柿の里 柿生から王禅寺へ
   
 
 

 小田急線 柿生駅の改札をでると直ぐに、「柿生の里散歩道案内図」と書かれた案内板があるのに気がつく。今回の散歩はこの案内に従って歩いてみた。
 駅前に、「和菓子処 大平屋」がある。ちょうど柿の季節だったため、柿生らしく柿の和菓子があったので買うことにした。柿の葉餅 120円と、柿の羊羹 150円、味は後のお楽しみである。

 駅前には小さなバスロータリーがあり、今回の目的地 王禅寺までバスが出ているが、乗っては散歩にならないので歩く。商店街を抜けて、大きな道沿いを歩いていると、大きな民家の軒先に柿木が植えてあるのが目に付く、柿生の名が示すとおり、柿の木が多い。しばらく歩いて、道をそれてしまったことに気がつく。相変わらず方向音痴である。仕方なく、手持ちの地図を頼りに、かなり迂回しながら目印である月読神社に向かう。
 
月読(つくよみ)神社は、日の神である天照大御神の弟神である月の神 月読尊(つくよみのみこと)を祭った神社である。月が暦に関係することから、暦の神でもあり、また農耕によって種まきや刈り入れなど、暦が大切なことから、農耕の神としても信仰されている。この神様を祭った有名な神社は無いが、月の名を付けた神社が全国に点在している。裏手には、月をイメージしたのか真っ白な鳥居があり、とても綺麗だ。その先は、結構奥深い竹林の小道が続いていた。
 小道を出たとことで駅前にあった案内板を発見。よく見るとこの案内板が道筋に沿って立っており、これを目印に進めばよいと言うことが判る。よく見なかったことに反省。
 

 柿生の里散歩案内図  月読神社  月読神社の白い鳥居
 
 しばらく進むと、龍口ノ池公園がありその中を進む。自然の小道になっており、この案内板はこうした小道のコースを示しているようだ。ますます最初から道を外れてしまったことを反省。
 公園を抜け、住宅地の裏手を通り、小さな神社の脇を抜けて…と、静かな町中を歩く、緑多い場所と言う訳ではないが、あぜ道にコスモスが咲いていたりと小さな発見が出来る道だ。それも、あっと言う間に終わり、大通りに出る。
 
    
 龍口ノ池公園    
 
 この大通りに面して、琴平神社の儀式殿がある。大きい鳥居に、新しい社殿、そして七五三の参拝といかにも現代風の神社だ。あまり邪魔しては悪いと思い、ここは早々に退散した。しかし、その通りをしばらく行き、右手に折れたところに、この琴平神社の本殿がある。こちらは、人を拒むような急な階段を登った上にあり、小さな緑に包まれたこじんまりとした、趣のある社殿だ。私はどちらかと言うとこちらの方が落ち着く。社殿には龍の木彫りが彫られていたり、どこかの団体が奉納した和歌が掛けられていたりと、ちょっと和む。
 後で判った事だが、こちらの琴平神社の本殿の方は、別の地図には金毘羅(こんぴら)神社と書かれている。コトヒラとコンピラ、かなり似ている。きっとコンピラがなまって、琴平になったのではないだろうか?
 ちなみに金毘羅様は、神社で祭られているものの、元は仏教の神様。薬師如来を守る12人の武将 十二神将の一人なのだが、讃岐の金刀比羅宮で地主神として祭られていた金毘羅大権現が、江戸時代に海上安全・海運の神様として信仰を集め、全国に広まったもので、海運以外にも、火難除け、厄神送りとしても有名である。さらに後でわかったことだが、讃岐の金刀比羅宮がある場所が、香川県西部の仲多度郡の町 琴平町で、どうやらこの琴平神社はこの町の名前に由来するらしい。
 いや〜、奥が深い。
 
 琴平神社儀式殿  琴平神社
 
 琴平神社の裏手に、小道がつづいている。今回の散歩道は、こんな神社と公園、公園と神社を繋ぐような小道を縫って歩くようなコースだ。小道を抜けると、またもや公園がある。王禅寺 ふるさと公園 で、広い芝生の広場で親子連れが、休日の余暇を楽しんでいた。普通、芝生って立ち入り禁止が多い中、自由に入って遊べる公園って珍しい。芝生の上を走る子供達の笑顔が、他よりも輝いて見えた。

 さて、公園に面して、広い敷地を持つ、王禅寺がある。かの空海が開いた密教の真言宗のお寺で、平安時代に修行場としても利用され、東国の高野山とも言われたそうだ。石碑には、「星宿山 王禅寺」とある。空海の密教は、星々を神々とした、星曼荼羅や、それらから占いを行う 宿曜道(すくようどう)を行っており、この名からも真言系のお寺であることが伺える。
 ちなみに、星宿(せいしゅく)とは、古代中国天文学で用いられた区分法で、星空を二十八等分にすることから、二十八宿とも言われている。ふしぎ遊戯をご存知の方なら詳しいと思うが、南方宿(朱雀)なら井・鬼・柳・星・張・翼・軫の宿があるアレである。

 話を戻そう。境内には、樹齢450年の伝承を持つ「禅寺丸柿」と言う、柿の古木がある。いわばこの柿生の柿の長と言った感じだ。
 

 王禅寺  かわいらしい仁王像  禅寺丸柿
 
 ちょっと残念なのは、この王禅寺は、信仰場所であって、散歩・観光では拝観できず、境内をちょこっと歩くのがやっとであった(是非、大日如来さまを見てみたかった)。残念である。また、駅前で買ったおやつを食べようとも思っていたのだが、境内はそんな雰囲気ではなかったので、裏手で食した。どちらかと言うと、ふるさと公園で水筒持参でおやつにするのが良いのかもしれない。
 ちなみに、買った 柿の葉餅のお味の方は、まあまあ美味しかった。柿の葉を塩漬けしたものは強い匂いなのだが、柿色の餅は美味しいのだが柿の風味が少ないのが残念。
 
 王禅寺を出ると、大通りにで、そこに「日立研究所下」と言うバス亭がある。散歩道はここら辺が終着なので、帰りはバスに乗って、柿生や同じく小田急の新百合ヶ丘に出るのが良いかもしれない。新百合ヶ丘なら、1時間に3本程度の本数があり、時間を気にしなくても、少し待てばバスは来る。
 私は、新百合ヶ丘まで、もう少し歩くことにした。ちなみに、柿生から王禅寺までは、寄り道して4km。王禅寺から新百合ヶ丘までは、3kmちょいである。
 
 モーツアルト

 新百合ヶ丘 イトーヨーカ堂内 1F
 開店時間:9:00〜?
 

 
 モーツアルト  

 最後に、新百合ヶ丘の駅前でちょこっとお茶をする。イトーヨーカ堂の1階に入っている喫茶店「モールアルト」は、ケーキと紅茶の、いやもとい「紅茶」とケーキのお店で、厳選された葉で入れられた、スーパーダージリンティー(550円)は、絶品だった。ダージリンらしく苦味が強いものの、紅茶らしい苦味と香りはとてもGood!
 他の紅茶が、ポットで2杯なのに対して、この紅茶だけ1パイ。でも、ウレイトレス(or ウェイター)さんが、目の前で入れてくれるのも、リッチな気分である。
 ケーキの方は、季節柄、マロンのシュークリーム(320円)を食べてみたが、味はまあまあ。セットが無いので、ちょっと高めとなってしまうのが難点かな。でも、明るく入りやすい店内は、優雅な曲が流れ、デパートの喧騒を忘れさせてくれる。

 追伸 自宅に帰って、大平屋で買った 柿の羊羹を食した。こっちは柿の味がかなりして、変り種の菓子としては、美味しかった。
 

戻る