夢の島マリーナ
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極私的東京百景認定030
掛線
夢の島マリーナ
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夢の島マリーナ
第三十三回 夜明けの苦いコーヒー

東京から千葉へ行く時、僕は必ずといっていいほど経由する駅が新木場なのだが、今日は久しぶりに夢の島に出かけてみようと思った。

市ヶ谷から有楽町線に乗って19分、新木場へ到着。距離はあるのに、乗車時間は思いのほか短い。学生時代、この先にある郵便局で深夜アルバイトをした経験があった。深夜で給料が高く、まだ夜が明けきらないうちに帰れるこのバイトを僕は割と好んで選んでいた。

というわけで僕にとって新木場周辺というのは、結構「ゆかり」があった。だが、例の如く、ここにはちょっとした苦い思い出があった。仕事の上がった後、僕はこのマリーナで夜明けでも見て行こうなどとキザなことを思いつき、フラっと立ち寄った。青白んだ夜明け間近の空を見ながら、写真左下の、向こうの芝生あたりでコーヒーを、というシチュエーション。そこへ、右の方から(写真では向かって左から)40代手前とおぼしき怪しげな男性がしばらくこちらをジィっと見るや、黙々と歩み寄ってきたのだ。「わからないが・・・あれは・・・あれはヤベエもんだ」そう心で呟いた僕は一目散に新木場駅へと猛スプリントを開始した。そう。僕はホモに目をつけられたのだ。
心臓バクバクで冷や汗まで掻いてるのに、必死で走る僕の口元は引きつるほど笑ってた。特異な状況に置かれた時って、どうして笑っちゃうんでしょうね。

この日は日曜日ということだったが、さすがに昼間は、こんな埋立地でも人が意外と多い。葉山のハーバーには負けるが、それっぽい雰囲気を感じさせてくれる悪くない場所だ。
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