2001年1月3日 カレタプエルチェ
朝起きて窓の外を見ると快晴、空がまぶしい。絶好の出発日和だ。2回に分けて部屋から荷物を運び出し宿の前で自転車に取り付ける。さあ行こう!
海岸沿いの広い道まで押して歩き東に進路をとって走り始めた。3日ぶりの走行である。やはり出発は良い。これから始まる旅への期待と不安。プエルトモンの町は次第に遠ざかり僕は名残を惜しむかのように何度も振り返っては立ち止まり町の風景を写真に収めた。

プエルトモンを出発
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チャミザ"Chamiza"という集落を過ぎるといよいよダートになる。と思ったが道路補修工事中で舗装とダートとが断続的に続く。アップダウンが連続し勾配もかなりきつい。今日は天気が良く乾燥しているので車が通ると砂埃がひどい。レンカ"Lenca"の集落の川で砂だらけになった顔を洗っていると安っぽいMTBに適当に荷物を括り付けたラフなスタイルの2人組がやって来た。チリ人で高校生ぐらい。さすがにフエゴ島までは行かないらしい。この辺りキャンプ場やカバーニャ"Cabana"と呼ばれるバンガロータイプの宿がよく目に付くので案外人気の場所なのかもしれない。
午後1時頃ラ・アレナ"la Arena"着。道路はここで行き止まり。幅2km程のフィヨルドの対岸へはフェリーで渡ることになる。意外にも英語を話す商店のおばちゃんから次のフェリーは2時発で人はタダだけど車はお金が要ること、キャンプ場は対岸に設備の整ったものがあることなどを聞いた。この店でビールを買い船に乗り込む。一応船室やトイレもあり乗船時間が短いわりに大きい船だ。
1時間弱で対岸のカレタプエルチェ"Caleta Puelche"に着いたがどうも自転車もタダのようでそのまま降りる。しかし何もないし人気もない。商店はあるが宿やキャンプ場は見当たらない。車の乗客はみんな行ってしまいひとり取り残される。仕方なく走り出す。空はいつの間にかどんよりとした鉛色の雲が覆っている。次の町オルノピレン"Hornopiren"まで60Km、今からそこまで行くのは少々つらい。当てもなくのろのろと走っていると教会のある小さな集落に着いた。商店が一軒ある。さらに数キロ走って立ち止まり考えた。このまま走っていてもテントを張れるよい場所があるか分からない。それに雨がいつ降ってもおかしくない天気だし幸いここからすぐ浜に下れる。ここで泊まろうか?
茂みのすき間を抜けて浜に下りてみる。小石の浜でテントは張れそうだ。道路からも見えずらい。少し歩いて見ると近くに貝殻が積まれなぜか羊の頭が5、6個転がっている場所(ゴミ捨て場?)がありそこは避けてテントを張る。荷をテントに入れて手前の集落の商店へ自転車で行く。看板が無ければ民家にしか見えないそこは人はいるものの鍵が掛かっている。ドアの前で困っていると少年がやってきて鍵を開けてくれた。中にはばあさんがひとりいた。品揃えは薄く、無い物は無いというかある物しかないといった感じ。(追々分かってくるのだがアウストラル街道の商店はどこもそんな風であった。)カウンターの奥の棚にあるものを指差して買う仕組み。ワインを1パック買う。お金を払った後で持参のペットボトルを出し恐る恐る水をくれないか聞いてみる。商店で水をただでもらうのはどうかと思ったがダメもとだ。ばあさんは何か言って奥の自宅の方へ入っていった。待っていると奥にいた男に呼ばれてファンタオレンジのペットボトルから何かをコップに注いで渡される。飲むと変な味。どうやらワインをファンタで割ったもののようだ。やがてばあさんが水を入れて戻ってきた。だがあまり良い雰囲気ではなく礼を言って早々に立ち去った。なんとなく気まずい別れ。スペイン語がもう少し解れば良いのだが…。
テントに戻りセルフタイマーで写真を撮っていると1人のサイクリストが通り過ぎて行った。声を掛けようと思ったがどんどん走って行ってしまった。まあいい、またどこかで会うだろう。
走行DATA D 53.81Km T 4.10.45 A 12.8Km/h Max 53.1km/h

アウストラル街道へ いよいよダートが始まる
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ラ・アレナからフェリーに乗った 右がそのフェリー 左は漁船
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海岸にテントを張った
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