パッションフルーツを「情熱の果物」と考える人が多いようだが、実は「(キリスト)受難の(花の)実」というのが正解である。「passion」という単語には「情熱」の他に「(キリスト)受難」の意味がある。
パッションフルーツの花とキリスト受難の関係は、16世紀に南米に渡ったイエズス会士がトケイソウの1種の花を見て、かつてアッシジの聖フランチェスコが夢に見たと伝える「十字架上の花」と信じ「受難の花( Passiflora )」と呼んだことに由来する。
彼らは、この花を原住民が改宗を待ち望んだ印と信じ、誠意をもって布教につとめ、多数の入信者を獲得したとされている。
トケイソウの花をどう「受難の花」に見立てかと言うと、葉は穂先とユダがキリストを売った代金の30枚の銀貨、5本のオシベはキリストが受けた5つの傷、巻きひげはムチ、脂肪柱は十字架、3本の柱頭は釘、副冠は茨の冠、5枚の花弁と萼(がく)は合わせて10人の使徒を、それぞれ象徴すると見たことによるものだそうだ。
一方、キリスト教圏外である東洋(日本)では、花の形は「時計」に見立てられ「トケイソウ」となった。そのうち果実がつくものは「クダモノトケイソウ」になったわけである。
パッションフルーツの花