Wrote 2005.11.29 / Edited 2007.1.19
個人のメモ程度なので間違いがあるかもしれません。というか調査しきれていません。
歴史は一意と言い切れない場合がある為、調査者の立場により結果が異なるかもしれません。
全体的な進化の流れとしては企業がベース仕様/拡張仕様(図中紫色)を市場に投入した後にANSI(図中黄色)で制定されることが多いようだ。
上位仕様は下位互換性を保っているのがいいところだが、古いマザーボードだとBIOSの対応状況も絡んでくる為HDDが最新だと簡単には利用できない場合もある。
一般呼称 | ANSI正式名称 | 説明 |
IDE | − | Compaq Computer社やWestern Digital社などが共同で開発。 |
IDE/(ATA) | IDEに基づき1989年にANSIより「ATA」規格として標準化。 | |
EIDE | ATA-2 | Western Digital社が提唱。IDE/(ATA)の拡張仕様。 ANSI規格ATAPI(CD-ROMなどのHDD以外を接続する仕様)は元々は別規格だったが後にATA-2に統合された。 |
Ultra ATA/33 | ATA-4 (ATAPI含) |
1996年にQuantum社とIntel社が発表。 当初はIntel社は「Ultra DMA」、Quantum社は「Ultra ATA」と呼んでいたらしい。その後拡張仕様がでたので「Ultra DMA/33」などとして区別していたようだが。現在はATAに取り込まれ「Ultra ATA/33」というのが主な呼称。 |
??? | ATA-3 | ATA-2に対して主に信頼性の向上や障害管理機能を追加。 詳細未調査。 |
Ultra ATA/66 | Ultra DMA Mode 4 | 1998年にQuantum社とIntel社が発表。 当初は「Ultra DMA/66」と呼ばれていたが現在はATAに取り込まれ「Ultra ATA/66」というのが主な呼称。 下位互換性によりこの仕様のHDDをEIDEコントローラにも接続可能 別称にFast ATA-2などがある |
Ultra ATA/100 | Ultra DMA Mode 5 | 2000年にQuantum社とIntel社が発表。 当初は「Ultra DMA/100」と呼ばれていたが現在はATAに取り込まれ「Ultra ATA/100」というのが主な呼称。 |
Ultra ATA/133 | Ultra DMA Mode 6 | Maxtor社が提唱。「Fast Drives」という通称がある。 当初は「Ultra DMA/133」と呼ばれていたが現在はATAに取り込まれ「Ultra ATA/133」というのが主な呼称。 |
一般呼称 | 別称/通称 | ANSI正式名称 | 最大容量(1基) | 最大転送速度 | 最大接続数 | 使用ケーブル | 備考 |
IDE | IDE、ATA | IDE/(ATA) | 528MBまで | 3.3MB/s. | HDD2台まで | BIOSで直接制御可能。 16bitISAバスによるPIO転送をサポート。※ISAバス自体の性能は8MB/s |
|
EIDE | EIDE | ATA-2 (ATAPI含) |
8.4GBまで | ??? | 4台まで (HDD、CD-ROM等を計4台) 2系統2台づつ(Primary/SecondaryチャンネルにそれぞれMaster/Slaveの2台を接続可)にHDD、CD/DVD-ROM等を計4台。 |
40pinケーブル | バス幅を32ビットに拡張。バスマスタ転送が可能。 |
Ultra ATA/33 | Ultra DMA Ultra ATA UDMA, UATA DMA-33 |
ATA-4 (ATAPI含) |
33MB/s | この頃のマザーボードはBIOSが未対応な為8.4GB以上のHDDを認識できない/誤認するものが多い。BIOS UPDATEで使用できるようになるものもある。奥の手はBigDrive対応のATA-PCIカードをPCIに差して使用するなどがある。 | |||
Ultra ATA/66 | Fast ATA-2 UDMA/66 DMA-66 UATA/66 ATA-66 |
ATA-5 Ultra DMA Mode 4 |
BigDrive対応なら128PB。 そうでなければEIDE規格に準拠。 |
66.6MB/s. | 80pinケーブル |
当時は10〜30GB程度のHDDが主流だった為、古いマザーボードが認識できるかどうかはBIOS次第。起動後にドライバディスクで対応するなどの技もあった。 | |
Ultra ATA/100 | UDMA/100 DMA-100 UATA/100 ATA-100, |
ATA-6 Ultra DMA Mode 5 |
128PB (BigDrive正式規格対応?) |
100MB/s | |||
Ultra ATA/133 | Fast Drives | ATA-7 Ultra DMA Mode 6 |
133MB/s |
※BigDrive: Maxtor社が提唱。EIDEの容量限界を超える為の仕様。
最大128PB(128ペタバイト)まで対応可能。(1PB=1,048,576GB)
正式呼称はなくメーカにより「Large LBA」「48bit LBA」とも呼ばれている。
転送方法 | 対応チップセット等 | 備考 | hdparm Option |
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総称 | 詳細名 | 最大転送速度 | 一般呼称 | どちらでも同じ | ||||
ATAPI | ||||||||
PIO | PIO0 | 3.33MB/s. | -d0 | -p0 | -X08 | |||
PIO1 | 5.22MB/s | -p1 | -X09 | |||||
PIO2 | 8.33MB/s | -p2 | -X10 | |||||
PIO3 | 11.1MB/s | -p3 | -X11 | |||||
PIO4 | 16.6MB/s | -p4 | -X12 | |||||
Singleword DMA | DMA0 | 2.08MB/s | -d1 | -X sdma0 | -X16 | |||
DMA1 | 4.16MB/s | -X sdma1 | -X17 | |||||
DMA2 | 8.33MB/s | -X sdma2 | -X18 | |||||
Multiword DMA | DMA0 | 4.16MB/s | -d1 | -X mdma0 | -X32 | |||
DMA1 | 13.3MB/s | -X mdma1 | -X33 | |||||
DMA2 | 16.6MB/s | Intel 430HX | いわゆる大昔にバスマスタと呼ばれていたもの | -X mdma2 | -X34 | |||
Ultra DMA | UDMA0 | 16.6MB/s | DMA2とは違うらしい。 | -d1 | -X udma0 | |||
UDMA1 | 25MB/s | -X udma1 | ||||||
UDMA2 | 33.3MB/s | Ultra ATA/33 | Intel 440BX | -X udma2 | -X66 | |||
UDMA3 | 44.4MB/s | -X udma3 | -X67 | |||||
UDMA4 | 66.6MB/s | Ultra ATA/66 | PDC20262 (Fasttrek66) |
以降80pinケーブルを使用。 | -d1 | -X udma4 | -X68 | |
UDMA5 | 100MB/s | Ultra ATA/100 | -X udma5 | -X69 | ||||
UDMA6 | 133MB/s | Ultra ATA/133 | PDC20269 (Ultra133 TX2) |
-X udma6 | -X70 |
※Windows2000の標準ドライバではUDMA4(Ultra ATA/66)までしかサポートしていない(今はWindowsUpdateで入手できる?)。
※以前はIDEではバスに送られるデータが実際にディスクに書かれたデータと同じものであるだろうことを保証する方法がなかったそうです。Ultra
ATAではIDE ドライブが受けるデータにはチェックサムが付くので、データが壊れることはまずないらしい。昔からSCSIドライブが高価なのはこんな優位性もあったのでしょうか?。
※SATAが本格的に普及してきました。必要に迫られたらまとめるかもしれませんが・・・
光学ドライブの移行待ちを残しPATA時代は終焉近し感がありますが。メインストレージにコンパクトフラッシュやSDカードを繋ぐ廉価I/F別路線で意外と生き残ったりするかも?(記:2007.1.19)