バラキ湖

朝を迎えた、あれだけじっとり降り続いた雨も
昨日、深夜未明に止み。
朝がやってくると、朝日が差し込み始めた。

野営の朝は早い、am5時差し込む朝の光が
まぶしくって目が覚める。

テントのファスナーを開ければ、
昨日は気付かなかった、一面の
緑が目に眩しい。

野営の朝はとても気持ちがいい。
テントをたたむ前に
のんびりとこの周辺を散歩してみたのだ。


キャンプ場脇にはこんな神秘的な湖(バラキ湖)があるのだ。


朝食のパンを齧りながら今日はどう進むべきか、ルートを地図上で確認してみる。
一応、日本ロマンチック街道はこのまま南下して浅間山の横をかすめて、小諸方面へと続いてるのだが、
昨日パスした白根、万座方面がどうしても気になる。
ここは高校生の頃、林間学校で来た記憶があるのだが、どうしても自力でここまで来てみたかった、
その野望が私にはあるのだ。
・・・でも、まだ白根方面の山々は雲を被っているんだよね・・・・。
とにかく白根を制しなければ、自分の気が済まなそうなので、意を決して突入する事に決めたのだ。


志賀草津道路草津からはグイグイと道を登っていって、
どんどん標高を稼いでいく。
みるみるうちに下界は小さく、そして遠くに霞んでいく。
標高2000mオーバーの景観だ!
排気量の小さいセロ吉はすでにブヒブヒ言い出して、
燃料を供給するインジェクションの空気率を上げて
やらなけりゃ今すぐにも止まってしまいそうな勢いだ。

だが、ここで止まるわけにはいかない・・・。
何故なら、ここは有数の活火山。
いたるところに硫黄が噴出し、
天然硫黄ガスが立ち込めている為に、立ち止まると
そのガスを吸ってしまって、寝込んでしまう危険性がある
からなのだ。
道路上一面に「駐停車禁止」の文字があちこちに書かれている程、生々しく自然の厳しさを感じる。

白根山にて
上の写真もそうなんですけど、
ここは標高が高いので、この季節になっても
残雪があちらこちらで見受けられる。

この白く見えるもの、実は雪なのだ。
標高2000mオーバーは私を違う世界へといざなってくれる。

木が生える森林限界を超え、
雲に入る限界を超え、
そして私もそろそろ限界?(笑)





ホワイトアウト

そして晴れた日は活火山の噴火口(お釜)が望めるのだが・・・。
痛恨のホワイトアウト
「し、白根山はどこ???」
思わずバイクから、こけちゃいそうになった・・・。

予定ではのんびりゆっくり、
昔見た、お釜を観光して、
その後このまま突っ切って、
万座方面に抜けて、万座ハイウェイを山の稜線上に
下って行く予定だったのだが、全てのやる気を失った私は
力なく今来た道を戻るしか手が無かった・・・。






草津遠景

天界から降りてくると、地上はまさに
パラダイスだった♪
あれだけ鬱蒼としてた雲もなんのその♪
浅間山を抜けるR146は、痛快なまでの
ストレートが続く快適路と化す。

実は昨日からずっとクラッチを握っている
左手が腱鞘炎にかかってしまったらしく、
ギアチェンジをするのも億劫なほど、
手首が鈍く痛むのだ。

だからこそ、信号やカーブの無いこの道は
私的にはとても快適に思えるのだ。






鬼押し出し

浅間山の噴火によって流れ出た溶岩が
冷え固まってできた溶岩地帯「鬼押し出し」

以前にもやはり何回か来たことがあるので、
表だけ見てパス。

このすぐそばを通ってる「鬼押しハイウェイ」は
この天気の下で浅間山を右手に見ながら、
爽快なルートなのだ。

溶岩が冷え固まった大地という点もそうなのだが、
どことなく雰囲気が富士の樹海に似ている。





左手首がとても痛む。
昨日からずっと山道を走ってきたせいか、クラッチを握ったり、離したりするのが億劫になってきた。
ここから先は軽井沢方面に抜けようと思っていたのだが、
R18号の登り方面は、異常なまでの渋滞で、前に全然進まない。
とにかくクラッチをできるだけ握りたくないので、移動は控えめに、観光に切り替えて、
反対方向を向かい、古城のほとり小諸へとやってきた。



小諸そば「そば七」今回のグルメpart3 小諸そば「そば七」
写真をクリックすると説明ページに飛びます。



懐古園懐古園は、武田信玄が命じて作らせた小諸城跡を
利用して作られた公園で、
歴史といろいろと縁深い。
ちなみにこの門の入り口にかかっている
題字は「勝海舟」だったりする。

小諸は藤村の小説への旅立ちのゆかりの地でもあり、
若山牧水、高浜虚子、幸田露伴、伊東深水などなど、
文人のゆかりの地でもあり、
ちょっとミーハーなところでは、
映画「男はつらいよ」-寅次郎サラダ記念日
の撮影にも使われた事から
「渥美清こもろ寅さん博物館」まである。




手首が痛くて、目的を「観光」に切り替えておきながら、
いざ人込みの中に入ってくると、とても窮屈に感じた。
それどころか、帰りのGW渋滞の事が頭の中をかすめてしまって、おちおちゆっくりできないのだ。
万全な状態なら不安にもならないのだろうけど、渋滞にでも巻き込まれたら、その左手でクラッチを
握りつづけなけりゃならない・・・その事が更に億劫になってきたので、帰る事に決めた。
なんだかここまで来て、もったいないような気もするが、
旅には心残りをいっぱい残すのも一つの手である。

だって、全て見切ってしまったら「また」来る楽しみが消えちゃうでしょ?(笑)
「また来ればいいだけの話なのだ。」

そう自分に言い聞かせつつ、上信越道路のチケットを受け取って、
セロ吉のスロットルを再び大きく捻って、東京への道を急いだ。
またいつもの「日常」がやってくる、その日常へと帰ろう。
日常があるからこそ、こんな旅も楽しくなるのだから。

「日本ロマンチック街道を行く!」-完-