PATAGONIA bicycle touring report.  Vol.U

"Carretera Austral " 第九話

* 1000ペソ≒204円 (2001年当時)

2001年1月14日 ヴィリャ アメングアル〜道端

 朝、いい天気。夕食のついでに朝食も頼む。コーヒーとパンとバター。ジャムは無し。ここぞとばかりにパンにバターをたっぷり塗りエネルギー補給。コーヒーは1杯目は甘いやつで2杯目をブラックで締めた。会計は結局8000ペソになる。昨日飲んだコーヒーもしっかり請求されていた。オジサン、ちゃんとメモしてんだもんなあ。


宿の前で記念写真

 浅野さんと宿の庭で写真を撮る。そこで一人旅だと走ってる写真が撮れないと言う話になりお互い撮り合うことにする。僕が先に宿を出て昨日買えなかったパンを買いにもう一軒の宿に行くとそこでは昨日会ったアルゼンチンの2人が朝食を食べていた!みんな同じ様なペースで走っているんだな。そういえば浅野さんも昨日シェーンに会ったらしい。町の前で写真を撮り合い今度こそ出発。しかし今日は本当にこんな良い天気でいいの?ってくらいに晴れている。青空の写真なんて第二話のプエルトモン出発の時以来である。こんな日は急ぎたくないのでのんびりと走る。きつい坂は無理せずに押す。遠くに雪の付いた峰が連なり周りは緑の開拓地。車はは殆んど来ないのでこの景色は独り占めだ。押していても気持ち良い。進んでしまうのが惜しいくらいである。この日、走りは40Km程にし湖に近い放牧地にテントを張る。この場所を見つけた時サイクリストが1人やってくる。よく見ると今朝アルゼンチンの2人と一緒に朝食を食べていたヒゲのオヤジではないか。彼は自転車乗りだったのか!宿の前にトラックがあったからてっきりその運転手かと思ってたよ。ドイツ人、ジーンズで走っている変わった人だ。自転車もぼろで殆んど実用車に近い。よくやるねえ。ちょっと遠いけど次の町まで行くよ、とキコキコ漕ぎ出していった。殆んど一本道だからこんな出会いがある。
 午後から曇り、風も出てきたのでテントは張り綱を使いきっちり設営する。かなり薄暗くなってきた頃またサイクリスト到着。彼は僕の奥にテントを張った。アメリカ人、軽装でアウストラル街道のみのツーリングらしい。雨が落ちてきたので荷物を運ぶのを手伝ってやった。そのままお互いのテントに入り眠る。やっぱり夜は雨だ。

走行DATA D 41.24km T 3.42.47 A 11.1km/h Max 34.6km/h


よい旅を!


久し振りの快晴


気持ち良い道を独り占め


美しい湖

巨木

キャンプ地にて

2001年1月15日 道端〜道端

 朝、奥のアメリカ人のテントを馬が興味深そうに覗き込んでいて面白い。彼は釣りに行くと言って出て行った。僕はというと朝の準備風景を自然な感じで撮ろうと三脚を立てていたらちょうど彼が戻ってきた。仕方ないので記念写真にする(上の写真)。お互いに情報を交換して出発。


馬とご対面

 道は工事中(おそらく拡張及び舗装工事)で砂利が浮いてとても走りにくい。そのせい、ではないが今日は小さなトラブルが続いた。先ず出発する時前輪と泥除けの間に石が挟まり泥除けが歪んだ。そして荒れた路面でリアサイドバックの固定を補助するために使っていたゴムが外れそれに気付かずに走った為ハブに絡まり切れてしまった。まあこれはスポークが折れたりしなかっただけ幸いだったと言うべきだろう。その後さらにバックに括っていたカッパの裾がホイールに巻き込まれそうになったがこれは直前で気付き何事もなし。結局大事には到らなかったがこうした小さな事が大きなトラブルに繋がるので気をつけなければならない。
 工事区間を過ぎると次の町を待たずに舗装路になる。ついさっき抜いていったタンデムのライダーが停まっていたので挨拶する。ドイツ人の中年カップル。彼らもサンチアゴスタートである。路面、良くなったなあ。としみじみ話す。HONDAのでっかいバイク、スペアタイヤまで積んでいる。バイクはドイツ人が多いなあ。彼はスペイン語は余り出来ないけどこの手が良く喋ってくれるんだよと笑う。奥さんは小柄で全然喋らない。英語が苦手なのかな?白人女性には珍しく控えめな人だった。お互いに写真を撮り合い握手をして別れる。
 やがてマニウアレス"Manihuales"の町に着く。商店で食料、酒を仕込む。焼きたてのパンがふかふかしてうまそうなので沢山買い込み昼食にも食べる。やがてコジャイケ"Coihaique"への分岐。正面の最短ルートはダート、でもプエルト アイセン"Puerto Aisen"方面経由は舗装である。時には自転車も休ませてやらんとなあ、などと言い訳?しつつ舗装路を選ぶ。川沿いの道、牧草地が続く。そろそろ今夜の寝床を探したいのだが適当な所がない。河原の中まで私有地で柵があるのだ。そうして走っていると橋がありその袂から川の方へ入っていける所があった。すぐ裏手に民家があるがそこからは見えにくいし焚き火の跡もある。さらに草を分けて奥へ行くと木の下にちょうどテント1張り分のスペースがありここに決める。テントは暗くなってから張るので先ずは川で洗濯をする。そして流木に腰掛けてビールを飲む。青い空を見上げる。雲が流れていく。ちぢれた雲が形を変えながら速いスピードで流れていく。高い空。空って何でこんなに青いんだろうなんて考えてみたり…。いよいよ明日はコジャイケに着く。

走行DATA D 51.68km T 3.51.41 A 13.3km/h Max 54.3km/h


不気味な山並みを抜ける


ドイツのライダー夫婦


スケールの大きな標識


今夜のキャンプ地


浅野さんの作品

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