あの素晴らしい をもう一度
自転車創業Win95評価:A−
 とある異世界にて主人公は不意に目覚めた。そして自分に過去の記憶が全くないことに気がついた。そして傍らにいた少女には未来の記憶がなかった…

 Webでの高評価を聞いて、買ってみたんですよ。かなり安かったってのもありますけどね。これはかなり歯ごたえのあり、長く楽しませてくれるだろうって期待も込めて。

 で、プレイ前ANOSってシステムがよくわからなくて、普通のノベルゲームとどう違うんかなって思ってたんですよ。過去の経験を元に新たな選択肢を選んで新たな展開を向かえるってそのまんまノベルゲームの特徴なわけで、わざわざシステム名を強調してするようなことはないわけです。こういう固有システム名を強調するってのはクソゲーにありがち
 まぁあえて言うなら某小波が商標取ったヴィジュアルノベルとかそう言う類のゲームだと思っていたんですよ。

 まぁ確かに選択肢までスキップする機能はどのノベルゲームでもあるけど、選択肢まで遡る事ができるシステムは珍しいですけれども。

 で、実際やってみて、それらの想像は全然違っていたんですよ。

 まず、ANOSシステムについて。
 簡単に言ってしまうと、繰り返しの中で新しい選択肢を選ぶんじゃなくて、繰り返しのようなやり直しの新たな物語の中で選択肢を選び、物語を展開していくってものでした。
 同じ選択肢を選んでも、それまでの経験次第で、前に選んだ選択の結果と違ったものになって、必ずしも同じ結果にならないっていうのが、このシステムの一番の特徴を表していますね。ストーリーを繰り返すって事そのものが物語の一部として成立しており、同じ主人公に見えても1回目の主人公と2回目の主人公では経験と言う部分でちょっと違っているんですよ。

 ちょっとネタばれになりますが、この作品の設定は時間を司る天使の力によって閉じられた時間の中を繰り返し行動するって物になっています。そして時間の巻き戻しが行われるところで主人公の記憶がまたなくなっちゃうんですよ。ただ、それまでに行ってきた行動は経験として主人公には残っている。っていうのがこのシステムの根幹にあるって言えるでしょう。

 このシステムにはとても感心させられました。しかし、ちょっと残念だったのが、シナリオのボリュームが期待よりも少なかった事ですね。TURE ENDを向かえるまで大体5時間強くらいしかプレイしなかったんじゃないかな。それで全て終わりってのはちょっと寂しかったかなぁ。

 まぁそこに至るまでは色々あったんですけどね。3時間くらいプレイして、1回これで終わりだろうと思い、これはいくらなんでも? と思ってたら実はまだまだ続きを見る事が出来て、何故こうなったのか。過去に何があったのか。そう言うのがきっちり明かされて行くんだよね。そこで、主人公を客観的に見る事が出来て、今までの思い入れが全部崩壊してしまったりとかなり意外性のある展開。

 このシナリオに至る道があまりにも堂々と出ていたんで、最初気がつかなかったんですよね。気がつくとこんな所まで凝っているんだって感心してしまいました。

 あのラストシーンはなんと言って良いのやら悲しいとも寂しいとも取れない贖罪を見せてもらったって所ですか。

 期待ほどのボリュームがなかったのが残念ではありましたが、あの値段でこのストーリーとシステムならまぁ割と納得は出来るかな。

 とにかくプレイした人はTURE ENDまで行ってほしいですね。何故繰り返される? って謎が解けないうちはまだTRUE ENDに至ってないので気をつけてほしいところです。

 

戻る