WHAT SHOULD I DO?

さてさて朝だ。ちょっと、寝坊したかなと思ったが、いつもどおりの時間に目が覚めた。

身体のあちこちが痛い。
昨日は秋葉原で購入したパソコンを運ぶために駅の階段を何十段、上り下りしたことか。
目の奥も痛い。
夜明け近くまで、モニターといったい何時間のあいだ、にらめっこをしていたのだろう。


それにしても、パソコンの箱を開けてビックリした。何十万円もする中身と箱の大きさのギャップ。割のサイズに比べて、本体の何と小さかったことか。
そして、マニュアルと称する本の厚みと重さ。あのダンボール箱の重たさの理由が紙の重さと知っていたら、もう少し荒っぽく運んでも良かったかもしれない。

帰宅までの時間、電車に乗っている最中、膝の上に数十万円の機械が載っていること考えると、思わず手に力が入っていた。思い出すと、我ながら情けない。


でも・・・、今日からはOFFICEに出かけることもない。さて、どうしょう。
とにかく朝田にTELして見よう。
おれ
「おい、どうしてる?調子狂うよなあ。」
朝田
「さっきガキが小学校に出かけたよ。出かけるところがなくって・・、どうもおかしい。しかしそろそろ仕事が始まる時間だよな。」
おれ
「とにかくそれらしくやってみるか」


会社とわたしとを結んでいるのは、いまのところこのちっぽけなパソコンだけだ。いや、会社とわたしの接点は、いまのところ、このちっぽけな機械だけと、言い直した方が良いかもしれない。

これからは、このパソコンに向かって仕事をし、パソコンに毎日の成果を差し上げてリーダーの意見をいただき、これでわたしの会社への寄与・仕事の能力が評価されることになるのだろう。

職場では無意識ではあったが、上司の眼や廻りの目を意識しながら仕事をしてきた。これからはそれもない。上司はちゃんとおれを評価してくれるのだろうか。

これまでは隣の課の課長などとも談笑する機会が少なからずあった。もっと上の部長や役員と会社の帰りの飲み屋で出くわすこともあった。

共通の話題、つまり同じ会社に勤務しているという仲間意識があった。なんとなく自分を見ていてくれる人達が、いくらでもいるような気がしていた。
しかし、これからは・・・、自分を見てくれているのはリーダーだけだ。

そのほかの上司とはコンタクトの機会は皆無である。なんとなくリーダーのロボットの役割に陥った様な気がする。会社人生をリーダーに握られたような・・・。

ピンと来ないし、気分も出ないが・・・、ひとまず仕事だ。

昨日までの仕事の積み重ねはフロッピーディスクに入っているので、これを完成する作業を続行しょう。

いや、待て待て。
作業を始める前にリーダーから指示が出ていないか、確認しておかねば。

画面を覗くと、リーダーに以前に提出しておいた今後3カ月の作業予定が掲示されている。とりあえずは、従来の路線を守っていけば良いらしい。

ついでに朝田・昼田・夕田・夜田のスケジュールも覗いてみる。
こいつらの進行と合わせて行かねばならない。

俺だけが先走っても・・・、こいつらが行き詰まって・・・、検討の結果、方向の修正が行われては・・・、先走った分のおれの努力は無駄になってしまう可能性もある。

それに誰かの進捗が遅く、それが律速になった場合にはリーダーが分担の調整をしてくれるから、すぐに修復できるようになっている。
実際には、いつ何時仲間の仕事が自分の仕事になるかわからない。
したがって、いつも仲間の仕事の内容についても把握しておく必要がある。

この点は・・・、モニターを通して常に仲間の仕事の進捗状況を覗くことができる点は、OFFICEにいるよりは便利かも知れない。−−−いや、この方法は、旧オフィス(リアル・オフィス)でも出来たはずだ。−−−

問題提起
*同じ場所を拠点としていることによる「連帯感」は?
 V/O(バーチャルオフィス)での連帯感維持の手段は?
 それとも連帯感なんて必要ない?

*個人の業績・能力の評価は公正に・客観的に行なえるだろうか?
 不公平感が出ないような方策は・・・、あるのだろうか?
original txt:oct/93 rewrite july/98
original.txt written by RATTLER

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