
![]() PCギョーカイWatch |
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業界不景気だからこそ、洗濯しよう
1997/10/05(第21話)
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パソコン業界の停滞が顕著になってきたようだ。業界トップの日本電気と富士通が、 今年度のパソコン出荷台数を大幅に下方修正する。当初は20〜25%程度の伸びを 想定していたが、前年度比5%〜10%程度とした。 消費税引き上げ、特別減税廃止に伴う消費の低迷と考えられるが、原因はほかに もある。出荷全体の8割を海外に依存する東芝さえも大幅に下方修正したからだ。 Windows95の要求するパフォーマンスは、Pentium133MHz〜166MHzでも十分であり、 多くのユーザは、これ以上の高速なマシンを必要としていない。 また96年度とは異なり、Librettoやデジカメなどのヒット商品やインターネット関連 商品など消費者の購買意欲を高める商品が、今年はほとんどないということが挙げら れる。 パソコンマニアの多くはこう言うだろう。「パソコン業界は最近面白い製品がない。 買うものが何もない」と。 たとえ、Intelが高速なCPUを発表しても、マルチメディアMMXプロセッサ、などと 積極的なPR活動をしても、多くのユーザはいまの環境にほとんど満足しているから、 触手はのびない。AGPやPentiumIIだって、必要になったとき買えばよいからだ。 買い替え需要やMicrosoftの活躍をほとんど期待できない今、パソコン周辺機器 メーカやソフトウエア会社は新たなビジネスチャンスともいえる。 魅力的な製品を出すことで、行き所のない個人資金を取り込むチャンスがある。 低迷の続くパソコン業界だが、周辺機器メーカへの踏ん張りこそが、業界の明るさを 取り戻すカギである。キーワードは「鬼の居ぬ間に、洗濯」だ。 |
市場独占を生かす、Microsoft
1997/10/04(第20話)
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日本語版MicrosoftOFFICE97の修整パッチが配布されることになった。MicrosoftWord MicrosoftExcel、Access…、そして各ビューワなど、さまざまなバグを修整が加えられ ており、多くのユーザが恩恵を受けるはずだ。 ところが、Microsoftは、このような重要なパッチをインターネットでは公開せず、 登録ユーザ全員に対して無償で送付するという。 同時に多くのユーザに配布が可能であるというインターネットの特性を生かさずに、 なぜこのような配布形態を取るのか? それは、Microsoftの売り上げや経常利益に貢献しているのが、MicrosoftOFFICE97 オフィススイート製品だからだ。 Microsoftの売り上げの半分以上(恐らく60%程度)を、MicrosoftOFFICE製品に依存 しており、違法コピーユーザには修整差分を渡さずに、売り上げを伸ばそうという考え からだと思われる。 OFFICE97は、LotusSuperOFFICE、CorelSweetをはるかに凌ぎ、オフィススィート市場 のシェアを60%以上占めている。 このようなMicrosoftの戦略は、市場を独占的に牛耳っているからこそできる、違法 コピー対策なのだ。この違法コピー対策は、恐らく非常に有効だろう。 Microsoftは、Windowsを持ってOS市場を独占的に支配してきたが、OFFICEスィート 市場もOS市場とほとんど同じ状態だということに、米国司法省はまだ気づいていない らしい。 |
アクティブディレクトリが世界を革命する
1997/10/03(第19話)
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MicrosoftのWindowsNT5.0では、新しくActiveDirectoryサービスという新たなネット ワークファイルシステムを組み込む予定だ。 ActiveDirectoryは、unixにおけるNFSやmount、symboliclink機能を統合し、 ローカルファイルとネットワークファイルをシームレスに取り扱うことができるよう になる。もちろん、ThinClientシステム、いわゆるNCでも重要な技術になるはずだ。 今までのMicrosoftのファイル共有システムは、WINSとNetBEUIに代表されるが、 WINSによるルーティングを顧客の要望に合わせて設定するには、あまりにも難解で あり常人には理解不能な動作をする。 Microsoftでさえ、WINSを適切に設定する事ができる人はごく少数に過ぎない だろう。WINSの解決には、Try&Errorが欠かせない。 ActiveDirectoryを使えばすべてのディレクトリが結合できる。Windows9xやNTだけ でなく、Macintoshファイルシステムにアクセスするためには、MacFileシェアリング サービスを動かせば良いし、unixのファイルシステムであれば、NFSを経由して接続 できる。 やろうと思えば、すべてのハードディスクをひとつのディレクトリツリーにする ことも可能だ。もう、ドライブレターに悩まされることもない。 ActiveDirectoryは、10年以上も前の4.2BSDの頃には実現できていたことだが、 コンシューマレベルでもすべてのファイルを一元的に管理できるのは計り知れない メリットがある。 誰にでもわかりやすい動きをするならば…ね。 |
Socket7の固執
1997/10/02(第18話)
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最近、PentiumII300MHz、440LX、AGPと、新しい製品が相次いで発表され、 ほとんどのハイエンドシステムがこのストリームを目指しつつある。 しかし、この流れに逆らうかのように、古いPentium用のマザーボードに固執して いる人が少なからずいるようだ。 Pentium用のソケットであるSocket7に、高速な互換プロセッサであるAMD社のK6や Cyrix社の6x86MXプロセッサを入れれば、PentiumII相当のパフォーマンスを得ること ができるからである。 古いPentiumマザーボードを持っている人たちが、K6や6x86を使うために新しい マザーボードにわざわざ買い換える例も多い。 彼らの多くは、PentiumIIやPentiumPROを卑下し、互換プロセッサの優位性を メーカに代わって熱弁をふるってくれるというオマケがつく。 ここはひとつ、うまいコーヒーでも飲みながらありがたく拝聴したいところだが、 ちょっとまて、冷静に計算してみよう。K6プロセッサとマザーボードで6万円近くは、 するはずだ。 これだけのお金を出すのなら、ハイエンドストリームである、PentiumIIだって ターゲットレンジに入ってくる。PentiumII相当のお値段でPentiumII相当の速度 なら、PentiumIIを買ってもいいじゃない、という考え方だ。 それぞれ長所・短所はあるかもしれないが、純粋なパフォーマンス、信頼性という バランスを考えれば、PentiumIIを選択する余地は十分にある。 米国におけるK6の売り上げは予測より芳しくなく、AMDの業績は今期赤字に転落する。 もう一方の雄Cyrixも、6x86MXの回収騒ぎで失墜した。 互換プロセッサを否定するわけではないが、Intelの強固な信頼性を考えれば、今の 互換プロセッサの価格は、決して安いとはいえない。 チップセットの進化とプロセッサの進化が独立している以上、CPUとマザーボードの セットでなければ、資産価値として意味をなさなくなってきている。Socket7という アドバンテージはほとんどないのだ。 時間と性能の線的な流れを理解せずにSocket7しか見えないような人は、 ちょっと視野が狭いのではないか? もちろんこれらは一般論だが、高性能なCPUにおいて激しい競争が繰り広げられて いる以上、自分の選んだ道についてしっかり説明できるようになりたいものだ。 |
窓の杜、崩壊への序曲
1997/10/01(第17話)
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インプレス社が管理する「窓の杜」のトラブルが目立ってきている。窓の杜とは、 国内外の優れたフリーウエアシェアウエア(オンラインソフト)を紹介している 人気WEBサイトだ。発表によると、全体で約200万ヒット/日、約30万ページビューを 達成している。 優れたオンラインソフトを紹介することはユーザのメリットは大きい。そして、 オンラインソフトの開発者は、多くの人々に使ってもらいたいという希望があり、 それがかなえられる。 窓の杜では、ソフトウエアをユーザー側の視点で評価していることをスタンスと しているが、オンラインソフトウエアは、商用ソフトウエアとは異なり、好意で 公開しているソフトも含まれるため、ソフトウエア開発者にも十分な配慮を怠っては ならない。このようなサイトの運営には、本来大変な努力が必要なはずだ。 ところが、窓の杜は、ちょっとした評論家きどりだ。窓の杜への掲載は見送られ たが、あと一歩で…という「がんばりましょう」的なページ「ボツの杜」を新たに 設置し、開発者の尻を叩きはじめた。 利用者の多くは、このようなページからわざわざダウンロードしようとは 思わないし、開発者にとってもあまりいい気持ちはしないだろう。 もちろん、運営者達は「きっとウケる!」という考えで作ったページのはずだろう が、どう考えてもやりすぎだ。 このような窓の杜の非常識的な行動は、運営者の過去の行動を加味して推測して みると、「異常なほど、プライドが高い」ということに尽きると考える。 膨大なヒット数、インプレスというブランド、ミラーサイトの協賛、広告など、 要素はたくさんある。しかし少なくとも、開発者、利用者、広告主に対しては頭を 下げなければならない立場にあるはずである。 でなければ、ソフトウエア制作者から「窓の杜転載禁止」というメッセージが 送られてくることは、まずありえないからだ。 開発者にとって、効果の度合いはあるにせよ、「窓の杜」は自分のプログラムを 配布するための一つの手段にすぎない。 「窓の杜」運営者は、過去にも秋保の窓ML閉鎖事件、執拗なまでのMacintoshいじめ などの問題を発生させてきている。 これらの教訓が生かされていないことを考えると、管理能力の欠如を意味している ことになり、遅かれ早かれ「窓の杜」は破綻するだろう。 なお、http://www.vector.co.jpやhttp://www.windows95.com、http://www.download.com など優れたサイトはほかにもある、と付け加えておく。 |
WindowsCE1.0に翻弄された人たち
1997/09/30(第16話)
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WindowsCE1.0の日本語版が半年前に出たというばかりというのに、早くも WindowsCE2.0の登場が近付いている。 WindowsCE2.0では、カーネルがHAL化されており、カラーディスプレイやディス プレイレスのシステムまで、幅広く柔軟なOSとして使うことができる。そして、Visual BasicCEやActiveX、JavaScript、ネットワークカードにも対応する。 WindowsCE2.0のOSは、Internationalコードで記述されているため、移植がしやすく 来年初頭には日本語版が登場する予定だ。 どのメーカもCE1.0から2.0へのアップグレードは約1万円程度で可能としており、 救いの手が差し伸べられる。 いずれにせよ今になっていえることは、WindowsCE1.0を購入して満足だった人は それほど多くないということだ。 それらの原因は、まずユーザがMicrosoftブランドに翻弄されたのではないだろうか? パソコンはブランドではない。性能や、ユーザ数が環境を左右する。しかも、初物で あるのだからブランドでお金を払うべきではない。 スペックだけに惹かれてはいなかったのだろうか? 確かに機能は重要だが、PDAと は、高い機能をいかに手軽に処理するか、という点が重要である。PDAの本質を忘れて 機能だけを追い求めてはいなかっただろうか? ユーザの満足する製品を作ることのできなかったメーカも問題だが、それは追求 するべき事柄ではない。ユーザには、「買わない」という選択肢もあるからだ。 さらに、雑誌やWEBページで品薄を煽られたからではないだろうか? 特にインプレス 社のPC Watchでは「品薄となる可能性がある、欲しい人は急いで買った方が良い」と 無用に煽りユーザを刺激した。 マスコミの取るべきスタンスとして、読者やユーザに購入を急がせる必要は全く なく、むしろ視聴者に正しい選択を行うための時間的猶予と十分な情報を送り出す 義務がある。それをおざなりしたインプレス社の罪は大きい。 もちろんWindowsCEを購入して満足な人もいるだろう。それはそれで結構なことだ。 だが、WindowsCE1.0を入して満足できなかった人々には、授業料がちょっと高くついて しまった。CE2.0専用機では、ハードウエアの性能も良くなっていることだろう。 これをバネに、今後のためにも情報収集と自分の判断力を磨くようにしよう。 なーに、何も心配したり怒ったりすることはない。所詮コンピュータ業界なんて、 こういうことの繰り返しなのだから。 |
第二次、東芝vsNEC大戦
1997/09/29(第15話)
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80年代後半、NECと東芝は日本のノートパソコン市場を巡って激しい競争を繰り広げ たことがある。 1989年6月、東芝はDynabookというノートパソコンを発表し爆発的大ヒットとなった。 NECは急遽同12月に98NOTEを作り上げ、ノートパソコン市場に乗り込んできた。結果 は、圧倒的な98シェアをバックとした、NECの勝利に終わった。 約10年後の1997年、同じような競争が勃発しそうだ。Librettoにそっくりなmobio は、デザイン的にLibrettoを意識したことをうかがわせる。mobioの具体的な コンピュータの仕様についての発表はまだないが、ディスプレイには、DSTN液晶を搭載 している模様だ。 また、98AileNX、Versapro、LavieNX対Dynabookも当然起こるだろう。東芝対NECで ある、デジャブを見てるかの錯覚を起こしてしまう。 しかし、デスクトップ市場はともかく、ノート市場における今年の東芝は、 世界レベルで圧倒的に市場を制圧しており、いくらNECとてこれを崩すことは容易では ないだろう。 秘法奥義でもあるなら、ぜひ拝見したいものだ。 |
目のつけどころは…シャープ?
1997/09/28(第14話)
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「目のつけどころがシャープでしょ」でお馴染みのシャープ、日本を代表する電機 メーカであるが、業績からシャープな苦悩が伺える。 シャープの業績を分析すると、家電、情報機器、液晶、半導体とバランス良く収益を 上げている。 だが、消費税アップの煽りとパソコン不振、厳しい価格競争などにより、市場縮小が シャープの業績全体を圧迫し始めている。98年3月の経常利益は前期比22%減の560億円 前後となる模様だ。 パソコン分野に焦点を絞ってみると、現行機種はMebiusとザウルスシリーズだけ。経 営資源を特定市場に絞っているため、いずれもヒット商品になった。 しかし、Mebiusシリーズは割安感のあるノートパソコンを目指しているが、パソコン 業界全体の低価格競争がはじまっており、厳しい競争を強いられるのは避けられまい。 また、メビウスジャンボなど、市場の要求と乖離した製品群は淘汰されると思われる。 一方、ザウルスシリーズは単価が安いため粗利率は低い上、ヒットさせるために、綿 密な商品戦略と魅力的な商品開発が必要になってくる。 シャープに詳しいアナリストによれば「シャープはもともとパソコン業界には疎い。 インターネットについても完全に出遅れている。また、市場にはモノが溢れており、顧 客の要望が見えにくいのも厳しい。」と説明する。 また、主力の液晶分野についても需要は大きいものの、価格引き下げ要求が厳しく、 成長率ほどの利益は上げられない、という総研会社の意見もある。 ソニーのように、ブランド力があればまた別だが、シャープにはソニーほどのブラン ド力はなく、今後の業績への不透明感は強い。 まさか、「SHARP!」というキャッチフレーズをブランドにしようなどとは思っても いないだろうが…。 |