天皇賞・春の予想と結果

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天皇賞・春の展望

4月30日 京都 11R 芝3200m サラ5歳以上OP

(レースの傾向)

最近10年間で実に6回までもが1〜3番人気の馬同士で決着。
この10年間の最高配当も10番人気のステイゴールドが2着に
飛び込んで大波瀾になった、98年の馬連4,770円が最高で
万馬券は1度も無く、基本的に非常に固いレースと考えて良い。

これは、前年の菊花賞馬や長距離実績のある1線級の古馬が
出走メンバーの中心になる事が大きく影響しているのだろう。

舞台となる京都の3200メートルは実力通りの結果が出やすい
とも言われており、最近1番人気が1度も勝っていない府中の
秋の天皇賞2000メートルとは好対照をなしている。

では、天皇賞が荒れるとするとどんなケースが考えられるか?
過去の結果を例にとって考えてみると面白い傾向がある。

荒れるパターン1
2強対決と言われていた場合。

過去10年間で2強対決と言われていたケースが何度かあるが
その通り2頭で決まった事はスーパークリークとイナリワンで
決まった90年とライスシャワーとメジロマックィーンの93年の
2度くらいで、91年のメジロライアン(4着)を始めとして92年の
トウカイテイオー(5着)96年のマヤノトップガン(5着)98年の
シルクジャスティス(4着)とどちらかは3着以下に敗退している。

最近10年間の天皇賞で今年のように3強対決と言われていた
94年,97年,99年の3回のレースでは、実に3回ともすべて
上位1〜3着を1〜3番人気の馬が独占している。

荒れるパターン2
人気馬が直前で回避。

ライスシャワー、ステージチャンプで決まった95年がこれに当る
1番人気確実だったナリタブライアンが阪神大賞典を圧勝後に
股関節炎で戦線を離脱、注目を浴びたサクラローレルが今度は
骨折でこちらも戦線を離脱し、ステイヤーズSをレコード勝ちして
いたエアダブリンが押し出されるように1番人気に支持されたが
混戦を制したのは93年の天皇賞馬ライスシャワーだった。

スローペース症候群

近年は距離体系の確立に伴い長距離戦では特に前半スローで
後半の瞬発力勝負になる傾向が強くなってきているようなので
2マイルの天皇賞でも前半のスローペースでしっかりと折り合い
ラストの3ハロンで34〜35秒前半の脚が使えないと厳しい。

また、長距離戦とは言えスタートから1周目のスタンド前までで
各馬の位置取りは決まってしまうのでスタートで後手を踏んだり
位置取りが後方過ぎた馬は、直線で前の馬に追いつくまでに
脚を使いきってしまって届かない事が多いようだ。
菊花賞でのテイエムオペラオ―やスペシャルウィークの2着は
まさに、このパターンにハマったものと考えてよいだろう。

とは言うものの、逃げて連対した馬はここ10年1頭としておらず
スローペースだからと言って、逃げ馬が有利な訳ではない様子。

いわゆる、好位からの競馬が出来る馬が最も成績が良いようで
事実、普段は追い込み一手のメジロブライトも春の天皇賞では
道中6番手からの抜け出しという、まっとうな戦法を取っている。
逃げ、追い込み一手の馬はさすがに厳しいという事だろう。

【その他の傾向】

最近の傾向として、日経賞を勝ってここに出走してきたタイプは
あまり成績が良くない。(該当馬 レオリュウホウ)

これは、関西の有力馬が阪神大賞典をステップに選ぶ傾向が
強くなっているためだと考えられる。

大阪杯をステップに出走してきた馬もスーパークリーク(90年)
以来1頭として勝ったことがない。(該当馬 メイショウオウドウ)

7歳馬で連対したのは91年のミスターアダムスを除けば過去に
天皇賞を制した実績のある馬ばかり(該当馬 ステイゴールド)

(危ないタイプの人気馬)

阪神大賞典2着で2番人気になりそうなラスカルスズカ(5歳)は
91年のメジロライアンの人気のパターンと非常に良く似ている。
兄が快速の中距離馬だったこともあり、警戒が必要だろう。

(菊花賞馬を侮るべからず)

無事に出走してきた菊花賞馬のうちセイウンスカイ(3着)を除く
全ての馬がこのレースを勝っている。甘く見ると怖い。

ちなみに、今年は出走してくれば上位3頭と人気を分け合ったと
考えられるグラスワンダーが4/13に出走回避を表明したが
登録の締切りの4/16になっても登録馬はフルゲート18頭に
満たない16頭に過ぎなかった。

毎回、春の天皇賞は強力な人気馬が複数いる場合は出走馬が
極端に少なくなる傾向にあるようなので(昨年はわずか12頭)
この事からも厩舎関係者からも上位3頭の実力は抜けている
と評価されていると考えて良いでしょう。

(頼れる1番人気)

最近10年間の天皇賞・春の1番人気の連対率は実に7割で
かなり信頼性は高いと言えます。ちなみに、連を外した3頭とは

・レース中に骨折していた事が分かったトウカイテイオー(92年)
・馬場が悪くて走る気をなくしたというエアダブリン(95年)
・たぶんスローで折り合いを欠いたシルクジャスティス(98年)

と、シルクジャスティス以外はわりと敗因がハッキリしているので
阪神大賞典を勝った馬が本番でも1番人気なら信頼性は高く
当日も1番人気ならテイエムは不動の本命と言えるでしょう。

 

天皇賞の結果

全着順発表!

 1着  5番 テイエムオペラオ― 58 和田  3・17・6
 2着  2番 ラスカルスズカ    58 武豊  3/4
 3着 11番 ナリタトップロード  58 渡辺   3/4
 4着  3番 ステイゴールド    58 熊沢    3
 5着  8番 ホッカイルソー    58 四位    3
 6着  9番 レオリュウホウ    58 菊沢徳
 7着  1番 テナシャスバイオ   58 武幸
 8着  7番 トシザブイ       58 河内
 9着  6番 ジョーヤマト      58 須貝
10着  4番 トキオアクセル    58 松永幹
11着 10番 タマモイナズマ    58 小原
12着 12番 ノボエイコーオー   58 小野

単勝   5  170円

枠連 2−5  290円 馬連 2−5  290円

複勝  2   110円 ワイド 2−5 130円
     5   100円     2−11 150円
    11   110円     5−11 130円

(展開)

予想通り、トキオ、タマモあたりの先行争いからスタート
その直後4〜5番手にナリタ、そのすぐ後ろ7番手あたりに
テイエムが付けるが、注目のラスカルは予想に反して離れた
後方3番手で追い込み体勢。向こう正面で各馬の位置取りが
決まったあたりで、極端なスローペースになって馬群が固まり
ナリタがやや行きたがる格好になるがテイエムは折り合う。

3コーナーの坂を登ったあたりから一気にペースが上がり
後方からラスカルがじわじわと差を詰め先頭集団に迫る。
ナリタは菊花賞と同じような早めスパートで4コーナーで
先頭に並び掛け、テイエム、ラスカルが外から差を詰める。

直線に入ってナリタが一気に先頭に立ち押し切ろうとするが
菊花賞時より遥かに前にいたテイエムが、直後にかわして
先頭に立ち、さらに粘るナリタを大外からラスカルが強襲し
ラスカルがゴール直前でナリタをかわして2着に入った。

終始、ナリタと同じような位置取りで直線では最内を突いて
一瞬はあわやと思わせたステイゴールドだったが、やはり
じわじわとしか伸びず4着、決め手の違いが明暗を分けた。

【レース回顧】

テイエムの強さと武豊の上手さが光ったレースだった。

返し馬の時にスタンド前にわざわざ近寄って見せた武騎手
恐らくファンサービスなどではなくスタンド前の歓声に驚いて
掛かったりしないように歓声に慣らすためだったと思われる。

戦前の予想ではナリタ、ラスカルはテイエムより前に行くと
考えられていたが、フタを開けてみればラスカルは2頭の
遥か後方のほぼシンガリ。実況の杉本清さんもビックリ(笑)

阪神大賞典の直線の様子から見ても、ラスカルスズカは
一瞬の脚なら他の2頭より切れる脚を持っているようなので
それを最大限に活かすための後方待機策だったようだ。

ラスカルは、さすがは武豊というほかない2着だったと思う。
他の騎手だったら、道中ナリタと同じような位置に付けて
なし崩しに脚を使わせてしまったのではないだろうか?
武豊騎手のレース展開の読みがずばりハマッた感じがする
2着だった、もう「ユタカは追えない」なんて人はいないだろう。

反対にナリタにとっては最悪な展開だった、向こう正面で
ペースが極端に落ちて後方の馬に楽な展開になった事や
予想よりラスカルが後方にいた事も仕掛けのタイミングを
微妙に狂わせたのではないかと思う。まだ見限るのは早計。

ナリタにとってこの距離が合わないと言う事はないだろうが
超スローでやや掛かりぎみだったことも考えると2千メートル
前後のレースの方が向いているのではないだろうか?

テイエムが現役馬最強である事に疑う余地は全くなくなった。
グラスワンダーも1歳年上である事を考えるとこれ以上の
上がり目は期待できないので中長距離ではテイエムの方に
軍配が上がるだろう。宝塚では勝つかもしれないが(笑)

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