これから家のローンを組もうと思っている人のために(等比数列の問題)

 

 例えば,2000万円のお金を公庫から年2.5%の利率で借り,25年ローンで返済していく場合,月いくらずつ払えばいいでしょうか

 

 この場合,25年=300回なので,単純に,2000万円×(1+0.025×25)/300とするのは間違いです。なぜなら毎月の元金は月々の支払により減っていくのでその分毎月の利息も少なくなっていくからです。これだと実際の額よりかなり多くなってしまいます。この点,毎月元金が減っていくことを考慮して,およその計算で遅延利率を1/2にして計算する考え方もありますが,利率が高い場合や,支払いが長期にわたる場合は実際の額よりも少なくなってしまいます(理由は※1)。

 

 そこで,単に最初の元金にアドオン利率というものを元金に掛けて利息を計算し,その合計額を支払回数で割った額を毎月の支払金額とする方法(最初に紹介した方法の実質年率を,アドオン利率という利率で置き換えた方法)があります。

この実質年率とアドオン利率との関係を導く公式があります。

 

アドオン利率の月率:x,実質年率の月率:y

元金:A,支払回数:n,毎月の支払額:X

とすると,

 

X=A(1+nx)/n            ・・・(アドオン利率で計算した場合)

X=Ay/(1−(1+y)^−n)・(実質年率で計算した場合)

                                                                                                  証明は※2

アドオン年率と実質年率との関係は,上の2つの式を1つにまとめれば分かります。

 

このうち,実質年率で計算した場合の式を最初の例に当てはめて計算してみましょう。

まず,年2.5%の実質年率より,

y=0.025/12=0.00208・・・

よって,毎月の支払額

X=2000万×0.00208/(1−(1.00208)^−240)

8万9683

(エクセルで計算)

となり,支払うべき合計金額は,

8万9683×300=2690万4900円

となります。

 

このときのアドオン利率も計算してみましょう。

上の公式            X=A(1+nx)/nより,

8万9683=2000万×(1+300x)/300

よって,

x=0.001150816・・

よって,アドオン利率は,

0.001150816×12×100=1.38098%

となります。

 

この利率が正しいかどうか確かめてみましょう

2000万×(1+25×0.0138098)=2690万4900円

となり,先に実質年率で計算した合計額と一致する金額となります。

 

結局,最初の例でローンを組んだ場合は,月8万9683円の支払いを25年間することになり,合計2690万4900円を支払う必要があることがわかります。皆さんもローンを組むときはこの公式に当てはめて計算してみて下さい。

 

以上