CE Lab:Research:Mio C323

Mio DigiWalker C323 で Windows CE

掲載 2009年1月2日/最終更新 2009年1月2日


はじめに

Tillanosoft.com の記事 Route Finder 使用感 に記載したとおり、 Mio C323 を借用してレビュー したのちに Mio C323 を購入して使っていました。 Mio DigiWalker C323 使用感 にも記しましたが、当時は Windows CE 化の方法がわからず、Windows CE であることのメリットを活用できていませんでした。が、その後 「Windows CE 化できてますよ」とのご連絡をいただいたりしてました。 今回 Route Finder のレビューをしたついでに C323 についてもいろいろと調べました。 その調査結果を最もシンプルな手順を確立し記したのが本ページです。

Mio C323 でスタートメニューを表示
Mio C323 でスタートメニューを表示
こういう画面を見ると「あ〜、Mio DigiWalker C323 ってやっぱり Windows CE をベースにしているんだなぁ」って実感できますね。ところで、MioMap って IPN っていうウィンドウ名を使っているんですね。Increment Portable Navi でしょうか?それとも Increment P Navi かしら?

ということで、冬休みの研究として「最も簡単な Mio C323 の Windows CE 化 〜TCPMP のインストールと画面切り替えまで〜」を記しておきます。

個人的にはとりあえず動画が Mio C323 の大きめの画面で見られれば OK ですので、あまり深くは踏み込みません。その代り手順はとてもシンプルです。 では、いってみましょう。

Windows CE マシン化手順

MioAutoRun などのツールを SD カードに仕込む方法や、その応用の MioPocket などの方法があるようですが、とりあえず TCPMP を動かすのが目的ですので、それらの重い方法は用いません。 基本的に使うものはインストールする TCPMP と AAC プラグイン、それとデスクトップ PC ぐらいなものです。手順は以下のとおりです。 なお、この方法の原点は 価格.com のクチコミ掲示板で見つけました

  1. Mio C323 を PC につなぐ

    面倒なので、SD カードは外してからつなぎましょう。 マスストレージドライブが 1 つ、デスクトップ PC に追加されます。

  2. \program files\ppath.txt の編集

    追加されたドライブの \program files\ フォルダに移動します。ppath.txt というファイルがありますので、とりあえず ppath.txt のオリジナルを ppath-bak.txt などにコピーしておきましょう。その上で、ppath.txt をデスクトップ PC のメモ帳で編集します。以下の 2 行の「FileManager」を「explorer」に変更します。

    (変更前)

    [FileManager]\My Flash Disk\Program Files\FileManager.exe
    [FileManager]\Windows\FileManager.exe

    (変更後)

    [FileManager]\My Flash Disk\Program Files\explorer.exe
    [FileManager]\Windows\explorer.exe

  3. なお、このファイルは UNICODE ファイルですので、UNICODE に対応していないエディタでは編集できません。ご注意ください。

  4. TCPMP 0.71 のダウンロードと CAB のコピー

    TCPMP 0.71のダウンロードサイト から tcpmp.arm.cabs.0.71.zip をダウンロードします。zip を解凍すると TCPMP.ARM_CE3.CAB というファイルが含まれてますので、このファイルを Mio C323 のドライブのトップにコピーしておきます。

    また、RAREWARES から、BetaPlayer AAC plugin の Windows Mobile version (1092kB) をダウンロードし、ダウンロードした zip ファイルを解凍した中にある zip ファイル(aac.cabs.0.66.zip)をさらに解凍し、その中に含まれる aac.ARM.CAB を Mio C323 のドライブのトップにコピーしておきます。

  5. エクスプローラの起動

    デスクトップ PC 上で Mio C323 のマスストレージの取り外しを行い、安全に切断できる旨のメッセージが出たら Mio C323 を PC から取り外します。


    Mio C323 のメインメニュー
    Mio C323 のメインメニュー
    この画面から「ファイルマネージャ」を起動すると、いつものファイルマネージャではなく、エクスプローラが起動するようになります。

    そののちに、Mio C323 のトップウィンドウで「ファイルマネージャ」をタップします。そうすると、上記の 2 での変更により、ファイルマネージャではなく、エクスプローラが起動します。エクスプローラではファイルマネージャとは異なり、プログラムの起動もできます。

    Mio C323 でエクスプローラが起動
    Mio C323 でエクスプローラが起動
    H/PC でおなじみのエクスプローラが起動します。これまたおなじみのフォルダ階層構造が見えますね。

    しかし、このエクスプローラ(\Windows\explorer.exe)、最初から入っていたんですね。 ちょっとびっくりです。

  6. TCPMP のインストール

    My Flash Disk というフォルダ(というかディスク)がありますので、ダブルタップします。先ほど PC 上でコピーした cab ファイルがそこに 2 つありますので、それぞれダブルタップしてインストールします。

    インストールすると、それぞれのプログラムは \Program Files\TCPMP に置かれますが、このフォルダ(TCPMP)を Mio C323 上のエクスプローラで、フォルダごと \My Flash Disk\program files に移動しておきます。というのは、Mio C323 のリセット時に \Program Files 下は消されてしまうので、一緒に消されてしまうのを避けるためです。

    「そんなことしたらアンインストールがうまくいかなくなるじゃないか」とご心配の向きもあるかと思いますが、どうせインストール情報はリセット時にクリアされてアンインストールができなくなるので心配無用です。

    ちなみに cab ファイルは実行すると消えてなくなります。最近の Pocket PC では消滅しなくなりましたが、昔はなくなるのが普通でしたので、なくなったからと言ってあわてる必要はありません。

  7. TCPMP の起動とタスクバーの表示操作

    エクスプローラで TCPMP フォルダを表示
    エクスプローラで TCPMP フォルダを表示
    最下行左から 2 個目の player を実行して TCPMP を起動します。
    エクスプローラで \My Flash Disk\program files\TCPMP に移動し、そこにある player を実行します。TCPMP が起動しますので、メニューの [オプション] から [表示] > [タスクバー] を選択し、一度 [タスクバー] のチェックマークを外した後に、もう一度同じ操作をし、[タスクバー] のチェックマークを再度オンにします。

  8. TCPMP でタスクバーの表示を変更
    TCPMP でタスクバーの表示を変更
    本当はプログラムを書いてなんとかしなければならないなぁ、と思っていた「まったく表示されずに隠されているタスクバーの表示」が TCPMP でできてしまいました。便利です、TCPMP。
  9. タスクバーの表示

    実は上記 TCPMP の操作で画面最下部には灰色の部分がちょっと増えています。って、TCPMP の下の部分も灰色だからよくわかりませんね。その部分をペンでしばらく押さえると Windows CE 標準のタスクバーが出てきます。これで画面切り替えまでできるようになりました。
    無事タスクバーを表示
    無事タスクバーを表示
    H/PC で見慣れたタスクバーが出てきました。これでプログラムの起動や、ウィンドウの切り替えができます。

というわけで、Windows CE のむき出し画面が出たと共に、TCPMP が起動でき、さらにはプログラムの切り替えを簡単に実施するためのタスクバーも出せました。 ここまでわずか 7 手順。ダウンロードを含めても 15 分もあれば終わるものと思います。

なお、タスクバーは自動的に隠れる設定だとひっこんでしまうので、再度引っ張り出すには指ではちょっと無理っぽくて、スタイラスか爪でタップしないとならないのが難点です。 スタートメニューのオプションで常時表示にもできますが、 そうすると今度はナビの下の方が隠れてしまうので、 好みでどちらかを選択することになります。 ちなみに私はナビ重視派なので、タスクバーを隠しておく方を選択しました。 それでもナビ画面は少し隠れてしまっているんですけどね。

タスクバーを自動的に隠すかどうかの設定画面
タスクバーを自動的に隠すかどうかの設定画面
このプロパティ画面はスタートメニューの [設定] > [タスクバーとスタートメニュー...] から表示します。 こうやってプロパティ画面を見ると、実はいろいろな選択肢があることがわかります。
タスクバーが表示されている場合
タスクバーが表示されている場合
やはり、ナビの画面が結構隠れてしまってると感じてしまいます。到着予測時刻や、方位磁石、地名(もしくは道路名)が隠れているのは痛いですね。
タスクバーが隠れている場合
タスクバーが隠れている場合
これでもタスクバーがすこし見えていますので工場出荷時と比較して若干ナビ画面が隠れていますが、これなら許容範囲と感じます。

おまけと注意点

実は Mio C323 の SD には PC 上の Windows Media Player と同期して、4 つ星以上の音楽を送り込んであり、ランダムで再生しようともくろんでいたのですが、Mio C323 の「オーディオ」プレーヤはランダム再生がいつも同じ順なんですよね。「これじゃランダムじゃないや」と思って結局 Mio では音楽を再生せず、 iPod を持ち込んだりしていたのですが、 TCPMP が使えるようになったので Mio C323 での音楽再生が復活しそうです。 便利に復活させるために、Mio のメニューの「オーディオ」から TCPMP が起動できるようにしました。 前出の ppath.txt の [Audio] 行 2 行を TCPMP 向けに変えてしまいます。


[Audio]\My Flash Disk\Program Files\TCPMP\Player.exe
[Audio]\My Flash Disk\Program Files\TCPMP\Player.exe

ppath.txt の最終形
ppath.txt の最終形
オリジナルから変わっているのは、[Audio] の 2 行と、[FileManager] の 2 行です。

ということで、久しぶりに Mio C323 を家で長時間使ってしまいました。で、ふと気がついてみると日時の設定がおかしいです。なんと 2006 年になってしまっているではないですか!?

色々調べてみると MioMap が起動していると時刻が変わってしまうことがわかりました。設定やコントロールパネルで変更してもすぐに戻されてしまいます。うーむ。

「到着予測時刻便利だったのに、時間があってないと困るなぁ」と思ってネットで調べたのですが、どうやらこれは気にしなくて良さそうです。というのは MioMap は GPS の電波に従って日時補正をするらしいのですよ。ということで、家でいじっているときは GPS の電波が入っていなかったので時刻がずれるということなのでしょう。

「電波が入っていないときはシステムの時刻は勝手に修正しない」にしてくれてもよかったと思いますが、ナビしてなんぼのシステムということで、文句は言いますまい。

Mio C323 でコントロールパネルが動作
Mio C323 でコントロールパネルが動作
結構色々なことができそうですね。

おわりに

以上のように Mio C323 を Windows CE マシンよろしく CE ソフト を動作させるマシンに仕立てあげることができ、TCPMP をインストールして Mio C323 の比較的大きな画面を活かした動画再生ができるようになりました。

実は Mio DigiWalker C323 使用感 で記述した不満点のいくつかは、 MioMap の v1.3 への更新 により解消していたのですが、 タスクバーが使えるようになったことで、 プログラム間の画面の切り替えはより便利になったものと思います。

また、残っている不便なところも、Windows CE でプログラムを書くことで解消していける可能性ができたことは大きいです。 ひとまず、夜は最低輝度に落して、昼は最高輝度に上げるプログラムを書きたいなと考えています。毎回手でやっていて面倒だと思ってましたので。 しかし、輝度を変更する処理なんてやったことないので、 MSDN の検索から始めないと...。



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