ドラクエグッズの歴史


 ドラクエグッズとは、読んで字のごとくドラクエの関連商品のことである。国民的RPGであるドラクエには、当然多くの関連商品が存在し、そのジャンルは多岐に渡る。関連書籍やサントラCDは言うにおよばず、キャラクターグッズの定番である文房具やボードゲーム、ぬいぐるみやフィギュアなど玩具的要素の強いもの、ゲーム関連商品としては他に類を見ない陶器人形など、様々なグッズが発売された。
 長いドラクエグッズの歴史において、多くのファンが熱中してグッズを買い求める、ドラクエグッズブームとも言える時期が過去に数回あった。

 第一期ドラクエグッズブームは、IIIが発売された1988年に訪れた。社会現象にまでなったゲームの関連商品が売れないわけは無いのだが、当初の商品展開は文房具系中心で意外なほど地味であった。
 ところが、その年の後半に、IIIのキャラをモチーフにした陶器人形が発売され、ブームに火がついた。一体1000円前後する上に乱暴に扱うとすぐ破損する陶器人形が、子供向けだったとは思えないが、とにかく陶器人形はよく売れた。 当時、すでに管理人はドラクエにドップリハマっていたが、プレイバリューに欠ける陶器人形にはあまり興味が無く、友人達が大量に買っているのを横目で見ていた記憶がある。何故あの時買っておかなかったんだろうと、今となって悔やんでいる。陶器人形はかなり息の長いシリーズとなり、最終的には1993年頃まで新作が作られ続けた。
 また、同時期に発売されたスライムのぬいぐるみは女性へのウケが良く、こちらも相当売れたようだ。こちらは管理人も買ったが、今となってはどこかにいってしまった。
 さて、ドラクエグッズの特徴として、ゲーム中のアイテムをリアルに再現したグッズが多いということがある。「盗賊の鍵」や「最後の鍵」のキーホルダーなどが代表的だが、その極めつけとして、当時「海賊の宝箱」というゲーム中に登場する宝箱を再現したグッズがあった。本物の木材と金具を使って組み立てられており、リアルなことこの上なかったが、29万8000円という冗談のような値段設定と「所詮はただの箱」であることから日本全国で1、2個売れただけだったとか。これも今となっては伝説である。

 第一期ドラクエグッズブームも冷めやらぬ1990年、IVが発売されたことで第二期ブームに突入する。当時のグッズの特徴として、カードゲームとボードゲームが数多く発売されたことが挙げられる。どのゲームのルールもどこかで見たようなものであり、今考えると別に「ドラクエ」である必要は全くないパクリゲームばかりであったが、当時の子供たちは「友達とプレイする」ドラクエに熱中した。管理人もボードゲーム「デスパレス」にハマり、ゲームに熱中するあまり友人と喧嘩した想い出がある。
 また、当時はアニメドラゴンクエストの放映時期と重なり、アニメ関連のグッズも大量に発売されていた。アニメの方が、食玩やガシャポン、フィギュアなどキャラクターグッズとして一般的な展開をみせていたが、その後はゲーム関連のグッズ展開も同様の路線にシフトしていくことになる。

 その後しばらくの間、ドラクエグッズにはブームといえるほどの盛り上がりはなかった。VとI・IIが発売された時期は、ガシャポン、キャラフルホルダー、伝説の鎧シリーズ、フィールドコレクションシリーズなどフィギュア関連がかなり精力的にリリースされていたが、あまり注目を集めることはなかった。これは、それまでドラクエをプレイしていた子供たちが中学生や高校生になり、玩具への関心が薄れたことが原因と考えられる。この時期の小学生以下の若年層はII やIII の熱狂を知らない世代になりつつあり、ドラクエは絶対的な人気ゲームではなくなっていた。それを反映するようにV はゲーム自体も売上的に苦戦している。ただ、当時数が出回らなかったため、最近のフィギュアブームとあいまって、現在この時期の商品はネットオークションでとんでもない値段を叩き出すようになっている。

 第三期ドラクエグッズブームは意外な形でやってきた。バトルえんぴつ、通称バトエンの大ヒットである。バトエン自体は1993年初旬から発売されていたが、当初販売数は伸び悩んだ。しかし、子供たちの間で口コミでその面白さが伝わり、また武器キャップ、お助け消しゴムなどの関連商品の投入の効果もあり、1995年下旬には大ブームとなる。ゲームとしての面白さはもとより、学校に持っていける文房具という形をとったのがバトエンヒットの最大の要因であろう。このブームにより再び若年層のファンの取り込みに成功したドラクエは、ゲームの売上本数的にもVI で息を吹き返すことになる。

 その後、モンスターズで更なる若年層を取り込んだドラクエは、1999年下旬にフィギュアバトルゲーム「ギガスラッシュ」を発売する。ゲームをするにはスターターキットであるゲームパックが必要であり、これに追加してブースターキットであるフィギュアパックを買うことによりゲームの駒であるモンスターのミニフィギュアが手に入り、ゲームの幅が広がっていくという、コレクション性の高いものだった。フィギュアの完成度は高かったが、これは大ヒットするにはいたらなかった。しかし、その後ギガスラッシュのフィギュアを転用したボトルキャップシリーズが発売されると、世のボトルキャップブームにも乗り大ヒットとなった。さらに21世紀に入り、ネットオークションが一般に広まるにつれ、ボトルキャップや過去のドラクエグッズの出品が相次ぐようになる。加えて、ナムコがエニックスと提携することで、ゲームセンターの景品にドラクエグッズが大量に投入されるようになり、現在まで続く第四期ドラクエグッズブームへとつながっていく。



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