ベンチャー革命2009615

                           山本尚利

タイトル: 一転、鳩山応援:読売豹変のなぜ?

 

1.鳩山総務大臣辞任劇の波紋

 鳩山邦夫総務大臣が2009613日に辞任しました。筆者の予想(注1)の結果となりました。周知のように日本郵政社長後継人事をめぐる鳩山・西川バトル(注1)は全国民の注視の的となりました。バトルの構図としては、かんぽの宿売却を巡る疑惑が公となっている前提で、日本郵政人事の認可権を有する鳩山大臣が西川社長に辞任を迫るものです。ところが日本郵政の社外経営陣が西川続投を決めて、大臣に反逆していたわけです。国民目線では、鳩山大臣に正義があるように見えました。なぜなら日本郵政はまだ100%政府株主、すなわち国民資産ですから、日本郵政資産の利権化が許されるはずがありません。

 それでも、大手マスコミはなぜか西川続投を支持しており、国民から遊離していました。ところが鳩山辞任直後、読売新聞が突如、豹変し、「麻生首相は当初、西川辞任、郵政民営化見直しの方針であり、鳩山大臣はその方針に沿って動いていた。ところが、小泉一派の恫喝によって、結局、鳩山大臣が事実上更迭された」と政府のウラ事情を暴露したのです。この報道は全国民に「案の定だ、やっぱりそうだったのか」という強い印象を与えてしまいました。

 ここで多くの国民は、あの忠臣蔵を連想したでしょう。麻生幕府は悪役の西川氏にお咎めなしで、忠臣鳩山氏に切腹を命じたという構図です。実にわかりやすい。これで麻生首相への支持率急落間違いなしです。麻生首相にとって、おのれの支持率を犠牲にして、小泉一派=利権集団のイメージを全国民に強く印象づける結果となりました。

 この波紋は実に大きい。まず小泉・竹中一派の推進した郵政民営化には何か底知れない闇があるという心証が全国民に強く焼きつけられました。さらにこれまで郵政民営化を支持してきた大手マスコミに対する不信感が一般国民の間にも芽生えました。おまけに経団連、経済同友会など財界への国民不信もこれまでになく高まりました。このような国民感情の変化は、今後、日本の政官財にボディーブローのように効いてくるはずです。

 

2.読売豹変のなぜ?

 今回、ネットの知的政治ブロガーの間で疑念をもたれているのが上記読売新聞の豹変です。これまで読売は大手マスコミの代表として、郵政民営化を支持してきました。ところが、ここにきて突如、郵政民営化見直し論者の鳩山応援に回ったのです。読売グループといえば、その創業者、正力松太郎が戦後、CIAの秘密エージェントだったことが公知の事実となっています(注2)。また正力の子飼いであった読売の渡邊恒雄(ナベツネ)会長は中曽根元首相と親しく政界フィクサーであることも周知の事実です。筆者の見方では、ナベツネ氏は、米国の戦争屋系米国覇権主義者(CIA含む)の事実上のエージェントであると思います。このナベツネ=読売の豹変の事実からわかることは、その背後の戦争屋(CIA含む)はいつの間にか、小泉一派を見限って、アンチ小泉の急先鋒、鳩山氏の闇サポーターに鞍替えしたということです。

ところで前回の拙稿(注1)にて、鳩山・西川バトルのウラのウラ読みの結果、鳩山・郵政官僚一派を闇支持しているのは戦争屋ではないかという仮説を立てました。それが今回の読売豹変から見事に証明されました。親米最右翼の読売豹変は、米国覇権主義者が戦争屋と銀行屋に二分されている構造が見抜けないと絶対に解けない現象なのです。読売は米国覇権主義者のうち、銀行屋ではなく戦争屋とつながっているのです。米国覇権主義者の背後に控える寡頭勢力をユダヤ金融資本という一本構造で捉えると、一部の政治ブロガーのように対米観に混乱が生じるわけです。確かに戦争屋と銀行屋は呉越同舟で野合することもありますから、混乱するのも無理ありませんが・・・。現実に郵政民営化に向けた小泉政権ハンドリング時点では両者野合していたわけです。筆者の見方では、米国覇権主義者による日本の郵政民営化作戦が開始されたのは、20004月、自民党経世会から清和会への政権シフト作戦展開時点でしょう。第二の極秘作戦は20011月のブッシュ大統領(戦争屋の傀儡)就任直後、同年2月の米潜水艦による「えひめ丸撃沈事故」ではないかと推察されます。このような謀略はCIA=戦争屋の得意ワザです。この事件により、元々ワンポイント・リリーフだった森首相は、彼らの作戦通り、戦争屋の傀儡、小泉氏に巧妙に引き継がれたのです(注3)。ナベツネ氏も中曽根氏もこの顛末のウラをすべて知っているのではないでしょうか。1985年、日航ジャンボ機の御巣鷹山墜落からプラザ合意に至るシナリオ展開疑惑と酷似しています。

 

3.副島隆彦氏の逆説的予言の証明

 前回の拙稿(注1)でも触れましたが、上記、ナベツネ=読売の豹変事件から、副島隆彦氏の予言(注4)、すなわち、きわめて逆説的な同氏の『鳩山・郵政官僚悪玉論・西川善玉論』が俄然、光ってきます。つまり、鳩山・郵政官僚の背後に戦争屋(デビッド・ロックフェラー・CIA)が新たに鞍替えし、西川氏の背後に控える銀行屋(GS、ゴールドマンサックス・ジェイ・ロックフェラー)と日本の国民資産奪取を巡って覇権争いが起きていると推察できます。ただし、鳩山邦夫氏自身がこの構造に気付いているかどうかは定かでありません。彼自身は自分に正義ありと心底、信じている可能性はあります。

 さて今回の鳩山・西川バトルの結果は、とりあえず、西川陣営(=小泉一派)の勝ちでした。しかしながら、まったく予断を許しません。なぜなら、次の鍵は、官憲(検察)がどう動くかです。ついこの間、彼らは小沢秘書国策逮捕(注5)に走ったことから明らかなように、日本の検察特捜部はCIA=戦争屋に事実上、支配されています。それならば権謀術数に長ける戦争屋にとって、今回の鳩山辞任は、今後の鳩山兄弟ヒーロー化に向けて織り込み済みだったのでしょう。一方、戦争屋に寝返られたと知らない小泉一派には、西川続投を支持するようけしかけた。つまり鳩山の超強気にあせった小泉一派はまんまと戦争屋のワナにはまったということです。

 したたかな戦争屋は日本国民がいずれ郵政民営化に疑問をもつことを織り込み済みであり、小泉一派が用済みとなれば、戦争屋の身代わりとして、日本国民の眼前で晒し者にして吊るし上げる。このようなシナリオは彼らの常套手段です。

戦争屋のウラ事情に精通するナベツネ氏は鳩山更迭が決まるや否や、早速、小泉一派を追い落とす戦争屋のワナに協力し始めた。それが上記の読売豹変劇となって表れたということです。

以上の状況分析から、戦争屋の今後のシナリオ展開が容易に読めます。すなわち、(1)鳩山兄弟ヒーロー化、(2)国民の鳩山兄弟支持、(3)衆院選で自民党大敗北、(4)鳩山民主党大勝利、(5)政界大再編、(6)鳩山兄弟連立政権実現、(7)下野した小泉一派への官憲追及による追い落とし、(8)戦争屋の清和会支持から鳩山連立政権支持に鞍替え、という一連のシナリオ展開です。何やら、2000年代初頭の小泉政権時代の戦争屋の小泉ヒーロー化のシナリオ展開と酷似しています。平和主義のシンボルのような鳩山民主党党首が知らぬ間に戦争屋の傀儡になる? 多くの政治ブロガーには信じられないかもしれませんが、その証拠は、拙稿(注6)に述べた戦争屋の日本国民向け戦争プロパガンダ作戦に隠されています。あの鳩山由紀夫氏がなんとすでに戦争屋の軍門に下っているのです。もうひとつの証拠、それは同氏が党首になったとたんに「友愛」をもちだした点です(注6)。この意味のウラを読み取れない国民は、彼を現実離れしたロマンティストと誤解してしまいます(笑)。ちなみに小沢氏が自分の後継に鳩山氏を強引に指名した(選挙はかたちだけだった)のも、別に、個人的ひいきしているわけでも何でもなく、まったく別の要請があったからではないでしょうか。さらにウラ読みすると、先の小沢失脚劇(注5)すらも、麻生人気浮上というより、実は鳩山党首シナリオ実現(銀行屋支持小沢の敗北を意味する)のためだった可能性も生まれます。

 

4.戦争屋のシナリオは成功するか

 既出の副島氏は、早い段階で、上記のような戦争屋シナリオの展開を察知し、強く警戒していたことになります。確かに、戦争屋シナリオが動くと、郵政マネーが戦争屋の企む戦争に流用される危険が非常に高まります。筆者もこのようなシナリオ展開は最悪と考えます。問題は、彼ら戦争屋のシナリオが成功したあかつきに、われわれの郵政マネーをどこの戦争に使おうとしているかです。筆者の持論では戦争屋の仮想敵の優先順位第一位は中東のイラン、つぎが極東の北朝鮮です。ところでイランでは昨日、強硬派のアフマディネジャド大統領が再選されています。戦争屋にとっては願ってもない展開です。たとえ、郵政マネーが戦争屋に渡っても、イラン戦争ならまだましです。極東戦争だけは何とか、避けたいところです。

 ところで、上記のような戦争屋の常套シナリオは、確かに小泉政権時代にはうまく行ったのでしょうが、柳の下に二匹目のどじょうはいない。われわれ国民も、小泉政権時代に比べて格段に賢くなっており、傀儡化されやすい日本政府に対する監視の目も厳しくなっています。また、戦争屋に懐柔された大手マスコミの垂れ流すニュースや解説を全面的に信用することもなくなっています。さらに、小泉政権時代に比べて、全国のネット閲覧者は格段に増えています。情報発信するブロガーも大幅に増えています。このようなネット情報環境の発達を前提に、筆者が最後に期待するのは、やはり愛国派エリート官僚です。彼らは上記のような戦争屋の狡猾シナリオにすぐ気付くでしょう。彼らが戦争屋に対して面従腹背を貫き、のらりくらりとかわせば、そう簡単には郵政マネーが戦争に流用されることはないと思います。小泉政権時代に国民の円資産がドルに化けて米国に流出し、イラク戦争に流用された可能性が強く疑われますが、二度とこういうことのないよう、われわれは監視を怠れません。

 

注1:ベンチャー革命No.302『国民資産700兆円の対米債権:戦争屋より銀行屋に奪われたい!』200966

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr302.htm

注2:有馬哲夫[2006]『日本テレビとCIA』新潮社

注3:山本尚利[2008]『情報と技術を管理され続ける日本』ビジネス社、p61

注4:副島隆彦[2009] 『日米「振り込め詐欺」大恐慌』徳間書店、p241

注5:ベンチャー革命No.288『国民目線を無視した小沢失脚劇』200937

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr288.htm

注6:ベンチャー革命No.301『真夏のオリオン:軍事プロパガンダの証拠を見たり 2009531

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/mvr301.htm

 

山本尚利 (ヤマモトヒサトシ)

hisa_yamamoto@mug.biglobe.ne.jp

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http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

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