ヘルム峡谷

・蛇の舌グリマ、正体をあらわす(「二つの塔上」第六章「黄金館の王」より)

 ガンダルフとともにローハンの宮殿に来たアラゴルン、レゴラス、ギムリですが、快い歓迎を受けることはできませんでした。セオデン王のもとには蛇の舌の異名を取るグリマが相談役として控え、ガンダルフは疫病神だと王に吹き込んでいたのです。王の甥エオメルですらも、その妹エオウィンを狙うグリマの讒言によって牢に入れられ、ローハンは滅亡の危機に瀕していました。ガンダルフは魔法使いの杖を用いて王の蒙を啓き、グリマがサルマンの手先であることを暴露、剣を取ってサルマンと戦うように説得します。忠言を受け入れた王はグリマを宮殿から追放し、エオメルを自分の世継ぎに指名、さらに御礼としてガンダルフに名馬飛蔭を与えました。

・ローハンの騎士(第七章「ヘルム峡谷」より)

 セオデン王とエオメルを初めとするローハンの騎士の軍勢は、ガンダルフ、アラゴルン、レゴラス、ギムリとともに、アイゼン川の浅瀬に向かいます。そこでは王の軍隊がサルマンの軍勢の侵攻を阻んでいるはずでした。しかし途中で出会った使者の報告によるとサルマンの軍勢の勢いは激しく、王の軍隊は敗戦を重ね、西の谷の領主エルケンブランドの指揮下すでにヘルム峡谷の砦、角笛城に向けて撤退した後だというのです。王はヘルム峡谷に進路を変更し、ガンダルフはなぜか一人アイゼンガルドに向けて去っていきました。

・オークの軍勢、角笛城の城門を攻撃(第七章「ヘルム峡谷」より)

 セオデン王らがヘルム峡谷に到着したとき、まだエルケンブランドに率いられた王の軍隊は戻ってきておらず、谷のそこかしこにサルマンの軍勢が跋扈している状態でした。敵の軍に追い立てられるように角笛城に入城した王は、西の谷の民がヘルム峡谷に避難してきていることを知ります。やむなく篭城する王でしたが、アイゼンガルドの大軍はヘルム峡谷を埋め尽くし、角笛城に続々と迫ってきます。真夜中になって敵の襲撃が始まりました。体の大きいオークたちと褐色人たちが破城槌を持って城門に突進してきたのです。

・オルサンクの火の玉(第七章「ヘルム峡谷」より)

 エオメル、アラゴルン、ギムリ、そしてレゴラスはローハンの騎士たちとともに必死になって城を守りますが、敵の数は一向に減りません。それどころか渓流が流れ出している暗渠を伝ってオークたちが防壁内に侵入してくる始末です。なんとか敵を撃退して暗渠を塞いだものの、今度は爆発音と震動が鳴り響き、防壁が吹き飛ばされました。オークたちは再び暗渠の中に忍び込み、今度はサルマンの妖術、オルサンクの火の玉を使って、塞いだ小石ごと城壁を爆破してしまったのです。

・オーク軍の突撃(第七章「ヘルム峡谷」より)

 壁に空いた割れ目からオーク軍が突撃してきました。さらに防壁の上部にも百本のはしごがかけられ、一斉襲撃がはじまります。防御陣は一掃され、騎士たちは峡谷の奥へと退却を余儀なくされました。混乱の中でエオメルとギムリは行方不明になってしまいます。防壁は最早その用を足さず、城内に戻ったアラゴルンに、セオデン王は自身の最後の出撃の覚悟を告げ、供を命じます。難攻不落を詠われた角笛城も今や風前の灯火となりました。

・オーク軍、ヘルム峡谷に攻め入る(第七章「ヘルム峡谷」より)

 ついにオルサンクの火の玉によって城門が爆破されました。オーク軍が歓声をあげて城内に攻め入らんとしたまさにそのとき、ヘルムの大角笛の音が鳴り響き、セオデン王以下、エオル王家の諸侯とアラゴルンの騎馬隊が城門からうってでました。ちょうどその頃、サルマンの軍勢の後方ではエントたちの援軍がオークたちを恐慌におとしいれていました。前後を挟まれたオーク軍は壊走をはじめます。そこにとどめをさすかのように、ガンダルフとともにエルケンブランドの軍隊が現れました。

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