「ロード・オブ・ザ・リング〜指輪物語〜」のちょっとマニアックなヴァリアント

自分がトールキンの素晴らしい三部作のマニアかどうかはわかんないよ。というのも、もちろん、ぼくは原作からお気に入りの箇所をそらで引用したりできるけど、 そんなこと誰でもできるでしょ?

……わかった、つまりぼくはちょっと特殊だってことね、でもそれって「ロード・ オブ・ザ・リング〜指輪物語〜」ボードゲームに関して少しうるさい人たちの一人ってことだけ。多くの人と同じようにさ、きれいなイラストとドキドキのゲーム展開にはぼくだってとっても驚いたよ。まあ、ゲームはちょっとだけアブストラクトっぽいけど、原作に親しんだ人なら想像力を使って簡単にギャップを埋められるしね。「戦闘行動ラインをニマス進めるためにギムリ・カードをプレイします」ってのは、もちろん「ホビットの旅を進めるためにギムリはオークたちを右に左に切り倒します」ってことね。

だけど、四五回ゲームを遊んで、他の人のレビューを二三本読んだら、ちょっとだけ改良点がひらめいたんだ。じゃ、これ以上ぐだぐだ言わずに紹介するね……。

(1)サムの特殊能力とフロドの特殊能力は交換したほうが良い。サムはその能力によって指輪の誘惑を受けることが少ないため、このゲームにおける戦略の一つは できるだけ早く指輪をサムに渡すことになっている。ゲーム的には意味があるだろ うが、これは明らかに原作のストーリーとは異なる。フロドが指輪に対して最も強い耐性を持つ、というのが正しいあり方だと考える。そしてサムは旅を様々な方法で進められるべきである(フロドを滅びの山まで背負って行ったり!)。(このルールの唯一の欠点はゲーム最初の「旅の準備」イベントを容易くしてしまうことで ある。フロドが指輪所持者としてサイコロを振るので、サイコロの目によるダメージが常に最小となってしまう。)

このゲームについてよく言われるのは、2人プレイは厳しくて、5人プレイだと簡 単になるということだ。これは2人プレイの場合に、配られる総カード枚数が少な くなってしまうことに原因がある。また人数が多いときには指輪所持者の負担をみんなでわけあって減らすことができるからだ。指輪の誘惑でさえも! 繰り返すが、これもまた原作のストーリーに反している。目的が達成されるまで、フロドは決 して指輪を投げ捨てることができず、またもしサムが指輪を持つことになったら気が狂うだろうと警告している。ここでもまたもや「ゲームバランス」と「ストーリ ーの整合性」という二つの神が……。

(2)シナリオボード終了時の新しい指輪所持者のチェックにおいて、指輪トークンが同数の場合は、それまでの指輪所持者が新しい指輪所持者としてとどまる。

(3)もし指輪所持者が交代したら、それまでの指輪所持者はサイコロを振ること 。(注意:このオプションはプレイヤー同士の協力体制に緊張感をもたらす。指輪所持者は、サイコロを振る危険を冒すよりもそのまま指輪所持者にとどまったほう がいいと思うようになるだろう。「指輪の誘惑をみんなでわけあう」という戦略は 今やさらに危険な選択肢となったのだ!)

(4)裂け谷とロスロリアンにおいて各プレイヤーに配られるカードの枚数は、7 −プレイヤー人数とする。つまり2人プレイの場合、各プレイヤーは4枚ではなく 5枚のカードを受け取る。5人プレイの場合、各プレイヤーはたった2枚のカード しか受け取ることができない。

このヴァリアントにはまだまだ改良点があると思うし、他の人のヴァリアントにはもっといいアイデアもいっぱい出ているので、改善すべき点やコメントはいつでも受け付けるよ!

トニー・リン
tony.h.lin@boeing.com