H.M.S.Maracot
(青の3号)

「青の6号」について

「青の6号」の連載開始は昭和42年、海洋マンガの傑作「サブマリン707」に続く小沢さとる氏の代表作です。

「サブマリン707」が潜水艦の世界を教科書的に描いた作品であったのに対し、「青の6号」は60年代中期の怪獣ブームやサンダーバード・ブームを反映し、よりエンターティメント性を増します。

「青」の組織とは早い話、潜水艦の多国籍軍みたいなもので、海中基地から発進して謎の潜水艦勢力「マックス」と戦います。

その構成戦力とは
・青の1号(コーバック号/アメリカ)
・青の3号(マラコット号/イギリス)
・青の6号(くろしお号/日本)
・青の7号(タルボット号/オーストラリア)
・青の8号(パイロン号/中国)

他に潜水補給艦の青の0号=ブルーベイ号なんてのも設定にはありましたが
劇中ではついぞ登場しません。

思うに味方側(主人公側)をたくさん設定しておくというプロットは60年代以降に流行った手法で、ファンにとっては嗜好の幅が広がるし、おもちゃ・グッズ関連を売る側にも有利なんだろうな。
サイボーグ009方式というか、モー娘方式というか・・・。

←ほとんどこのカットを参考にしています。
物語後半のカットはデッサン崩れ気味なのであんまり見てません。

マンガの場合ある程度イメージを限定しないと矛盾点ばかり目につくからです。
コミックを参考に適当にスケッチ。
現在は拡大コピーがあるので原寸図を描く必要がなくなりました。
私の場合ちゃんとした三面図すら滅多に描きません。
モノによっては材料に直接スケッチしていくこともあります。
どーせ一回では決まらないので実際に削りながら修正します。
例によって原型は発泡スチロール。
原寸コピーを材料に貼り付け、バンドソーでアウトラインを縦横方向から切り出します。
あとは包丁でサクサク。

当初、単純に円形断面という理解で削っていったら艦尾底部のラインが絵のようには繋がらないことが判明。
この辺は三面図には表れない、削ってみないと気がつかないところです。
気にくわなくて下半分作り換えました。上のヤツと違いがわかるかな?断面形とかけっこうごまかしてるんだけど。

シンプルなラインなだけに艦橋とスタビライザーの位置で印象が随分変わるのであった。

スジ彫りもちょっと入れてみた。
マラコットについて

英国艦だそうですが、私ゃずっとフランス艦だと思っとりました。
(本編を読む限りでは特にどこの艦という記述はない)

かつてホビージャパン誌のアンティークキットセレクションでも小田雅弘氏が「マラコットはフランス艦」と言い切っておったので、なんか共通の認識があるようです。もしかしたら当時のマンガのグラビア特集などで間違って紹介されたことがあったのではないかと推測してます。

マラコットはヤマトワンダーの巻でフリッパー号を救出しますが、その後はムスカに追っかけまわされるだけでたいして活躍したわけでもなく、劇中では一発も魚雷を撃っていません。艦橋の前後に意味ありげなハッチのラインもあるんですが、何が出るのかついに謎。その割に人気があるのはイマイのキットのおかげかもしれません。

「青6」シリーズのプラモも当然イマイからリリースされましたが、主役である青の6号(=くろしお号)が発売されなかったという点で異例です。キット化の予定は当然あったものと思われますが、今井科学の第一次倒産のあおりを喰ったのかもしれません。フリッパー号(大、小)、コーバック号、マラコット号、敵潜のムスカ(大、小)がキット化されました。マラコットは水モノでは異色のゼンマイ動力だったそうです。(初期版のみ。サビるだろうに)

マラコットのデザインが「サブマリン707」のジェット海流編に出てくるモビー・ディックの使いまわしであるとはよく言われることですが、比較してみると艦体の断面形状が全然違うのがわかります。

今回のはFRPで全長850mm です。
艦底近くにダイブ・プレーンがあるためダイナミカル・ダイブ式には最適なのです。

よく「発泡スチロール原型の表面処理はどうするのか?」と訊かれるけど、「しません」かったるいもん。

150番かせいぜい240番のペーパーで仕上げて終わりです。
スチロールの表面はブツブツ凹んでますが、石膏のメス型の方を耐水ペーパーで磨いて仕上げるのです。
そのまま石膏かけたんではスチロールがくっ付いてしまうので離型剤を塗らねばならぬ。

私は彫塑用粘土を水で溶いたものを使ってますが一般的には濃い目に溶いた中性洗剤で良いでしょう。(絵の具を混ぜておくと塗り漏らしが防げる)
石膏取り中の画像は無くって、(^^)ゞ いきなりメス型の画。

型分割したいところは仕切りとして薄い真鍮板(「キリガネ」と言う)を立てます。0.3mmプラ板でも出来るよ。
石膏型は三つに分けました。単純に二つ割りでも抜ける形なのですが、ハル開口部のフランジ工作をするのに手が入るように艦底を別パーツにしてあります。

この後、石膏型内部を耐水ペーパーで水砥ぎしますが褐色に見える離型剤の粘土が磨き取れたところでOK。
それ以上は磨き過ぎです。

私は世代的には「サブマリン707」の連載はリアルタイムでは読んでおらず、小沢作品には「青6」で入ったクチです。両者の中間に描かれた「エムエム三太」はおぼろげに記憶があります。

90年代になってラポート社から「707」の完全復刻板が刊行され、初めてちゃんとストーリーを知りました。イマイから発売されていた各種707やジュニアのプラモはもちろん知ってましたが。

「青6」も数年前に世界文化社から復刻版が出てますので若い方でも割とご存知かと思います。 連載時はそれほど感じませんでしたが、通して読んでみると青6のストーリーは喰い足りない面が多く、思わせぶりな展開の割りに決着のつき方が妙にアッサリしていて設定も消化不良気味です。7号のタルボットなんか3カットしか出て来ません。

平成版青の6号とOVA版の青の6号はそれぞれ別のお話です。作品の評価はまぁ、人それぞれでしょうか。

FRPを張り込んで型を合わせれば原型と同じ形が出来る。
(成型中の画像はナシ)
どうも作業中はデジカメ持つ気になれませんて。

翼類はまだスチロール。
艦底はまだ付けません。
石膏型は基本的には「壊し型」(一回だけで壊しちゃう)なのですが、抜きテーパーに留意した型分割にしてやって慎重に脱型すれば複数個抜くこともできます。

とか言いながら二個抜いたところで壊れちまったい。
フリント艦長ヅラ疑惑

ヤマトワンダーの巻の冒頭近くで、青の本局での対策会議シーンに出てくる
マラコットのフリント艦長と思われる人物はハゲ頭なのだけれど、
フリッパー救出場面ではしっかり髪の毛ありますな。

どういうこった?

カラーリング
某掲示板でもチト触れたけれど、カラーリングをどうするかチト悩む。
まー好きに遊んじまってOKなんだと思う。

ちなみにこれはイマイのプラモ・パッケージ(初期版)で、色付きのマラコットの絵ってこれしか知らない。
レギュラスみたいな有翼ミサイルを発射しとるぞ(しかも水中で)。
自分のイメージだと
←こんな感じ。あたりまえ過ぎる?
マラコット級2番艦/マスカット
3番艦/マクラーレン
4番艦/ミック・ジャガー

・・・なんてな

つづく (のか?)