8月24日 座礁!

ラップワースの連続ロックを上流から眺める。中央一番手前に見えるのは、ロックの水を出し入れするパドル(弁)を操作するためのギア。左右に伸びている鉄の棒にハンドルを差し込んで回す。ギアは油でベトベトになっているので、触れると大変なことになる。

パドルの奥にある左右に延びる四角い木で出来た棒は、水門を開閉するためのもの。左に見える白い部分をお尻で押すのがこつ。ただし娘は小さく、お尻が届かないので手で押した。足下には滑り止めのため、レンガブロックが埋め込んである。

写真中央やや上の水門の右側には、下流のロックに水を供給するための weir が見える(水草が茂っているところ)。ここにボートを入れてはいけない。左側は船がすれ違う時に一時的にボートを舫うためのスペース。

朝一番でラップワース連続ロックを登る。最初にラップワース連続ロックを下った時に比べボートの数は圧倒的に少ない。大半のロックを自力で越える。連続ロックを登り切って、次のロックに進もうとすると、運河の水位が異常に少ないことに気付く。岸壁の水の跡から見て、30センチは低い。座礁の恐れがあるため慎重にデッドスローで次のロックに向かう。しかし、途中でボートが止まってしまった。座礁したのである。

正常な運河で座礁する時は、運河の右あるいは左に寄り過ぎた時であるが、今回は慎重にボートを進めたので運河の中央での座礁である。ロックを操作するために地上にいた家内に、これから向かうロックのパドルを少し開け、上流から水を補給してもらうことにする。ロックの上流側と下流側の両方の水門あるいはパドルを同時に開くことは通常あり得ない。が、この場合は非常事態である。これから入ろうとするロックの下流側の水門を開いたまま、上流側のパドルを開ける。水が流れ込み、その流れでボートが後退してしまう。パドルを開け過ぎたのだ。家内にパドルを少し閉めるように指示。しばらく待つ事で、次のロックに進入することができ、なんとかロックを通過することができた。

どうしてこのような状況になったのかは分からない。しかしロックをボートが通過するとロック一杯分の水が下流に流れてしまうのは確かである。また水門の水密は完全ではないし、weir を経由して下流のロックに常に水が流れている。この水を補給するために運河のサミットレベル(一番高い部分)には水を補給する施設がある。運河が運河として使われていた頃は蒸気機関で水を汲み上げていたそうである。運河時代の末期には、多くのボートが通行するため運河に供給する水が不足し、深刻な問題になったそうである。現在でも、運河に水を供給するために作られた reservoir と呼ばれる人工の池を運河の近くに見る事ができる。
 

運河に看板を出していたパン屋に寄ってみる。

座礁というトラブルにも関わらずもう6ロック登ると、もうこの先にロックは存在しない。その後、2つの跳ね橋を通過した。途中、運河でパン屋の広告を見つけたのでボートを一時停泊させ、パン屋に行ってみる事にした。歩いて数分、道路脇に件のパン屋を見つけ、パンを買う。
 

船首ではエンジン音が小さくなり、鏡のような運河を滑るようにカナルボートが進む。

昼御飯を食べた後、またまたトラブル発生。トイレの汚水タンクが満杯になってしまった。慌てて地図を広げ、最寄りのボートセンターを探す。幸い30分程のところにあることが分かり、そのボートセンターに向かう。ボートセンターに停泊しようとした時、船を舫うための金具を昼御飯を食べるために停泊した場所に置き忘れてきてしまったことに気付く。家内に歩いて取りにいってもらう。ボートセンターに汚水の排出を依頼し、ついでに水も補給する。

私達が借りたボートセンターのエンジニアによれば汚水タンクは1週間は大丈夫との話しであったが、6日目で一杯になってしまったことになる。トイレの水洗の弁の閉まりが悪く、常にわずかではあるが、水が流れ出ていたためと思われる。

トラブルの多い一日ではあったが、無事、一日の航海を終え、牧場の脇にボートを停泊することにした。
 

運河脇の羊牧場


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