TISH HINOJOSA

軽やかに、そして柔らかく包み込んでくれる歌声



リアン・ライムスで初めてカントリーに出会った。そしてその次に買ったカントリーのCDで、またこんなに素晴らしい歌姫に出会えたってことは奇跡なのか、それとも実はカントリーっていう今まで敬遠してたジャンルのレベルが物凄く高いのか。

ティッシュ・イノホサ、名前のイメージ通りどうやらメキシコ人らしいのだが、そんなことはともかくとして、歯切れのよさが特徴の「英語という言語」を操りながらも、一つ一つの言葉を彼女ほど大切そうに扱っているシンガーを私は他に知らない。小さな音でボーッと聴いてたらフランス語かポルトガル語に聴こえてしまうのではと思うほど、彼女の歌声は繊細で優しい。その繊細さ・優しさの裏にはほんの少し哀愁も見え隠れしていて、そんな奥の深さは多分、彼女の人間性そのものなんではないだろうか。アーティストは作品が全て、作品が凄ければ犯罪常習者だろうが精神破綻者だろうが関係ないと思っているが、彼女に関してだけは「(ステレオタイプ的な)母のような人」というイメージを強く抱いてしまう。

今年来日の予定があるそうで、今から楽しみだ。







#2/#3/#4
'00 ROUNDER RECOADS
 
SIGN OF TRUTH
今のところの最新アルバム。下記の「DESTINY'S GATE」で彼女の優しい歌声にすっかり嵌って、探し回った挙句タワーレコードで発見。ワールドミュージックの品揃えが乏しいタワーも、アメリカモノに限っては頼りになるようで。

実はこのアルバム、DESTINY'S GATE以上にヘビーローテ化までの時間がかかった。彼女の歌声そのものは更に磨きがかかって、より優しく丁寧になっているのはよくわかるのだが、楽曲としての魅力を感じるまでどうしても時間がかかってしまう。でも、或る時を境にすっかり離れられなくなってしまうのも前作以上で、彼女のライターとしての能力を一瞬でも疑った自分が情けない。

イライラしてる時や怒りに震えてる時、彼女の歌声はそんな心のカドをそっと包み、優しく癒してくれます。
 

#3 / #9 / #11
'94 WB MUSIC
 
DESTINY'S GATE
私がイノホサの歌声に初めて出会えたアルバム。まず1回通して聴いてみたときは、2曲だけスペイン語の歌が入ってるなと感じただけ(スペイン語の歌には無条件に反応してしまう)で、雰囲気がいいなと思ったものの特にこれといってピンと来るモノはなかった、のだが。

3回目に聴いたあたりで、その雰囲気の良さがハンパではないことに気付き、そこからはヘビーローテというかパワープレイというか。ストリングスが入ったアコースティックサウンドも良いが、何と言ってもティッシュ・イノホサの歌声を聴いてるだけで実に優しい気持ちになれる。