと。
AIM-7スパロー等を携行して、F-15Jに劣らぬ制空能力を持つこと等。


T-2CCV譲りの完全フライ・バイ・ワイア式操縦装置
新開発フェイズド・アレイ・レーダー、カーボン素材を使用した軽量化など
技術的な見通しも同じです。

'85年当時の情勢はどうだったかというと
東側の主力機はMiG-23フロッガー、MiG-25フォックスバットなどで
MiG-29フルクラム、Su-27フランカーは、この年から実戦配備が開始されています
今をときめくF-15、F-16、F-18は実戦配備が進行中
F-15EとF-16XLが争っているところでしょうか
グリペン、ラファールは初飛行前
ユーロファイター、ミラージュ2000は、まだ紙の上だけの存在です

そんな時代、ここ日本で構想されていた新型支援戦闘機
ついに産声をあげることの無かった機体ではありますが
もし今、これが日本の空を飛んでいたなら・・・・





ところで、現在のF-2がF-16ベースになった経緯も少しあります
競合機種はF-16,F-18,F-15でした

F-16改の長所・・・安い、短所・・・単発
F-18改の長所・・・万能、短所・・・航続距離不足、艦載機なので無駄がある
F-15改の長所・・・強力&共通整備が楽、短所・・・高価

最初の有望株はF-18だったようですが
しかし、アメリカ軍ではすでにF-18の改良機が作られる見通しで
つまりは現在のF/A-18Eスーパーホーネットですが
結局はF-16ベースに落ち着きました

・・・・スーパーホーネットとF-2は全く同世代の機体と言えますが
果たしてどっちが優秀なんでしょうか!?
非常に興味があるところですね(笑)




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