4.苗族の刺繍

ミャオ族の刺繍法は実に多種多様。ひとくちにミャオの刺繍といっても、彼らの暮らしの場・地域によって、図案・技法・色づかいなど、
それぞれ異なった特徴をもちます。そのひとつひとつは実に見事!


例えば図案1つとっても、川辺に住むもの達は、・エビ・カエル等を素材にし、
山に暮らすもの達はや蝶、虫などを図案に取り入れます.

対象物は時に
ユーモラスに、時に抽象的にとらえられ、実にバラエティー豊か。例えば、よく使われる「」の図案は、
雨と風を操り、五穀豊穣をもたらす縁起の良い図案。「
」は苗族の祖先として、先祖を偲ぶ想いと畏敬の念がこもります。
どれをとっても自然を崇拝する心やミャオの文化風俗、そしてなにより人々の温かい心が熱をもち伝わって来ます。




そして驚くべきは緻密で繊細な高い刺繍技術とその技法。台江県施洞地区でよく用いられる剪紙破線繍(ジエンジイポーシェンシュウ)は、下絵を紙におこし、その切り絵を台紙とします。
その上から刺繍を施すのですが、その糸が実に繊細!シルク糸を手でほぐしてゆき、(1本の糸を何本にも分け)
非常に細い細い糸を生み出します。次に生み出された細い糸を”豆から作った糊”にくぐらせる事で、糸の”より”を取ると同時に、のりずけを行います。こうする事でピンッと張りの有る艶やかな刺繍が出来るのだそうです。一筋一筋糸の流れを整える丁寧な手仕事。そうして生み出される刺繍は、艶やかで、見事に美しい光沢を放ちます。

又、小さな小さな三角形の布地を何層も何層にも重ね、それはもう気が遠くなるよな細かい作業で作り上げる
堆繍(ドィシュウ)
裏側から刺してゆき、表側、即ち反対の面に模様を描いてゆく反面数糸少繍(ファンミェンスウサァシュウ)


革一地区にみられる打子繍(ダ−ズゥシュウ)は、一針さしてはその場で玉止めを作り、そのグリグリを隙間なく
埋め模様を作っていきます。なんとも可愛らしい!
予め幅1ミリ程度の編み紐(組糸)を作り、その編み紐ををヒダヒダに縫い付けてゆく皺繍(ジョウシュウ)は、台江雷山地区でよく用いられますそのボリューム感、ぼってり感といったら、もうっ!!。
更にこの地域では、組み紐を綴じ付けてゆく、編帯繍(ビエンダイシュウ)といゆ技法も。
黄平地区で用いられる平繍(ピンシュウ)。びっしりと一面に刺し込まれた細かな刺繍が見事で、その仕事
ぶりにはため息が出るほどです。
織金地区では、馬のしっぽを芯に巻き込んだ馬尾繍(マーウェイシュウ)が・・・西洋風の図案がキラリと光ります。
剣河地区では、細かい細かい金属片(錫)を綴じ付けた釘錫繍(ディンシィシュウ)。豪華です!
まだまだ続く・・・挽針繍(ワンジェンシュウ)や、
鋪絨繍(プゥロンシュウ)
鎖繍(ソウシュウ)に、まく針繍(チャンジェンシュウ)・・・と、その技法たるや10種以上に及びます

色使いも実に見事。コントラストがはっきりしたものから、
グラディエーションの効いた淡い色合いものまで、その色彩感覚には目を見張る
ものが有ります。



いづれをとっても、ミャオの刺繍には、彼女らの心血と知恵が凝縮されているのです。





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