
再三書いていますけど、テキストが好きなんです。読むのも書くのも。テキスト好きの人ならボクの気持を解ってもらえると思うんですが、できることなら広辞苑を持って歩きたい……。
3万円ほど出せば、携帯タイプの広辞苑搭載の電子辞書が買えます。でも、e-Zaurusと2つ持つのは億劫。なんとかならんものでしょうか?
休みの朝、惰眠をむさぼりながら考えました。
電子ブックの広辞苑からテキストデータを吸い出せないものだろうか。もしできたら、TTVブックリーダーで閲覧できる。検索に手間がかかるけど、広辞苑をe-Zaurusで持ち歩くことができる。
さっそく、インターネットで調べてみますと、ボクが考えることぐらい、とおの昔にやっちゃた人達がいるんですね。手間はかかりましたが簡単に広辞苑をe-Zaurusに載せることができました。
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| MI-P2搭載の統合辞典 |
過去のZaurusシリーズには統合辞典が標準で搭載されていました。ところが、コストダウンのために初代igeti辺りから別売。e-Zaurusにも装備されていません(MI−E21では付属のCD−ROMに収録されています)。必要のな人には不満でしょうが、必要でない人には本体の価格が下がるわけですから助かります。
でも、ボクは欲しい。あると便利です。
で、MOREソフトという形で提供される統合辞典をダウンロードしようかと思ったのですが、なんと縦対応していないというではありませんか。辞書を引く度に横に持ち帰るのは不便。シャープの手抜きとしか思えません。1,500円という価格は、電卓スタイルの電子辞書を思えば高くはないですが、横表示には納得できません。ま、そのうち縦対応版が出るだろうと思い、購入は中止しました(MI−E21付属のCD−ROMに収録されている統合辞典は縦型です)。
しかし、半年たっても縦対応版は発売されず。仕事用のカバンには統合辞典標準装備の2代目igetiMI−P2がありますので、そちらを使っていましたが、やはりe-Zaurusでも辞書を使いたい。
ってんで、e-Zaurus電子辞書化計画を実行に移すことにしました。
正直な話、e-Zaurusに辞書を載せたいなら素直に統合辞典を購入した方が賢いです。他のアプリケーションとの連携も可能ですし、前方一致などオプション付の検索が可能です。
しかし、辞書の中身は知れています。ちょいと意味を知りたい、英語でなんていうんだろう、という程度なら十分ですが、もっと詳しく知りたいと思うとやはり物足りません。ボクの場合、活字中毒の友、広辞苑をe-Zaurusに載せたいのでがんばりました。
広辞苑まで必要のない人はコーヒー4、5杯我慢して、統合辞典をダウンロードしてください(MI−E21、E25DCでは付属のCD−ROMに収録されています)。
なんとか広辞苑をe-Zaurusに載せることができました。これも先達のみなさんが作業の記録を公開されてくださったおかげです。大変なご苦労と手間があったことと思います。この場を借りまして、先達のみなさん、およびMOREソフト製作者さんに御礼申し上げます。
ということは、上記のみなさんのサイトを覗けば広辞苑をe-Zaurusに載せられるわけで、無駄口に付き合う気のないみなさんは、上から4サイトをご覧になられることをオススメします。
※尚、上記のサイトへのリンクに際し、一部のサイトを覗いてリンクの許可、リンクの連絡をしておりません。みなさん、リンクフリーを公言されているからです。もし、何か私家版携帯端末考の記述にクレームなどありましたら、こちらまでメール下さい。迅速に適切な処置をいたします。
作業は、
という手順です。
この手順は広辞苑第四版(電子ブック版)以外の辞書でも同じです。英和、和英辞典なんかもできちゃいます。参考にしてチャレンジしてください。
では、必要なツール類をご紹介。
以下はあったら便利なもの、楽なものです。
まず、辞書検索ソフトDDwinを使って電子ブック版の広辞苑第四版からテキストデータを取り出します。
| 辞書個別指定ファイルDDwin.DAT |
| [広辞苑 第四版 電子ブック版] Include=koujien4.gjt |
電子ブックからテキストを抽出しただけではPDIC形式に変換できません。事前準備が必要です。
e-ZaurusのMOREソフトZPDVIEWで広辞苑を検索できるようにするためには、PDIC形式の辞書ファイルが必要です。PDIC形式への変換は、PDIC for Windowsを使いますが、その下準備としてPDIC一行テキスト形式の辞書ファイルを用意しなければなりません。つまり、〔DDwinの出力データ〕→〔PDIC一行テキスト形式〕→〔PDIC形式〕という辞書ファイルの変換が必要なのです。
はっきりいって、DDwinの出力ファイルからPDIC一行テキスト形式への変換は手間がかかります。Perlやエディタのマクロを使う必要があります。Perlとかマクロと聞いてピンとこない人には難しいかも知れません。
PDIC一行テキスト形式への変換を飛ばして、DDwin出力ファイルから直接PDIC形式のファイルを作成することも可能です。ただし、その場合、670語近くの語句が欠落します。そんな細かいことは気にしない、という方は、このステップを飛ばしてもかまいません。
特にZPDVIEWにこだわりがなければ、DDwinで吸い出したテキストをそのままTTVブックリーダーで読むという方法があります。TTVブックリーダーには検索機能がありますので、辞書引きは可能です。
PDIC一行テキスト形式とはどんな形式でしょうか。詳しくはPDIC for Windowsのホームページで調べてもらえるといいでしょう。ここでは基本的な部分だけ紹介しておきます。
見出し語 /// 意味その1 \ 意味その2(改行)
赤い下線部がミソです。見出し語と意味の部分は” /// ”(/3つを半角スペースで挟む)で区切ります。意味が複数ある場合、” \ ”(\を半角スペースで挟む)で区切り、最後に改行コード。これで一語です。
DDwinで出力したデータは左のような形式になっています。これを右のPDIC一行テキスト形式へと変換するのです。手作業では埒があきませんので、Perlやエディタのマクロを使って一括処理します。
| 成形前(DDwinの出力のまま) | 成形後(PDIC一行テキスト形式) |
| あい‐うち【相撃ち・相打ち・相討ち】アヒ‥ (1)二人で同時に物を打つこと。 (2)敵味方双方が同時に相手をうつこと。転じて、勝ち負けのないこと。あいこ。「―になる」 (3)一人の敵を味方二人で一緒に討つこと。 あい‐う・つ【相撃つ・相打つ】アヒ‥ 自五 互いに打ち合う。「肉弾―・つ」 あい‐え【藍絵】アイエ (1)藍を主色とし、他の色を抑制して摺った版画。江戸末期に行われ、葛飾北斎・歌川国貞などの作品に見られる。藍摺(あいずり)。紅嫌い。 (2)陶磁器に呉須(ごす)を用いた藍色の絵模様。 |
あいうち【相撃ち相打ち相討ち】アヒ‥ /// (1)二人で同時に物を打つこと。 \ (2)敵味方双方が同時に相手をうつこと。転じて、勝ち負けのないこと。あいこ。「―になる」 \ (3)一人の敵を味方二人で一緒に討つこと。 あいうつ【相撃つ相打つ】アヒ‥ /// 自五 互いに打ち合う。「肉弾―つ」 あいえ【藍絵】アイエ /// (1)藍を主色とし、他の色を抑制して摺った版画。江戸末期に行われ、葛飾北斎歌川国貞などの作品に見られる。藍摺(あいずり)。紅嫌い。 \ (2)陶磁器に呉須(ごす)を用いた藍色の絵模様。 |
もう一つ、成形するべき場所があります。見出し語の音節(?)を区切っている”・”と”-”の部分です。検索するときにじゃまになるので削除する必要があります。これは簡単。お手持ちのエディタの置換を使ってください。”・”と”-”を文字無しに置換えればOKです。
それでは元気のある人だけPDIC一行テキスト形式への変換をやってみましょう。
方法にはPerlのスクリプトを使う方法と、Wzエディタ等のマクロを使う方法があります。
| kojien.txc |
| main(TX* text){ jumpfiletop(); while ( txIsCurEof(text) == 0 ) { if ( txGetChar(text) == ' ' ) { txDeletePrev(text); txInsert(text," \\ "); txNextPara(text); } else { if (txIsCurReturn(text)==0) { txJumpParaEnd(text); txDeleteChar(text); txInsert(text," /// "); txNextPara(text); } else { txDeletePrev(text); txNextPara(text); } } } } |
で、最後の方にどうでもいい附録があります。歴代首相の名前とか、十二支とか。辞書としては必要ないので削除しちゃいましょう。どうしても欲しい人は別のテキストファイルとして保存した方が参照しやすいと思います。ZPDVIEWでは検索できないでしょうから。
ここまで来れば後は簡単。PDIC for Windowsにお任せです。
あとは辞書ファイルをe-Zaurus用メモリカードに転送するだけです。
このとき、ファイル名を変更するのをお忘れなく。詳しくはMOREソフトZPDVIEWのマニュアルにありますが、辞書ファイル名を”WOBP0000.DAT”〜”WOBP0011.DAT”へ変更しておく必要があります。つまり、ZPDVIEWは12個の辞書を扱えるということです。拡張子は”DAT”ですんでお間違いなく。
当然ですけど、e-ZaurusにZPDVIEWをインストールするのをお忘れなく。起動しますとほら、ご覧の通り。
ファイルサイズですが、〔幾霜〕さんのところにあるPerlスクリプトを使うと、最終的に40.0MBになりました。ボクのWZエディタ用マクロで作ると31.4MBです。
サイズの違いは、使い勝手の差です。幾霜版辞書ファイルは、ひらがな、漢字の両方で検索でき、見易いようにいろいろ心配りされています。ボクのマクロは手抜きなんで、物草版辞書ファイルではひらがな検索しかできません。
オススメは幾霜版辞書ファイルです。結局、ボクも幾霜版を利用しています。
国語辞典![]() |
英和辞典![]() |
和英辞典![]() |
百科辞書![]() |
ここまでくると欲がでてきまして、他に面白い辞書がないかと探してみましたら、「私立PDD図書館」なるところで「百科辞書」という楽しい辞書を見つけました。ダウンロードにちょいと手間がかかりますが、テキスト形式ですので、加工しなくてもそのままTTVブックリーダーで見ることができます。
PDIC形式に変換してみたいかたは、例によって他のサイトを参考にしてください。幾霜さんところと3D Linux Unknownさんところにバッチリ書いてあります。Perlが必須ですんで念のため。ロハでこれだけの辞書を使えるのですから、多少の手間や苦労は我慢しましょう。やり方が解るだけでも幸せです。いや本当に先達には感謝しております。
他にも楽しい辞典があるかも知れません。みなさんからご紹介いただけると幸いです。
2002/1/2