アウターワールド
Interplay / SFC, 3DO  

 
 謎解きと映画

 『アウターワールド』は、アクションによる謎解きで構成された映画です。 と言いたくなるようなゲームです。ワイドな画面の上で、 ポリゴンで表現されたキャラクターが、妙にリアルに動きます。 ムービーとアクションシーンが違和感なく繋がっていて、 映像も、音も、世界観も、日本人には絶対真似できない、卓抜なセンスに溢れています。

 プレイ自体は、かなり難解なアクションゲームと言って良いでしょう。 何度も何度も死んで、その中で試行錯誤を重ね、勘を磨き、 少しづつ解法を探っていく。 その一つ一つのトリックが、時に理不尽でありながらも巧緻で、 クリアした時の快感と言ったら同時に唸らされるほどです。

 昔の英単語入力方式のアドベンチャーゲームにも似たような快感がありました。 普通に考えたら無理、としか思えない解を要求してくる。 しかし悩みながら挑戦を繰り返すうちに、 突然パっと目の前が開けたり……その嬉しさ、楽しさ。 昨今の日本的なゲームに慣れ切っていると少々辛いかもしれませんが、 ゲームが本来持っていた新鮮な感覚を呼び起こしてくれるはずです。

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 舞台は近未来。激しい雷雨の中、車で研究所へ乗り付けたレスター教授。 部屋でコンピューターの実験中、一服していたその時、巨大な雷が落ち、 それが所内へ流れ込み、教授とデスクもろとも光で包み込んで爆発、 異次元へ飛ばされる。その先がこのゲームの舞台です。

 藻が蠢くプールから脱出すると、そこは岩と鍾乳洞でできた異世界でした。 地面には毒牙を持つヒルが這い、突如、凶暴な獣が襲いかかって来る。 命からがら逃げ延びたかと思いきや、黒いフードの巨漢にレーザーガンで撃たれ、 目覚めれば空中牢の中。

 目の前にジャガイモのような大男。外では彼に似た男たちが強制労働…。 ここから教授と大男は、心を通わせ、互いに助け合いながら、この基地から脱走を試みていく。 果たして彼はここから脱出し、元の世界に戻れるのか? 背景の世界観がなんとも不可思議で、恐ろしく、魅力的です。

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 しばしば、「映画とゲームの融合」などと言われますが、 うまい具合に成功した例はさほど無いように思います。 後々振り返って、「まるで映画を見た後のようだ」と感じたのは、このソフトの他、 N64の「007 ゴールデンアイ」というスパイ物のFPSゲームぐらいです。 どちらも、プレイは非常に(アクションの繰り返しを強いる)ゲーム的でありながら、 思い返すと、まるで映画を見た後のように、 ワンシーン、ワンシーンが瞼の裏に鮮明に甦る。

 「アウターワールド」の場合、オープニングからプール、 襲いかかる怪物、冷酷な巨漢、懐っこく頼りになる相棒、レーザー銃での戦闘、 走って逃げる緊張感、水浴する女性たち…。 その奇異なストーリーの流れ、そして最後の場面、あれは何だったんだろうと、 その余韻を味わう。

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 この作品(原題:『Out of This World』)は、パソコン版をはじめ 数機種で発売されていますが、中でも、スーパーファミコン版が大のお気に入りです。 若干画面が粗い上、CPUの遅さからプレイがやや重い感じがしますが、 それが逆に、想像の余地と、ゆったりとした時間をこの世界に与えていて、 より味わい深いような気がします。

 3DO版では、通常のエンディングシーンの後に、長いムービーを見ることができました。 荒廃した惑星で、空しい戦争が行われており、その地にあの大男がやってきて……。 救いのない世界に、わずかに救いを感じさせる、そんなエンディングでした。


 
 





©1992 Victor Musical Industries, Inc.
©1992 Interplay Productions
©1991 Delphine Software

*この文章は記憶をもとに書かれており、勘違いや美化も含まれている可能性があります。
画像は他WebSiteから転載させて頂いたものです。


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