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大学入試制度の混乱

10/16
 最近、韓国の大学入試改革に関する議論がマスコミを賑わしている。
 ことの発端は、推薦入学の選抜過程で、一部の大学が、高校間格差を設けたことである。
 既に均衡化への願望でも少し触れたが、韓国の高校は、タテマエ上、平準化されていて、学力差がないことになっている。高校の段階では、日本のような厳しい受験競争はない。基本的には地元の高校に通うことになっている。だから、タテマエは、どこの高校も、学力差がないことになっている。
 しかし、これはもちろんタテマエで、実際には、画餅に過ぎない。そんなことは、誰もが知っている。

 最近まで、韓国の大学入試は、修能試験という一発勝負で決まっていた。しかし、2002年から徐々に推薦入試(韓国では随時入試という)枠が増え、これからも増える方針だという。これは、大学側が望んだわけではなく、現政権および教育部(文部省)の意向だ。

 なぜこんな制度にするかというと、修能試験で選抜すると、どうしても都市部の金持ちが住んでいる地域の学生の点数が高くなってしまうからだ。しかし、均衡化への願望が強い現政権は、状況打開をしたいと考えた。最終的には、修能試験を資格試験程度の扱いにして、高校の内申で入学を決めるような制度にする意向だという。

 こうした渦中で起きたのが、最初に述べた、推薦入学を巡る騒ぎだ。
 ソウルにある一部の大学――高麗・延世・梨花女子等――が、この高校間の格差を推薦入試に適用し、江南地域に住む生徒を大量合格させてしまった。金持ちの住む江南地域の生徒を入学させれば、寄付金なども期待できるという裏事情もあったんだろうが(笑)、学力差を反映させた選抜システムを採択してしまったのである。

 ところが、これが公になって、与党政治家と、高校の教職員組合、市民団体から、当該大学はぼこぼこに批判されるハメになる。教育部は、補助金の削減をちらつかせて、「改善計画書には高校別の進学実績と修学能力試験(日本のセンター試験)の成績などが貼付された参考資料を選抜に活用しないなどの内容が盛り込まれなければならない」という脅しまでかけている(^_^;)

 ところが、これに大学側も反発。推薦に用いられた内申が、全くデタラメであると公にしている。
 このデタラメ具合が結構笑えて、内申の成績はみんな秀だとか、内申の水増し横行という具合だ。
 要するに、高校側が成績を操作して、ほとんどの生徒が学校で一番という、わけのわからない状況になっているのである。試験問題は易しくし、或いは事前に問題を教えるサービスもあるらしい(笑)
 一体、高校で何を勉強しているのか不思議で仕方がないが、日教組の平等教育も真っ青になる惨状だ。

 いきおい、大学側は、別途に試験を設けて生徒の選抜をしたがるのだが、大学別の入試はさせないというのが、教育部の方針。何が何でも、学力をもとにした選抜方法はさせないつもりらしい(笑)

 はっきり言って、バカを優先して選抜しろというのが政府の方針らしいが、こんなことに振り回される大学側は、たまったもんではあるまい。