鶴見区の蜃気楼


(写真はイメージです)

 

 横浜市鶴見区に存在する廃墟風物件。
首都圏の廃墟マニアの間では有名で、
「鶴見のバイオハザード」という通り名がついています。
「ブレードランナーのセット」と表現される方も。

 


 視界の開けた場所に地面から生えてきたかのように感じるロケーションの良さ、
モノリスの様に鎮座する圧倒的な存在感、そしてレトロかつ毅然としたデザイン。
すさまじいインパクトで一度見たら忘れられません。


 この写真の面(南側)が一応正面のようで、他のサイトや本の紹介記事でも、必ずこの面の写真が載せられています。
 左右非対称のレイアウト、カッチリとしたデザイン、天に向かって屹立する塔屋・・・孤高な廃墟と呼んであげたくなります。
 細かな点を見てゆくと、塔屋頂部のペディメント(三角形の切妻)、付け柱とその柱頭飾りなどに過渡期の建築意匠の雰囲気を感じます。個人的に竣工時期は大正中期ではないかとニラんでいます。


 建物の背面(北側)はこんな具合になっています。右手側屋上は木々が繁ってジャングルになっているようです。
 手前側にはトタン屋根で平屋の工場棟がいくつもくっついています。周囲は重機が所狭しと並べられています。


 違う角度(北東)から見た背面です。ゴチャゴチャとした機械類の向こうに建物が見えます。
このあたりは全てこの会社の敷地で、立ち入ることはできません。
 この周辺の雰囲気がまるでプレイステーションのゲーム「アーマード・コア」シリーズ(フロム・ソフトウェア社)のマップのようで、非現実感にとらわれてしまいます。建物の影から今にもACが出てきそう。


 北西側から見ています。どうです、この凛々しさ。
 心霊系サイトの間でも人気の物件です。それによると
「首のない女の子の霊が三輪車に乗っている」んだそうですが、それはありえないな(笑)。


 この建物はもともとビール工場として建てられたもので、戦後はある会社の倉庫として使われています。
(某大手廃墟サイトでは建物内部に潜入して写真を撮っていました。それによると内部は機械類の倉庫のようです。)
 この建物の建設年と設計者が気になりますが、詳しいことはよく判りません。
ひょっとしたら関東大震災以前の竣工の可能性もあります。
横浜を中心に活躍していた外人建築家の作ではないかとの憶測も流れています。

 *追記*

この物件も、平成20年3月についに解体されてしまいました。よってデータを公表します。

物件名:日英醸造(カスケードビール)工場→→寿屋(オラガビール)工場→→妙高企業倉庫/
所在地;横浜市鶴見区本宮/建設年:大正末期〜昭和初期?/設計者:不祥

 

このページの写真は平成15年3月10日・8月4日撮影

 

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