南アルプスの懐へ


私が毎月購入している雑誌「ジパングツーリング」01年12月号の特集に
「南アルプス街道」という記事が掲載された。
南アルプス街道は身延より韮崎に向かう尾根沿いの道を指すが、
伊豆からはさほど離れた距離ではなかったので、興味津々に熟読する。
記事の中に書いてあった「白州」の写真に釘付けになってしまった。
白州は「南アルプスの天然水」の生まれる土地であり、そこから湧き出る水がうまいのは、
飲んだ事のある私は容易に想像できたのだが、
この記事はその湧き水を生む山「日向山」に登山して、そこからの風景を収めている。
青い空に白い岩肌をみせる山の頂上、そして遠くに八ヶ岳の姿が素晴らしすぎて見とれてしまった。
しかも「この号が出る頃には紅葉が見事だろう!」なんて事が書いてあると、
行ってみたくなるのが心情というものなのだ。

2001/10/31 すっきり晴れた空を背景にゆらりと白州に向かう私がいた・・・。


新雪の富士山 ←途中の朝霧高原では雲の間から少しだけ、
姿を見せてくれた富士山。
うっすらと白く化粧した、その姿に
秋の訪れを視覚的にも感じてしまう。



同じく朝霧高原でのショット。
ここではパラグライダーができることで有名で、
写真では見えないのですが、4〜5名
宙に舞っていました。
こんな紅葉の中、飛べたら気持ちいいだろうなぁ〜♪→
紅葉を迎える朝霧高原




木漏れ日に目が惹かれる
↑光と影が織り成す光景に
心奪われたのは、登り始めの
最初だけでした・・・(笑)
休日。
そんな日は唯一、朝寝坊(つまり目覚ましをかけないでいい日)するに限る!
と、悠々朝9時起床。
そして、晴れた空を見て「あ〜もっと早起きすりゃよかった」と後悔するのが
いつもの事なのだ・・・(笑)

白州に向けて、いざ出発したはいいけど、この天気。
あまりにも気持ち良過ぎ、途中朝霧高原や富士五湖などで、思いがけない
紅葉にでくわしてしまって、途中で止まってはシャッターを切っての繰り返し。

・・・かくして本命の日向山ハイキングルート入り口には3時到着となった。
雑誌には片道90分と記載されているので、最近の日没時間を5時と
想定すると、相当なハイペースを強いられる事となる。

入り口付近は路肩いっぱいに縦列駐車した乗用車が数台あり、
その廻りで「登山しちゃったもんね!」という方が数名休憩していた。
「ひえええええぇぇっ!今から登る人なんて誰もいないじゃん!」
焦燥感だけがつのる・・・・。



夕日を浴びて金色に輝く木立
↑立ち並ぶ木立から顔のぞかせる
夕日がまたなんとも美しい。
とにかくここまで来ておいて雑誌のような頂上の景色を
見ないで帰るなど、私の中の男がすたるわい!!!!
・・・と鼻息荒く、わしわしと目の前にある急勾配を登っていった。

なるほど初心者コースと言うだけあって、道も一本道で枝道もなく分かりやすい。
そして地盤もしっかりしていて安心して山を登れるなぁ。
などと考えてられるのも、最初の30分間だけ。
すぐに息があがってしまって、敢無くペースダウン・・・。

おまけに今シーズン初のウインターウェアまで着込んだままで登ったので、
動き難いのなんのって!!!!
(ちなみにウェアだけで総重量5kg位はあるのです。)
「こんな山奥で置き引きもあるまい!」
と道端の目立つ所に脱ぎ捨てた。
(全く雑誌の記事と同じ事をやらかしてしまった事を、
   記事の作者に話したら、笑われてしまった・・・爆)



錦秋
↑やがて来る冬に備えて
真紅に染まる葉の姿に心震える。
枯葉の鮮やかさが残るじゅうたんを踏みしめながら、
登っていくものの・・・。

「さっきから登ってばっかりだぞ!!!!」

と、休憩の数が増えてくる。
歩みを止めると、廻りの静けさや、山の放つ大地の匂いが
強烈に私の中に入ってくるような気がした。

「たまには山登りもいいものだな・・・。」

心の奥底が「わ〜い!」と喜んでいるような気がした。
(足は違う意味でガクガク喜んでいるのだが・・・笑)




やがて登りも終わり、平坦な道になって初めて上を見る余裕が出てきた。
さっきまで、延々と続くのではないか?とまで思われた山の姿が無い。
木々に邪魔されてはっきりとはわからないまでも、頂上が近いことだけは分かる。

「いよいよ終わりが近いんだぁ。」
歩くスピードも思わず速まってくる。

そして木々が開けた瞬間。
目の前には八ヶ岳が!
足元には純白の岩山と、見上げれば蒼い蒼い澄み切った空の
2色だけの世界が広がっていて、自然と胸高鳴っていった。

雁ヶ原にて
↑日向山 雁ヶ原にて 日本離れしたダイナミックな景色に思わず「バンザ〜イ!」


さたでーないとふぃーばー♪

あまりの眺望の素晴らしさに、
「とりあえず、踊っとけ〜♪♪♪」