タイトル:スキャナがない!



念願叶って社販でこのコンピュータを買ったのが、2月の半ば。夢はホームページ設置ということで、毎日悪戦苦闘をしていました。で、ふと気づいたんです。「あ、スキャナがいる」薄給とりの私はデジカメのようなしゃれたものを持っていません。だからとりあえずスキャナ。スキャナを買うのにこんなに苦労をするとは、おそらく誰しもが予想もしないのではないでしょうか…。


それは数週間前の平日の午後。ついに、スキャナを買おうと街へ繰り出しました。で、まあ品揃えの豊富なところがいいだろうと、郊外型のコンピュータ専門の大型店に行ったんです。金曜日でしたが、お昼時で翌日から連休と言うこともあってか店はがらがら、お客はもちろん店員も居ないような状態でした。


品揃えはなかなかのものでした。スキャナだけでひとしま使っています。で、まあ、店員を捕まえて商品説明をしてもらおうとしたのですが人が居ません。仕方なくサービスカウンタまで行って、暇そうだったおねえさんに、誰かを呼んでもらうように頼みました。すぐに全館放送が流れます。


誰かが来るだろうと思って待つこと10分。誰も来ません。ここで怒ってしまうようではアイルランドには住めません。もう一度サービスカウンターへ行き、未だに待っていることを伝えます。再び放送。


待つことさらに5分、若い店員がやって来ました。もちろん「お待たせして申し訳ございません」なんて気の利いたことは言いません。そんなしゃれた言葉、アイルランドで聞いたとこはただの一度もありません。


私:「このアグファのスキャナと、ヒューレットパッカードのスキャナ、値段は同じだけどどこが違うの?」


店員:「(箱の側面を見始める。そしてひとこと)メーカーです」


私:「(おまえ、それくらい俺でも気づくと思わんか?と呆れつつも)んじゃ、このヒューレットパッカードのこれとそれ、値段はほとんど同じだけど、この違いは?」


店員:「(商品の)サイズです」



アイルランドはコンピュータ専門店の店員でさえ商品知識はこのレベルなのです。日本だったらとっくにクレームものですよね。そういえば以前、アイルランドでも最大級の家電量販店で、CDラジカセを買おうとしたときもそんな感じだった。しかしこんなことで怒っていてはアイルランドには住めません。この国ではお客様は神様じゃないのです。私はそれならと思ってヒューレットパッカードのやつにしようと決めます。


私:「んじゃ、これもらうわ。在庫、ある?」


店員:(乱れきった陳列棚の下段の在庫を見てないことに気付き)「在庫室確認してきます」



数分後…


店員:「いま、ないです」


私が東京で店員をしてた頃、品切れと言う事態もままありました。その時の鉄則は、品切れ商品は展示しない(現品で売る気がない限り)、そして、代替商品をお勧めする。当然ですよね。この店員が発した次の言葉に私はわが耳を疑いました。


店員:「隣りの店、あたられました?」


信じられますか?そんな事をこいつらは平気で言うのです。呆れついでに隣りの店に行きました。そこにはその商品の取り扱い自体ありませんでした。仕方なく、最初の店に戻ります。


私:「さっきのスキャナ、注文できる?」


神様のような客です。品切れだからといってよその店に行くのではなく「待つ」と言っているのです。ところが…


店員:「そういうことはやっておりません。金曜日に商品入荷しますのでその時ご来店ください」


はい、もういい、とさすがに私もさじを投げました。仕方なく、少し離れた家電総合店へ向かいます。そこは、大規模ショッピングセンターの中にあるせいか、店内は混んでおり、店員も小忙しい様子でした。店員を呼んで待つこと10分。


私:「この、スキャナ、ある?」


店員:「品切れです」



キレました。と言っても怒鳴ったりはしません。食い下がっただけです。


私:「在庫、ちゃんと、調べて」


店員はしぶしぶコンピュータ端末まで行き調べ始めます。露骨にいやな顔をしています。すると、5キロほど離れた支店に1台在庫があるということ。


私:「悪いけど、今から行くから、取り置き、しといてくれる?」


店員:「(電話を取り)いま、その店におつなぎしますので、ご自分でおっしゃってください」



これだけでも十分クレームものですが、まだ続きがあるのです。電話、20コールめでようやくつながりました。


私:「おたくのXX店から電話してるんだけど、この商品、今から行くから取り置きしといて欲しいんだけど…」


(電話の向こうの)店員:「ないです」


私:「(唖然)コンピュータに一台あるって出てるけど」


店員:「コンピュータが間違ってます」



結局その日は買う気をなくし、そのまま家に帰りました。んで、翌日、別の店で別のスキャナを買いました。ここまで書けば説明の必要もないと思うのですが、アイルランドでの「カスタマーサービス」のレベルは所詮こんなもんです。「お客様に満足していただく」とかいう発想はまったくなさそうです。


今度お金がたまったらデジカメを買おうと思っていますが、間違ってもアイルランドでは買いません。日本で買います。ああ、なぜ、新宿西口のカメラ屋に外国人がああまで大挙してやって来るか、これも立派な理由の一つかもしれません。日本の店員は、質、知識ともに世界最高レベルです。



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