Species Roses

野生種およびその自然交配種で、園芸品種とし
て人工的に改良された品種は除きます。自然
交配種が学術的に種(species)として成立する
のかどうかは、その種(species)が交配してで
きたその種(seed)から親と同じ特徴を持った
子供が出る必要がある訳ですが。その辺はき
っと大丈夫なのでしょう。逆に言えば、F1や
通常の人工交配された品種(cultivar)は種
(species)とは呼べないわけです。但し、この
スピーシーズローズを和訳する時に原種と訳すると
厳密には間違ってしまうので注意が必要だと
思います。原種とは園芸品種の元となったモノ
という意味からすると、野生種の中に原種が含
まれることが理解できます。でも、野生種から
選別した種(variety? forma?)が原種の場合
その選抜種が野生種ではないという時、話が
ややこしくなってきます。


Rosa nipponensis Crepin
Species

和名をタカネイバラ(高嶺茨)と言います。
日本のワイルドローズの中でも最も美しく
清らかなバラのひとつということです。
オオタカネイバラ(Rosa acicularis Lindl.)の
変種という位置付けも過去にはなされていましたが、
別種であるということになっています。
葉の様子は細長くてばらじゃない感じです。
この感じを極端にするとショウノスケバラが
連想されます。
春の一季咲きですが、他のばら達の1番花が
終わる頃2番花の開花までのブランクを
埋めるようにぽつぽつと咲き続けます。
花期約3週間 香りはムスク香 3-4cmの
花でピンク一重の房咲き。
前評判通りのばらでした。
シュートがいっぱい出てきました。
昨年は花がらを切らなかったので、
実がいっぱい付きました。

2001年4月 鉢植え、ひこばえ苗

Rosa acicularis Lindl.
Species

和名をオオタカネイバラ(大高嶺茨)と言います。
タカネイバラよりも葉が広くて丸みを帯びています。
まだ、実生2年目なので花は望めません。

2003年3月 実生

Rosa roxburghii Trattinnick
Species
before 1814

和名をイザヨイバラ(十六夜茨)と言います。
つぼみは小さなトゲでいっぱいです。
春の一季咲きということですが、少し返り咲き性は
あるようです。今年は遅くに咲き始めて、1ヶ月以上
次々に咲いていました。
秋に咲くかどうかは、不明です。2000年は夏に咲きました。
花が欠けているので十六夜ということですが、この
写真では欠けている部分がよく分かりません。
欠けているように写った写真はこちらへどうぞ。

2000年7月 大苗

Rosa rugosa Thunberg
Species
before 1814

和名をハマナシと言います。
浜梨が語源だということなので、ハマナスは
なまった和名ということになるようです。
山野草のコーナーで見つけた実生苗を
超ミニ盆栽にしています。
このままで何時花が咲くのかは、分かりません。
根の入れるスペースを制限して樹を小さく保つ
ことは盆栽の世界の常識ですが、こうした制限を
加えても本種で花が咲くのかどうか、ただただ実験
あるのみです。一応盆栽ぶって、苔など置いて
みました。置き場所が2Fベランダ物干しの近くで
味気ないですが...。2年目はまだ咲きませんでした。
もう一株、接木苗も買いました。
こちらは直ぐに開花しました。

2002年7月 実生苗
2003年4月 切接ぎ苗

Rosa nitida
Species
North America (1807)

秋の紅葉が有名です。
これも盆栽適応種のひとつで実験中です。
今年、花が咲き実がなれば早ければ
来春には実生苗が出来るかもしれません。
取り敢えず、接木で根元が美しくないですが
盆栽風鉢に入れています。

2003年11月 切接ぎ苗

Rosa eglanteria
Species
Found in Europe

葉と枝が青リンゴの香りがします。
葉をこすって香りを楽しめるのは、
ハーブ的です。
Rosa rubiginosa Linnaeusという
学名もありますが、どちらを使うべきか
素人は判断できません。
別名スイート・ブライアーです。
2001年にタネから芽が出たばかりなので
花はいつになることやら分かりません。
もしかしたら花粉は別の種類かも知れなくて、
そうならHybrid Eglanteriaの無名種という
ことになります。花が咲かないと分かりません。

2001年3月 実生

Rosa hirtula (Regel) Nakai
Species
箱根原産

葉の形がそっくりなので山椒茨(サンショウバラ)、
または、自生地から箱根サンショウバラ
あるいはハコネバラとも呼ばれます。
ハコネイバラと言ってしまうと、別種
Rosa jasminoides別名モリイバラ
のことになってしまうので紛らわしいです。
花は1日しか持たないので有名です。
私の持っているどの本を見ても
そう書いてあります。朝5:30に開きかけ
7:40には完全に開いていた花を追跡したら、
次の朝6:40にはまだ咲いていました。
しかし、その夜には散っていました。
少なくとも23時間は持つことが分かりましたが
2日は無理ということが分かりました。
去年は咲いたところを見れなかったので、神代
植物園で撮ってきた写真をこちらでどうぞ。
開きかけの時はピンクが濃いです。

2001年5月 新苗

Rosa canina Linnaeus
Species
before 1737

別名をdog roseと言います。
訳語だと思うのですが、イヌバラとも言われます。
花はほのかな香りがあるらしいです。
春花が咲けば、秋の結実が楽しみだと
思っていたのですが、2001年は花が1つしか
咲きませんでした。今年もぱらぱらと
少なかったです。
しかも、気付いたときには花が散った後でした。
でもまだ若すぎるから仕方がないです。
2001年は実がひとつだけなりました。

2000年8月 挿し木苗

Rosa multiflora Thunberg
Species
before 1814

和名をノイバラ(野茨)と言います。
ノイバラと一口に言っても、白、ピンク、赤の八重に
加えてとげの有る無しなど、細かく分けられるようです。
ウチのはピンクの一重とげ有りと白一重とげ有りと
白一重とげ無しがあります。
野茨とノバラを混同すると、野生種=ノバラですから
変なことになってしまいます。ちなみに赤の八重
は、ノバラにはあってもノイバラではなさそうです。
無名の自然?交配種かも知れません。
大きくなったら、台木にして調子の良くない苗を
接いで生き残らせたり、真っ直ぐに育てて
スタンダードの接木の台木にしたりしたいと色々
思っています。ピンク一重はつるばらとして誘引
しました。かなりこちらは開花時期が遅めで
他の一番花が終わる頃になってから薄いピンクの花が咲きます。

2000年11月 新苗が育ったポット苗(ピンク)
2000年12月 挿し木苗(白とげあり)
2001年3月 挿し木苗(白とげなし)
2002年2月 K-1挿し木

Rosa multiflora Thunberg var. watsoniana (Crepin) Matsumura
Species
1870

和名をショウノスケバラ(庄之助茨)またはキンシイバラ
(金糸茨)と言います。英語ではBamboo Roseです。
花は小さくショボイのでやはり「コレもバラなの?」
と言ってもらって喜ぶシリーズの中で最有力種です。
これは盆栽でしだれさせるのが良さそうです。

2002年10月 挿し木苗

Rosa wichuraiana Crepin f. variegata
Species

和名をフイリテリハノイバラ(斑入り照葉野茨)と言います。
花はテリハノイバラと同じで香りが感じられません。
このばらは、斑入りの葉が特徴的です。斑は、
クリーム白が普通ですが、新芽が開いた葉にはピンクの
斑が入り珍しいです。花は遅めの一期咲きです。
花は2,3日で落ちますが、次から次へと咲き、
しばらく蜂たちの溜まり場になっていました。
2001年は実がいっぱいなりました。

2000年6月 挿し木苗

Rosa bracteata Wendland
Species

和名を八重山野茨(ヤエヤマノイバラ)または
八重山茨(ヤエヤマイバラ)と言います。
別名にカカヤンバラとも言います。
英語では、マッカートニーローズとか
ザ・マッカートニーローズとか言われます
がこちらのマッカートニーには綴りが2説あって
MacartneyとMcCartneyがあります。
発見者がLord McCartney (1765)という
のが名前の由来なので、後者が正しいようです。
ますますメイヤンのHTの名前と同じになって
しまいますが、アレとは別物です。
花弁がハート型で、野茨よりも花は大きいです。
葉は丸みを帯びていて照り葉です。
繰り返し咲き性というよりも、四季咲きと言って
良い程で、原種(中国原産系を除く)には珍しい性質です。
盆栽仕立てで根を制限しても、この開花性と花付き
が変わらないかどうか実験しようとしましたが
冬越しに失敗して枯らしてしまいました。
サカタのタネでは選抜品種として「ヤエヤマ乙女」
というのを扱っています。どこがどう優れているの
か興味があります。
この写真は、買い直したものでカカヤンと呼ばれていて、
R. bractearaそのものとは違うようです。
これはミニアチュアで由来は不明らしいのです。ヤエヤマ
イバラは花のサイズが大きいです。初めのを枯らしたのは
冬に寒いベランダに置いたせいだと思っています。
耐寒性が少し弱いらしいです。

2002年8月 実生苗(枯れ)
2004年5月 新苗

Rosa laevigata Michaux
Species

和名を難波野茨(ナニワノイバラ)または
難波茨(ナニワイバラ)と言います。
花は少し香りがあるらしいです。
葉の照り葉ぐあいは椿のようです。
大きくなるという話ですが、花も大きめなので
北側の日照条件の悪い所で頑張ってもらうつもりで
いましたが、今は枝の伸び具合を見ながら仮置き
している状態です。
1年目のまだチビな株は花が咲きませんでした。
シュートも伸びたので2年目期待してたのですが
これまた咲きませんでした。3年目に期待していま
したがこれまた咲かず、4年目に「今年咲かなかっ
たら抜くぞ」と脅したらやっとのことで咲きました。

2001年3月 挿し木苗

Rosa banksiae alba plena Rehder
Species
Unknown
1807 (China)

八重の白木香ばらです。
一重のも別にあるのだそうです。
一重(Rosa banksiae alba normalis)の
方がより原種に近いと考えられているようです。
ただし、分類学上では八重も一重も変種にすぎ
ませんし、「種」という意味では「木香ばら
Rosa banksiea」ということになり、
黄色も白も木香ばらの変種(variety あるいはforma)
の扱いですから、学名の付いている原種系の分類
とその妥当性は、まだ議論の余地があるように思います。
1年目はひとつも咲きませんでした。2年目に咲きました。
でも花付きは黄木香の方が良いようです。

2000年12月 挿し木苗

Rosa moschata Herrmann
Species

クリーム色の尖ったつぼみからクリームホワイトの
大き目の花が咲きます。香りは?良く分かりません。
表記通り、Herrmannさんが発見、報告した
Rosa moschataというモノで、Moschata
とMが大文字になっていると詳細が分からず、混乱します。
ルドゥーテの本に載っているのに最も良く似ています。
しかし、これがいわゆるMusk Roseか?と
言うと違うとも思われ、小さい花を付け、長く伸びるのが
Rosa moschataなのかも知れず、よく分かりません。
Graham Thomasの本によると、わい性のformaがある
とのことです。まさしくこれは、小さいモスカータです。
今、2年目ですが、背丈は50cmくらいです。
四季咲きです。

2001年5月 新苗

Rosa banksiae lutea Lindley
Species
1825

黄木香ばらと言った方が分かりやすいです。
春一番最初に咲くばらで、これが咲くといよい
よ待ちに待ったゴールデンウイーク。そしてば
らの開花季節の始まりとなるのです。
3月も終わりになる頃、まん丸のつぼみを見つけ
た時の嬉しさはたまりません。もうすぐ春なん
だと教えてくれます。香りはありません。近似
種の白木香ばらには香りがあるのに、残念です。
一期咲きです。
2001年春の花の様子はこちらです。
カップ咲きになった様子は2002年春の花です。

1999年4月 挿し木苗

Rosa foetida persiana
Species
South West Asia (1837)

ペルシアン・イエローとも言います。
これを交配親に用いてジョセフ・ペルネは
現代バラに黄色花を実現することになった
「原種」です。しかし、このような八重の品種が
原生地である砂漠地帯で生き残れるとは考えづらく
野生種のRosa foetida(黄色の一重)からの
選抜種あるいは枝変わりを園芸品種として固定した
ものであろうと考えるのが自然だと考えられます。
マット状の薄いペラペラの葉はいかにも黒点に弱そう
で、コレが黒点病になっていなければ他の品種は
大丈夫と考えられるパイロットプラントです。

2003年6月 切接ぎ苗

Rosa foetida bicolor
Species
Asia before 16th century

オーストリアン・カッパ−とも言います。
表が朱色で裏が黄色の複色です。
表の色を簡単に朱色と書きましたが、ちょっと
くすんだ感じで、鮮やかさが少ない色です。
コロラマなどの配色に似ていますが、HTに
本種の遺伝子が生かされているのかどうか、
私は不勉強で知りません。
葉の感じと耐病気性はペルシアン・イエロー
と同じようです。

2002年12月 切接ぎ

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