Where is my office.(vol.1)

えらいことだ。
いつも通り、会社に行ったらOFFICEの入口に貼り紙がしてあった。

いわく・・・、
「本日よりこのOFFICEは閉鎖します。

従業員のみなさんは平常心を失わずに従来どおりの業務を続行して下さい。業務続行の場所は個人にお任せします。

成果は逐一報告して下さい。みなさんの成果に対してこれを正当に評価し、充分な賃金を支払います。
また勤務態度・成果・適性から昇進の判断も致します。

これを契機にわが社の業績が一層の成長を見せることを期待します。

尚、連絡は次のTEL番号へお願いします。」

81−034−8765−○×△□

「 なんだ、これは!!」

(旧)OFFICEの前で、おどおどしていたら・・・、朝山がやってきた。

「ワケわからへんで、とにかくTELや」と、言いながら貼り紙の「連絡先」に電話をする。電話先からは「ピーギャーピーギャー」の音ばかり。

「ナンヤ、コレは?」

どうやら相手はコンピュータらしいことが分かったのは、それから30分して昼山が現れてからだった。

「とにかく・・・、すぐにマンションに戻ってパソコンでアクセスしてみる。結果は知らせてやるから家で待ってろっ!」

昼山の言葉に期待して一応・・・、とりあえず家へ帰ることにした。

11時過ぎ、玄関の電話が鳴った。昼山からだ。

「やぱいぞ・・・、相手はコンピュータだ。至急パソコンとモデム買ってアクセスしないと給料もらえないぞっ!」

急ぎ、駅前の銀行を経由してで秋葉原に走る。汗をふきふき持ち帰ったパソコンと格闘し、ようやく連絡先の電話番号にアクセスできたのは明け方の4時。

画面にメッセージが出た。
「VIRTUAL PROJECT のみなさん、今日もご苦労様。

今後はこのネットワークが従来のofficeを引き継ぎます。

以下ネットワーク使用のルールを挙げて置きます。

これに関する質問は画面10でお願いします。24時間以内に回答します。

  1. 会社からの一般的な通達(運動会の予定、ボーナス支給日、等)は画面1で行ないます。定期的にアクセスして参照して下さい。
  2. 会社へのメッセージ例えば子供が生まれたことによる家族手当の申請は画面2。会社からあなた個人へのメッセージは同様に画面2です。
  3. あなたの所属するofficeのルールは画面3をご覧下さい。


画面3は次のようなものだった。
A)VIRTUAL RANK PROJECT LEADER よりメンバーのみなさんへ。

戸惑っているかもしれないが落ち着いて。
わたしもよく考えた末、踏み切った。
大丈夫。これまでと変わりなくやれるはずだ。

いつも言っているように・・・、みなさんの現在の仕事は特に時間との競争である。もちろん仕事の質は一定のレベルを保っての話だ。


共通の画面5に全員の業務内容・スケジュールを掲示しておく。

みなさんはこれを見れば共同作業者の進捗状況が把握できることになる。これらは当然絶対的なものでなく逐次修正しながら進行してゆくつもりだ。

もちろんみなさんと相談しながら。わたしへの質問・意見は専用画面9でどうぞ。親展の場合はその処理をしてくれれば大丈夫だ。

みなさんの仕事の経過は逐次覗かせてもらう。

それぞれの与えられた画面で作業を行ってほしい。
どのメンバーも仲間の作業画面を覗くことが出来るようになっている。

作業内容についての議論は掲示板でどうぞ。できるだけOPENで頼む。ほかのメンバーも議論に参加できるようにしておいてくれ。わたしも参加する。


報告書としてまとまったものは、画面20に登録してくれ。

わたしが了解したものは部内のホスト・コンピュータに記憶、ライブラリイに登録される。

ライブラリイのINDEXは解放してあるから自由に読み出してくれ。ただしすべて機密事項であり、取扱には充分に注意するように。ハードコピーなどの紙メディアは一切禁止だ。

これまで使用していた(なつかしい)ファイル類はそのまま「ある場所」に保存してある。

そのINDEXは、画面22にある。

必要な資料は画面23にメールしてくれればFAXする。

ただし、これも機密保護のために1週間以内に下記に返送すること。

さあ、仕事を始めてくれ。


さて、これからどうなるのだろう。鳥が鳴き始めた。ちょっとだけ横になろう。

すべては明日からだ。
original txt:oct/93 rewrite july/98
original.txt written by RATTLER

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