●君が望む永遠レビュー (2001/11/03)

今年の最高傑作にしてすぐさま回収された問題作『君が望む永遠』、

他のレビューサイトを見たカンジだと反応も結構様々で

総合として人を選ぶ大作 ってカンジですかね。オレはばっちし

ツボに入ったんで文句無しに最高点、そんなわけでレビューやります。

ツッコんだネタばれはある程度除外してますんでこれからやる人も

安心して読め…るかな。

第一章レビュー/□第二章レビュー□キャラクターレビュー/□総評


□第一章レビュー

親友である水月の紹介で付き合い始めた主人公と遙、

主人公をお兄ちゃんと呼ぶ遙の妹の茜、親友の慎二と水月、 保健室で

出会う後輩の愛美、遙伝説はある意味それだけで傑作、ギャグのノリもよく

第一章はほのぼのした学園モノの王道パターンで通されてます。

この頃から主人公の孝之は多くのヘタレぶりを発揮してきますが

この頃はまだしょうがねえな、コイツ程度の気分でプレイできました。

なにしろ全編通してこの第一章が一番楽しいんですから主人公が

ウジウジしていようが大して気になりません。 遙とも上手くいき

仲間っていいよな…と思いつつ、選択肢の少なさにゲームとして

大丈夫なのかと考えていた矢先に唐突に起こった8月27日の悲劇、

そして本当の始まりを告げるオープニング。

『こいつは反則だろ』と呟きたくもなる衝撃的な展開に絶妙なオープニングの

入り方、ここに辿りつくまでのシナリオのボリュームは普通のギャルゲーの

ヒロイン一人分のシナリオとほぼ同量(4〜5時間)という布石としても

とんでもない量です。

ともかく時間をかけた分感情移入も半端じゃなく、体験版()でお預けくらっていた

人たちの心境を考えると気が気じゃなかったんだろうなと当時の各地のサイト

での騒ぎようにも納得がいきました。まるで展開も見えない中、OPが

終わり第2章が始まります。 この時点でオレの評価は100点、ほぼ徹夜の毎日

が続くことが決定されました。

)…体験版は第一章まで収録されており発売一ヶ月前くらいに色々なサイトで

茜〜〜〜等の叫び声が上がってました。


□第二章レビュー

望むべき未来は無残に引き裂かれ、絶望に陥ることすらできず

廃人寸前にまで追い込まれた鳴海 孝之(主人公)はこの間

周囲の甘やかしもあって立派なヘタレに成長したようです 。

あの楽しかった夏は消し去りたい過去となり3年の月日が経った後

一つの奇跡が起こります。忘れ去った過去が現実に蘇る…kanonならばそこが

見せ場のようなことが第二章、君が望む永遠本編の始まりになります。

失われた過去を取り戻すか、今ある現実とともに生きるのか、それとも第三の道を進むのか…

中途半端な優しさと欺瞞が孝之をどんどんヘタレにしていき、さらに周囲の人間の過剰な

期待により押し潰されそのヘタレっぷりは加速していっているように思えます。

純粋に楽しかった第一章と違い、常にしがらみがまとわりつき選択肢が出るたびに

悩みました。なにより3年前と違い精神的に弱くなった孝之はその選択すら無視して逃げることも

シバシバありますしそれ以上にシナリオによってプレイヤーともども胃に穴があくほど

精神的に叩き落されます。ただそうして進んでいくストーリーは最高の出来、遙と水月のエンディング

では号泣でした。

総プレイ時間は50時間くらい、一章が4〜5時間、1キャラ攻略に7〜8時間、

圧倒的なボリュームと構成、雨の降るシーンなどのエフェクトもよくできてます。

フルボイスも声優陣が上手いのでかなりキます。

セーブデータは1000個まで保存できるそうですが大体100個くらいで終わりました。

マシンスペックが低いんでサムネイル画像の表示は結構きついですけど。

んでわキャラごとに紹介。


□キャラクターレビュー

□鳴海孝之(主人公)
自称”ヘタレ”、他称”ヘタレ”、通称”ヘタレ”、

元より優柔不断だった性格が3年の月日を経てさらにパワーアップ

したキングオブヘタレ。この君望が評価の分かれる原因の7割

担う罪人。あの三年間を考えるとこんな弱腰な性格になってしまうのも

分かる気がしますが…

ともかく主人公とは思えないほど凡人で小市民。そのくせとことん突き

落とされ責められ常に一番ツライ選択を選ばされる可哀想なで迷惑な人です。


□涼宮遙(ヒロイン)
儚げ、ボケボケ、ほわ〜〜んとした印象、けど作中では一番強い

意思の持ち主なんじゃないでしょうか。水月ルートで孝之が偶然聞いてしまう

叫びはあまりにも強力なインパクト。また遙伝説を生み出した偉人。

彼女の真価は遙シナリオではなく水月シナリオに現れてますね。


□速瀬水月(ヒロイン)
バカに惚れたおかげで人生設計のほとんどを崩してしまい、なおかつ

常に不安を持ち続け色々なものを抱え込んでしまった人。遙とは対極的に

見た目は強そうだが精神的にはもっとも弱い人物だと思います。

好きだと言う気持ちと不安な気持ちが入り混じりあい、依存症の強い

イタイ女になりました。良くも悪くも作中もっともリアライズされたキャラでしょう。


□涼宮茜(妹)
第一章とのギャップが一番激しく、三年の月日を感じさせてくれます。

まあ萌え、第一章、第二章ともに萌え。同盟ができるくらい萌えな存在です。

テックジャイアンで連載しているアカネマニアックスでさらなる味を出してくれる

ことに期待。なぜかバッドエンド最大保有者


□大空寺あゆ(アルバイター)
萌え…他に何を語れと?(オィ


□玉野まゆ(アルバイター)
「まことかっ」 「御意」 「ま゛っ」 のセリフを残してくれたがインパクトに

欠けシナリオも孝之のヘタレぶりにプレイヤーの怒りをそそいだだけだった。

悪くもなく良くもないが脇役としては最適なキャラ。


□天川蛍(看護婦)
準ヒロインのシナリオの中では一番の出来、エンディングでは唯一

主人公が好きになれましたよ。シナリオでメインキャラとためをはれるのは

この人だけっすね。

ピコピコピコピコピコピコピコピコピコ…


□星野文緒(看護婦)
通称”文緒っち”、マニュアルの性格設定がまったくでてないです。

バッドエンドのみ、一見「遊んでいるバカ女」に見えて実際「遊んでいるバカ女」

だったという…エンディングは自業自得。


□香月モトコ(医者)
人を不安にさせる天才。エンディングはないですがこの話の導き手とでもいう

べき人物。ボロボロのディアブロGTに乗ってる。


□平慎二(親友)
遙ルートで不評を買い、マナマナルートでガタ落ちになった男。


□崎山健三(店長)
です。


穂村愛美(???)
捕まったが最後、まず逃げられません。眼鏡っこ萌えというものを

根本から覆す存在であり、今作最大の爆弾

曰く地上最凶(狂)の生物(ナマモノ)!




□総評

クリア順は遙>あゆ>まゆ>文緒>天川>愛美>茜>水月とおそらくベストな

ラインでクリアしました。 泣けたのは遙、水月、天川シナリオの3つ。

オフィシャルでは遙ルートが水月メイン、水月ルートが遙メインというのが公式見解

だというのをどこかで聞いたんですがまさしくその通り、守られる側でなくなったときに

そのキャラの真価がでてきます。

天川さんエンドは孝之のトゥルーエンドのような印象を受けました。エンディングテーマも

専用の曲だし別格の存在です。個人的にKey系で逃げて欲しくない部分をさらけ出してくれた

ような気がしました。

あゆシナリオは非常に楽しめましたが泣くような話でもなかったし(ラストは凶悪でしたが)、

茜シナリオは泣きにはいたりませんでしたがイイ出来でした。まゆシナリオは普通、文緒は

バッドエンドだったし主人公自業自得だし、というか笑ったし。

だが穂村愛美シナリオは……………………………

怖い

し笑えない。シナリオは君望のテーマにそっていて孝之は一番主人公らしい性格をしてますし

二人にとってはハッピーエンドなのだろうけど大切な何かが壊れてます。

よく考えると文緒エンド以外はこれから逃れられているという保証もない…次回作マブラヴの

眼鏡っこ千鶴の髪の色も印象が悪くなるため緑から茶色に変更されてしまったほど

凶悪です。


ともあれオレの中は今までやったギャルゲーのなかでも一番の作品となりました。

お薦めです。

評価
ストーリー :120点
キャラクター :100点
グラフィック :95点
システム :80点
サウンド :85点
トータル :100点


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