11 janv. 2002

2月14日:聖ヴァレンタン
バレンタイン・デー

近年どこの国でも商品化の一途を辿る“バレンタイン・デー”ですが、日頃なかなか言葉にできない人でも、愛を伝えるよい機会として広まっているのも事実でしょう

この愛の日の由来になり得る説は10本の指を全て折り数えても(こちらでは逆にゲンコツから指を出して数えますが)足りない程、そして何より混乱に引き込まれてしまったのは、他の多くの現存の伝統同様、仮に元が一つであっても、土地や人々に順応し、現在の形が様々であるのが最大の理由でした

もっとも簡単な説明で結びつけられるのは、「2月2日はクレープの日」のページでも似たような説を延べましたが、この時期(1〜2月)のヨーロッパは、寒い冬に耐える事から次第に春へ想いを寄せ始める頃
春の息吹に先駆けて活動を始める小鳥達のカップル誕生に感化され、愛に関する日であるとの判断です


様々説を読んだり聞いたりした中で、一番もっともらしい説明に思えるものをまずご紹介しましょう

3世紀、当時ローマ帝国が現イタリアを中心とするヨーロッパを支配していた頃の事
キリスト教すでに当地に入ってきてはいたもののまだ異教のような扱いで、従うべきはローマ皇帝、そしてローマ教が唯一公に許された信仰でした
時は戦によって領地を得るか奪われるかという時代です、強い兵士を集めるために頭を悩ませていた帝国のトップことローマ皇帝は、若者達の結婚を禁じていました
結婚してしまうと男性が妻や子供の側に留まりたがるため、兵が集まらないと考えたのです
そんな中、キリスト教の司教であった「Valentin」(仏語ではヴァランタン、英語ではValentine:ヴァレンタイン)は皇帝の目を盗み、若者達の愛を叶えるがために密かに結婚を認めていたのです
やがてその事実は皇帝の耳に入り、とうとう司教は捕らえられ、監禁され、ローマ教への改教を迫られますが、あくまでもキリスト教信仰をまげず、269年2月14日に処刑されてしまいました

ヨーロッパのカレンダーには、毎日1から数名の聖人の名が刻まれていますが、これらはかつて実在の人物であったのが、その貢献を讃えて聖人(Saint又はSainte)として奉られ、それぞれの命日がその聖人を讃える日と定められたためです
Valentin司教も同様に聖人とされ、現在も2月14日には彼の名が刻まれています

若者達の愛を結ぶ役に勤め犠牲となったValentin 司教が、「愛の告白の日」と言われる現在のバレンタイン・デーの由来であるのは、その説明が細かい事もあってなんとも信憑性が高く感じられる説のようで、年代が微妙に違う説も出てきましたが、歴史的背景から考えて紀元前の説は却下しました


しかし他にもいくつか説は存在します
上記ヴァランタン司教の出来事以前の古代ローマ時代、2月14日に未婚の男女がそれぞれの名を記した紙を用意された壺に入れ、くじ引きのように引いて巡り会ったカップルがその日を共にするというもの
ところがこのお話一つをとっても、壺に名前を入れるのは男性のみで女性は待っているだけ、そしてその日を共にするばかりでなく、その女性の名前を衣服の腕に縫いつけ、男性は1年間それを身にまとって過ごさねばならない とか、さもなくばそのまま結婚してしまったという話、
他にも、実は14〜15世紀頃の同様の行事で、1週間続く祭りの期間、男性は女性の名を腕に付けて過ごすという似たような話も残っています


現在、ヨーロッパでは日本の逆で男性が女性に贈り物をする日
18〜19世紀頃は愛を綴る詩を贈るのが一般的で、商売化の気配は既にその頃存在しており、詩を書き留めるカードや、筆無精な男性もしくは韻を踏んだり言葉にリズムをもたせた詩を書くのが苦手な人のための詩の雛形等も出回っていたそうです

ここ数十年来は、バラやチョコレートを相手の女性の好みに合わせて選び、一言二言添えて贈るというのが最も主流のようですが、勿論、愛を打ち明けるためばかりではありません
すでに恋人同士であっても、何十年来の夫婦間でも良いのです
ペンダントを贈る人もいれば、愛の言葉を手紙にしたためる人、しかしなにも“形あって手に取れるモノ”に限定されるものではありません
勿論、女性から男性に贈り物をしても良いのですが、若い人が一大財産をつぎ込んで挑むようなものではありません
「要は気持ち」というのが明らかなのでしょう、盛大なプレゼントを期待する人も居ないようです

「女性が男性に恋を打ち明けても良い日」という日本での一般的ないわれは、想像するに、かつてはつつましく3歩下がって過ごすようだった日本女性、20世紀に入ってもまだその名残はあって、恋や愛を打ち明ける機会あっても良いのではないか、という考えが生まれたのでは無いかと思うのですけれど・・・
何故チョコレートか、これは商売戦線からリードしようとして思いついたお菓子某メーカーの策との説がささやかれていますが、実際そうであれ、ちょっとした贈り物にチョコレートを選ぶのはこちらではとても一般的なものです
ちなみに、ホワイトデーなるものは存在しません  日本の企業がバレンタイン商法の成功に乗っかって考案したものなのでしょう


バレンタインにお勧めのチョコレートレシピをお探しの方は、
こちらの「デザート・おやつ」のカテゴリより以下をどうぞ
※チョコレートを溶かすには、湯煎にかけるのが最も一般的で多くのレシピに見られる溶かし方でしょう
その際、器の底に砕いたチョコレートをなるべく均一に広げ、全体がトロリとしてくるまで辛抱強く待ちましょう
早くからせっせとかき混ぜてしまうと空気が混ざってボツボツとしたダマになってしまいます
一度ダマになると、以後なめらかなペーストに戻らない事もありますので、気を長〜く持って下さい
これは、このサイトにてご紹介するレシピ以外にも言える事です

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