MUSIC GALAXY




MUSIC GALAXY
SPEC・・・「SEGA PLAYERS ENJOY CLUB」
このクラブの会員だった方は何人くらいいるでしょうか
ひょっとするとSPECの存在すら知らない人の方が多いのかもしれません。
創刊号は1988年11月28日発行。12年も前のことです。
そして第2号より「MUSIC GALAXY」連載開始。
主にコンシューマー機のサウンドを担当していた(っていうかそれしか知らない)
Bo氏がこのコーナーを担当。
セガサウンドチームの開発秘話やレコーディング裏話のようなものが書かれて
いました。

このページでは、当時の「MUSIC GALAXY」原文をそのまま再現します。
まー、あんまりたいしたこと書いてないって言えばそうなんですが(笑)
S.S.T.の歴史を振り返る意味で、是非一度ご覧ください。



1989.2.6 第2号
 明けましておめでとうございます。
 皆さん、お正月はいかが過ごされましたか?すっかりカウチポテトした人も多いのでは?

 <CD 12/28 発売>
 ところで、12/28に発売になったCDをもう聴いてくれたかな?アレンジバージョン4曲入り、 全70分にわたる豪華版。アレンジャーの強力なバックアップを得て内容の濃いものになっていま す。とりわけゲーム作りと重なってスケジュールが厳しい中での録りでした。その辺の苦労がに じみでているんじゃないかな。

 <メガドライブ スパークリング>
 2/9,11,12とSSTバンドのライブがあるのは皆知ってるよね。まだ、誰が出るとか何をやると かはヒミーツだけど、AVを駆使したステージにするつもりです。場所も、出演者もカンペキなの で観ごたえ聴きごたえのあるステージになるでしょう。楽しみにして下さい。
 そうそう、レコーディングとSSTバンドに関して、BEEP・ゲーメスト・コンプティークの 3誌からインタビューを受けました。2月号か3月号の記事になる予定です。だいたい同じ様な内 容を話したつもりだけれども、どんな記事になるか楽しみです。


 今回はこのへんで。次号では、発売予定のゲームの聴きどころをお届けしようと思っています。
(BO)



1989.5.10 第3号
 皆さーん、ごきげんいかがですか?
 SSTバンドのLIVE、満足してくれたかな。きいてくれた方、どうもありがとうございま した。これからも応援してください。
 さて、今日は「スーパーリーグ」のサウンドをおつくりあそばされたROGEさんにマイクを 向けてみました。

  BO「普段、どんなMUSICをお聞きですか?」
ROGE「スザンヌ・ベガ、トレーシーチャップマン、レッドツェッペリン等が好きです。(自
     分の創った)ゲーム音楽もよく聞きます。」
  BO「そうですか。かなり幅がありますね(笑)。最近観に行ったLIVEは何ですか?」
ROGE「SSTバンドです。衣装が決っていて良かったですね。」
(真っ赤なエナメル(?)のジャンパーに迷彩ズボンでした。暑くてたまらなかったそうですが)
  BO「曲はどうやってつくりますか?」
ROGE「ベースを『ベンベン』と弾いて、シーケンサーにひたすら打ち込みます。」
  BO「で、スーパーリーグで苦労した事って何ですか?」
ROGE「声と打撃音ですね。何を言っているのかわかるデータを作るのに苦労しました。「サ
     ード!」の声の力み具合と巨人の星ばりの「カキーン!」が気に入っています。」
  BO「さて、最後になりますが、これからどんな事をやりたいですか?」
ROGE「農業です(笑)」



1989.10.20 第4号
 皆様、毎度お手紙ありがとうございます。特に多かったのが、SSTのメンバーを教えて! という手紙。今回は少し書いちゃおうかな。まずは、インタビューから。今回は、「ワールド カップサッカー」のSOUNDをやっつけた”しりげぬきいたすけ”先生です。

BO:最近は、何に凝ってますか?
しり:自炊ですね。ゆでたまごには、自信があります。
BO:たいそうな楽器を手に入れたたそうですね?
しり:ローランドのW−30といって、シーケンサから、サンプラからキーボードになって、これ1台で
   曲が作れる、っていうのを買ったんですが、これを売って今度はM3R(コルグ)という音源と
   作曲用にアタリ1040STというコンピューターを買いました。良いソフトが揃っているし、安い
   し言うことないですね。あのマッキントッシュのソフトも動いちゃったりするんですよ。
BO:なかなか、どうしてアタリさんもすごいことやります。で、サッカーなんですが、一番苦労した
   のはどこでしょう?
しり:なんといっても「ゴール」の一声ですね。あれを作るのは、本当に苦労しました。ゲームのゴ
   ールのシーンを見るたびに感動します。(実は、彼の声だったりする)
   それから、パーカッションの音をサンプリングした時、バスドラの低音のイコライジングです
   ね。
   シンセのソロとベースのソロの曲が気にいってます。気合いを入れて作りましたから。

と、話がつきない先生でした。
 さて、SSTのメンバーの話ですが、そうそう、ターニャを男と思っている人はいませんか?なかなか美しい お姉様ですよ。今孔雀王2のサウンドを作っています。期待してください。
そろそろアルバムの制作に入ります。次回はそのレポートを兼ねてメンバー紹介をと言うわけで。ゴメン。



1990.3.20 第5号
 全世界のSSTファンの皆さん、たくさんの励ましのおたよりをありがとう。これからもどしどし、 手紙をください。
 先日、ゲーメストの対談に出てきました。ゲーメストのMUSIC OF THE YEARに選ばれた曲がオムニバス CDとしてサイトロンさんから発売されるにちなんでの対談です。カプコンの坂口さん、タイトーの小倉 さん他、顔を知っている人が多かったので、ざっくばらんにいけるかな、と思いきや、ちょっと堅かった かな。当人は、GAME MUSIC版”朝までTV”のつもりで出かけて行ったのだけど。でも、いままで各社の 音屋が一同に介して対談するなんてことが無かったことを考えると、今回のは面白い企画だと思いました。 回を重ねると”企業秘密”めいたことが内緒でなくなって、楽しめる話がポンポンでるんじゃないかな。 各自各様にGAME MUSICにアプローチしているわけだけれど、KNOW HOWを出し合って、お互いSTEP UPして ゆき、シーンのレベルが上がってゆくというのは、私は良いことと思いってます。 ちょっと堅い話になりました。

 さてさて、2/24にソーサリアン発売日されたわけですが、そのサウンドを私と一緒に創り上げた 『JIMITA』くんに登場してもらいます。彼はすぐ横で黙々とオシゴトをしていますが、ちょっと失礼して 話を聞いてみましょう。

−−:入社第一作だったわけだけど、どうだった?
JIMITA(以後J):曲数が多すぎて、たいへんでした。
−−:そーだよね。ぜーんぶで、41曲もあったもんね。で、パソコン版からの移植が10、自分で作
   曲したのは?
 J:15曲。魔法使いの弟子、常春の村、チャイニーズメディスン、邪神の砦、灰色の迷宮を受け
   持ちました。
−−:チャイニーズメディスンの天女の歌をみんなおもしろがっていたけど?
 J:そうですねー、いろいろ創ったんですけど、チャイニーズ風ということで、ああいう風に落ち着
   きました。
−−:ぼくは、自分のでは”天空の滝”の曲が気に入っているんだけど、JIMITAは?
 J:邪神の砦の曲が気に入ってます。
−−:邪神の砦と言えば、最初に出てくるパソコン版のアレンジ曲。評判がいいよね。
 J:過去のシナリオキャラとの再会場面ということで、アレンジ曲をもってきました。
   メロディーを残しながら、コード進行をつくってゆき、メロディがのらないところは、音を替えて
   ゆきました。
−−:いつも、いきなりデータを打ちこんでいるんだけど、どうして?
 J:そのほうが速いですね。キーボードでチョッと弾いてコード進行をきめて、メロディをのせていく
   というパターンが多いです。
(やはりジャズピアニストはチガう。彼はハービー・ハンコックが好きだ。そして、ビールが大好きだ。)
−−:そういえば、最近ウィンドシンセを買ったそうで。
 J:YAMAHAの高いほうを。これを練習するとサックスが吹けるんじゃないかと思ったんで。サック
   スは前からやってみたかったんです。
−−:うーん。ナベサダか?南国にいったもんでチョット心がわりをしたかな。(ジツハ、私も行っ
   た。)
 J:そういう訳じゃないんですが。でも、冬に思いっきり泳げて良かったです。
−−:南国の風景ってのんびりさせてくれるよね。ハイパーメディアなんかどうでもよくなっちゃう。
 J:仕事の忙しさを、あのとってもきれいな夕日が忘れさせてくれました。

 実際、ソーサリアンの制作はタイヘンでした。ソーサリアンがスタートし、ENDまで、マスターズゴルフ、 スーパー忍、SEGA-NET等、いくつものプロジェクトを担当しました。そのことからも、ソーサリアンがいかに LONG RUNプロジェクトだったことがわかるとおもいます。

 シナリオ10本というボリュームに、他のGAMEづくりとは違ったサウンド制作を強いられました。MEETINGが 何度ともたれ、シナリオ一本一本のストーリーから、セリフ、サウンドまで、チーム全員が納得するまで とことん詰めていきました。プログラマーとは、サウンドとGAMEのインターフェイス部等、技術的なことを詰め ました。ソーサリアンらしいサウンドを実現するため、サウンドルーチンそのものに変更を加えました。 でも、なにがタイヘンだったかというと、一に曲、二にS.E。オリジナルの出来ばえはいいし、ソーサリアン 好きのマニアがゴロゴロいるしで、そのハードルの高いこと。 泣き言も言っていられないので、絞りだして出るものは出したっていうところでしょうか。出来の善し悪しは、 USERの皆さんに委ねるところです。今回はこのへんで。
(BO)



1990.09.10 第6号
 たくさんのはがきをいつもありがとう。6月半ばの一週間程、サンフランシスコへいってまいりました。 今回は仕事であります。
 むこうはカラッと暑涼しいといいましょうか、日は照っているけれど風はツメタイといった具合です。 ゴールデンゲート・ブリッジから見渡す湾の眺めは絶景です。こういうところにいると、できる音楽も さぞやちがいます。こっちに戻ってきたらイキナリ梅雨だったので、うじうじしてる今日このごろです。
 さてさて、7/21発売のアルバムを聴いてくれたかな。カシオペアの野呂氏によるアレンジは皆さんを うならせたことと思います。
 レコーディングは5/14から5/24まで、渋谷Jiveスタジオで行われました。
 今回は、S.S.T.バンドのミッキー、IPPO、JIMITAにマイクを向けて、レコーディングの様子やらエピソード などを聞いてみました。

−−−毎度のことなんだけれど、日程がかなりきつかったと思うけれど。
MICKY(以下M):そうですね。今回は野呂さんがアレンジを担当してくれたので、そのあたりは前     作に比べて楽でした。
    ただ、スタジオにはいってからがハンパじゃなかった。
−−−ひとのアレンジだとやりにくいとか。
  M:というより、スコアに細かい所まできっちりと書き込んであるんです。しかもスタジオ入りし     てから譜面が渡される。目の前には巨匠野呂氏がデンと座っていて、ちょっと弾いてみて、     とか言われて、弾いては直されの繰り返し。ハンパなプレッシャーじゃなかったですね。
−−−そのかいあって良いものができたと。
  M:そうですね。毎日\2000なりのユンケルを飲んで頑張りました。たいへん良い勉強になり
    ました。
−−−今回は、「Sword of Vermilion」と、「新たなる旅へ」のピアノをJIMITAが弾いていたりする
    よね。
  M:わたしの思い付きです。
JIMITA(以下J):突然、「やらない?」と言われて。最初、ソロだけということだったので話を受け
    たのですが、2曲ともほとんど弾くことになりまして。
−−−出来栄えを聞けばうなずけます。野呂さんからはどんな指示があったのかな。
   J:もっと単音で弾いた方がよい→もっと音数を多くした方が良い、といったふうに絞り込んで
    ゆく感じでした。
−−−やっぱり大変だった。
   J:そうですね。バーミリオンのソロは、5,6回ほど録り直しました。
    あとは2回ぐらいでOKがもらえました。バーミリオンのソロ部分とファンタシースターのエン
    ディングの部分がムズカシかった。
−−−”新たなる旅へ”は、IPPOの曲なわけだけれど、出来てきたのを聴いてどうだった?
IPPO(以下I):アレンジでこうも変わるものかと思いました。こうなると全く別ものですね。
−−−野呂さんにはどんなふうにアレンジをお願いしたのかな。
   I:バラード調にするということは決まっていたので、後はテンポとか音色とか、エイトビートのリ
    ズムはやめてほしいとか・・・。簡単なことだけ注文してあとはおまかせしてしまいました。



 別表にレコーディング日程をまとめてみました。スタジオミュージシャンならいざしらず、結構シビアです。 おっと、野呂さんのパーカッションというのがありますねぇ。自宅からパーカッションセットを持ち込んで、 野呂さん自ら演奏したとのこと。結構なノリノリだったようでとってもうれしいではありませんか。
 それから、Sprinterに入っているバイクの音は、Drumのサンダーさんのバイクの音です。さすがにスタジオの 中でエンジンを吹かすわけにはいかないので、スタジオの外までマイクをひっぱっていって録音しました。 エンジンを吹かす係の人は、ミキサーのコントロールルームが見えないので、間に人が入ってブロックサイン でスタートの合図とかを送って録ったという別の苦労もあったようです。


 私達にとって、アルバム制作というのはすごくタイヘンなことです。レコーディングの日程自体がきつい以上に、 走っているプロジェクトにアナを開けるわけにはいかない。けれど、非常に刺激的でヤメラレナイ。次のステップ への足がかりがイッパイ転がっている。自分より音にキビシイ人たちと一緒に音楽が創れる環境というのは大事に したいです。
 いよいよCD ROMをやることになりましたが、そうなるともっともっと多くの人と一緒に創る機会が増えると 思います。NAME VALUEがゆえシゴトをするのでなく、もっともっといい音を創ってゆくために、一緒の仕事をして ゆきたいとおもっています。


 次回は、8/25のライブのことやら、マイケルプロジェクトのことやらを書いてみたいとおもいます。元気な 夏休みを過ごしてください。
 Bye!
(Bo)
◎レコーディング日程◎


こんな日程でレコーディングをしました。

5/14 リズム&BASSの生録音。
15      〃
16 新たなる旅へ(ファンタシースター)のGUITAR録り synthダビング
17 Air Battle(G-LOC)のGUITAR録り synthダビング
18 Wilderness(Golden Axe)のGUITAR録り synthダビング
19 休み
20 休み
21 Sword of Vermilion(Vermilion)、Sprinter(Super Hang-On)のGUITAR録り
   synthダビング
22 直し、Jimitaピアノ録り
23 トラックダウン、Jimitaピアノ録り 野呂さんのパーカッション録り
24 トラックダウン






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