Be Powerful ! - Yoshinori Ueda -
シリコンバレーの風
2003年10月の秋学期から2004年6月の春学期まで、スタンフォード大学アジア太平洋研究所の客員研究員として、スタンフォード大学やシリコンバレーで感じたことを、毎月紹介していました。 要点は以下のとおりです。本文をご希望の方は、感想を送ってくださることを条件にお届けいたしますので、以下のメールアドレスまでご連絡ください。


2004年6月
終わりは始まり
卒業式:commencement (cf. commence:開始、始まり)
学生生活の終わりは、実社会での生活の始まり、あるいは、生涯学習の始まり。
“Commit yourselves today ・・・ to being a bridge builder”(from Commencement Address)
  
2004年5月
(1)「勇気」を伴うほどの意思決定について
全ての責任を負う意思決定には、「勇気」が必要となる。
プレゼンの準備をする中で、それを実感することができ、大変有意義な経験をした。
  
(2)Receptor BioLogixに見るシリコンバレーのベンチャー企業の強さ
ベンチャービジネス成功の秘訣:
-メンバーを集めるときには、取り扱う領域がオーバーラップしているほうがいい。
-起業家には、「メンター」を持つことを勧める。
ベンチャービジネスというものを理解し、それを実現するための人材を集めることができること、これがシリコンバレーのベンチャー企業の強さではないか。
 
 
2004年4月
(1)ベンチャービジネスが成功するためには「仮説創造」のプロセスが必要
新規事業では、未知の部分が存在するため、探索的行動を起こして、仮説を創造していかなければならない。
「今まで」の部分を忘れて、未知の部分から学習しなければならない。
学習棄却は、自己否定を伴う。勇気もいる。しかし、そこから新しい発想が生まれてくる。
  
(2)直感を大切にしている教育現場:未来を支える人材が育つ場所
パロアルトの公立高校であるGunn High Schoolでのassembly(集会)は、Visual Understanding in Education という手法を応用し、直感による発想を大切にしている。
未来は、このような場で得られる直感から見つけることができるのかもしれない。これは、ビジネスにおいてもいえるのではないか。
  
(3)「日本企業はハワイを目指そう!」
「日本企業のあり方は、日本式とアメリカ式の中間くらいをめざすのがいい。ちょうど、ハワイあたりでいいのではないか。ハワイのようなパラダイスをめざそう。」(オリックス会長兼CEO宮内氏)
「どんな主張にも、常に「if節」が存在する。
米国式が絶対というわけでもなく、今までの日本式が優れているというわけでもなく、どちらからも、条件や環境に合わせて参考になる点を学べばいい。
 
 
2004年3月
(1)「質」も大切だが「量」も大切
ベンチャーキャピタリストは、自分の経験とパターンマッチングを行ない、ビジネスの成功パターンを模索する。このパターンマッチングには大量のデータが必要。
十分な量の練習を通じて、自分なりのパターン(型)を見出し、身につけていくことができるようになる。
量を追求することは、簡単なようであるが、絶えず取り組む努力が必要。
 
(2)シリコンバレーに存在する「信用」を大切にする精神
シリコンバレーには、「信用」を大切にする精神がある。
信用に基づいて形成される人脈の蓄積が、他の地域に見られない特徴。
日本こそ、「信用」の価値を見直すべきではないだろうか。
 
 
2004年2月
「ワインの涙」とシリコンバレーの共通点 〜「散逸構造」〜
「ワインの涙」とシリコンバレーの共通点は、散逸構造ではないか?!。
散逸構造は、エネルギーの出入りによってもたらされた「ゆらぎ」が自己組織化して発生する。
ベンチャービジネスは「ゆらぎ」のようなもの。
日本でも、「ゆらぎ」と「自己組織化」をうまく生かすことが大切。
 
 
2004年1月
(1)起業家精神と武士道に共通する「自助・自律」という考え方
武士道は、起業家精神に通じるところがある。
自分を磨くことは、起業家が事業を成功させていくために必要不可欠。
起業家は、ある意味、立派な武士であって欲しい。
  
(2)技術が教育に及ぼしている影響
教育は、”Just-in-case”から、”Just-in-time”に変化しつつある。
e-learningやアダプティブ技術が、Just-in-timeな学習を可能にする。
モチベーションを含め、学び方そのものを身につけることが大切。
  
  
2003年12月
(1)シリコンバレー流のキャリアに対する考え方
どの組織に所属することになっても、「貢献」できるよう自分を駆り立てろ。
自分がやると決めたことにとらわれ続けることなく、前進し続けることが大切。
  
(2)シリコンバレー=異質なものを受け入れる環境
新規事業という突然変異が生き残るためには、それなりの環境が必要。
シリコンバレーは、mutant (突然変異体)という異質な存在を受け入れる環境である。
  
  
2003年11月
(1)ビジネススクールでの授業の進め方とマネジャーとしての振舞い
教授は巧みに学生をたきつけ、議論に熱中させている。
マネジャーとしては、お互いが切磋琢磨できる正の循環を作り出すことを目指すべき。
  
(2)急激に企業が成長するためのポイント
「人材が育ってリーダーシップがうまく発揮されること」(マイケル・デル)
  
(3)米国流スタイル
やってみて、ダメだったらやり直すという連続は、アメリカンフットボールにも見られる。
ソーシャル・アントレプレナーも、根っこは経済原理に支えられている。
  
  
2003年10月
(1)違う視点から見るということ
見方によっては、競合他社の動きよりも顧客ニーズの変化は遅い。
見方によっては、Amazon.comは検索技術を提供するソフトウエア会社である。
  
(2)ビジネススクールの授業は「道場」
授業は、教えてもらう場所ではなく、どのように考えるかを体験する「道場」。
  
(3)ホンモノにふれるということの意味
「ホンモノ」に触れることは、言葉では説明しきれない刺激を受けることができる。
大学のセミナーや授業に登場する起業家は、学生たちのよきロールモデルである。
  
(4)環境とタイミングについて
人間の成長あるいは進化には、「環境」というものが占める要素が大きいと実感する。

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